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【TGS 2010】ピーター・モリニュー入魂の『フェイブル3』~最新日本語デモをプレイ

マイクロソフト Xbox360

フェイブル3
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発売日が10月28日に決まり、いよいよカウントダウンが始まった『フェイブル3』。英ライオンヘッド・スタジオ代表で、世界で5本の指に入るゲームデザイナー(1人目は任天堂の宮本茂氏、あとは各自の好みでどうぞ)、ピーター・モリニュー氏の最新RPGです。



プレイヤーの自由度が非常に高く、善悪の行動がキャラクターの姿形にモーフィングで反映される点が最大の特徴。元々「プロジェクト・エゴ」という名前で進められてきたタイトルです。筆者は『1』の発売以前からE3やGDCといった海外のイベントで、何度かモリニュー氏の講演を聴いたり、ミニインタビューを行う機会に恵まれ、大きな関心を寄せてきました。

そして迎えた今年のTGS。マイクロソフトブースには日本語化された最新バージョンがプレイアブル出展されていました。さっそく体験してみたところ、これまでのビジョンがしっかり盛り込まれていた点に驚かされました。シリーズ第3弾ということもあり、決定版に仕上がるのではないでしょうか。

『フェイブル3』は『2』の50年後の世界で、ゲームの舞台は産業革命の時代を迎えたアルビオン。プレイヤーは暴政を行う王子ローガンの弟(妹)となり、革命を先導して兄王を倒し、アルビオンの支配者となります。しかし大きな権力には大きな責任が伴い、それまでの選択や犠牲が王国全体に影響を及ぼし・・・といったストーリー。雌伏編と為政者編の二部構造で、これまでにない壮大なゲーム体験が楽しめます。

TGS版ではゲーム序盤の、ブライトウォール学院の地下室を探索するクエストが体験できました。自分の力を証明するため、先王である父の宝を探すことが目的です。地下室とは名ばかりの広大な地下迷宮で、地面からは剣を構えた骸骨風のゾンビが大量発生し、行く手を阻んできます。プレイヤーは執事ジャスパーの指示のもと、基本的な操作方法を学びながら、この地下迷宮をクリアしていきます。チュートリアル的な性格の強いイベントでした。

ゲームはアクションRPGで、基本的な操作方法は『2』を踏襲しています。Lスティックで移動、X,Y,Bボタンで近接攻撃、遠隔攻撃、魔法の各アクションを実施。それぞれで「溜め攻撃」もできます。周囲の環境やボタンを押すタイミングで、適切なアクションが自動的に実行されるシンプルな操作性は健在。シリーズのファンはもちろん、RPG未体験者でも、それほど迷うことなくプレイできるでしょう。

一方『3』の大きな変更点の一つとして、ゲーム中にスタートボタンを押すと、いつでも「聖なる間」に移動できるようになりました。ここは通常のRPGではオプション画面に相当し、ワールドマップを見たり、武器や魔法、アイテムなどの管理を行ったり、衣装を着替えたりといった行為が可能です。いわゆるツリー構造のメニュー画面を捨てて、あえて「部屋」という概念に変更されたのです。

実は今年のGDCで本システムが公開された際、逆に面倒くさいのではないかと疑問に思っていたのですが、実際に体験してみて、これが大きな間違いであることがわかりました。あえてゲーム的な操作を加えることで、煩雑になるはずの操作に快感を付与し、いろんな行為を試す気にさせている・・・。文字で書くのは簡単ですが、ちゃんと作り込むのは大変ですよね、これ。UIデザイナーなら試してみることをオススメします。

また画面上に体力/魔法ゲージなどの、いわゆるHUDがほとんど表示されない点も『3』の大きなポイントです。相応のダメージを受けると、とりあえず画面上部に体力回復などを促すメッセージが表示される仕組み。同時に所持品のストックがあれば、画面左下に十字ボタンが表示され、アイテムなどが使用可能になります。RPGとは思えないほどシンプルなUIで、パラメータの類がほとんど見られない点が印象的でした。

今年のGDCの講演でも、モリニュー氏は「RPGではなく、アクションアドベンチャーのようなプレイ感覚をめざしたい」といった趣旨の発言をしており、そのビジョンが結晶した印象です。下手なゲームデザイナーが作るゲームは、メイン画面がゲージやパラメータなどでゴテゴテと飾られたり、オプション画面の枚数が増える傾向にありますが、それとは対極に位置するゲームだと言えます。

一方でこうした画面情報を捨てると、プレイヤーに「体力が残り少ないから撤退」といった、ゲームを能動的に進めるための手がかりが失われる恐れもあります。『スーパーマリオ』で集めたコインの枚数が表示されない、『テトリス』で次に落ちてくるテトラミノ(ブロック)がわからないなどの状況を想像すれば、プレイヤーに戦略を立てさせる上での情報不足の問題がイメージできるのではないでしょうか。これをどのような手法で回避させているのか、製品版で確かめてみたいところです。

ちなみに繰り返しますが、『3』の発売日は10月28日で、世界同時発売。これだけの規模のゲームを、しかも欧米に比べてXbox360市場が小さい日本市場向けに、きちんとローカライズした点は、それだけで大賞賛です。しかも海外版とゲーム内容に変更はないとのことで、いやー良い時代になりましたね、ホント。
《小野憲史》

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