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【ゲームニュース一週間】「動き」という可能性をゲームに活かすには

ゲームビジネス その他

桜のニュースが春の訪れを告げる今週は、周辺機器と動きに関する興味深いニュースが揃いました。

Softkinetic社は3次元ジェスチャー認識「Full Body Avatar Control system」の新バージョンをサンフランシスコのGamesBeat 2009にて公開しました。
これは主要メーカーの3Dカメラ上で使用可能な3次元ジェスチャー認識で、3Dカメラで撮影したプレイヤーの動作を認識、ゲーム上のアバターが同じように動くというもの。Softkinetic社はゲーム、マルチメディアシステム、フィットネス、バーチャルトレーニングに使用可能であるとしています。

In2Gamesは自社開発のリモコン「Gametrak Freedom」用ゲーム『Squeeballs』の動画を公開。Wii・プレイステーション3・Xbox360でマルチ展開する旨を表明しています。

周辺機器メーカーのPDPはニンテンドーDS用振動タッチペン「SmartStylus」を発表。上位機種である「SmartStylus2」はモーション入力デバイスとして使用可能で、タッチパネルからペンを離しても入力が可能とのことです。

動きを検知する技術がクローズアップされています。身体を動かしたとおりにゲームのキャラクターも動くというバーチャルリアリティ的な入力は『Wii Sports』など様々なヒット作を生み出しました。

コントローラーを動かすゲームはWii有利とされてきましたが、「Gametrak Freedom」を使うことでWii・プレイステーション3・Xbox360でマルチ展開が可能となります。不況の影響からワンコンテンツをできるだけ広く売りたい海外のソフトハウスにとっては興味深いものとなるのではないでしょうか。

「Full Body Avatar Control system」はよりダイレクトな動きの表現が可能となるようです。オンラインゲームや仮想世界ではキャラクターが手を振ったりうなずいたりする「エモーション」がコミュニケーションの重要な要素となっています。予め用意された動作をするというものですが、3Dカメラを併用することでプレイヤーの動き+感情がより反映されるようになります。単にうなずくにしても、ゆっくりうなずくのと力強くうなずくのと何度もうなずくのではそれぞれに意味合いが異なってきます。ジェスチャーは雄弁なのです。人と違ったことをしたいというオリジナリティはオンラインコンテンツをヒットに導くキーワードでもあり、より高次のオリジナリティを実現する技術だけに注目が集まりそうです。

「SmartStylus2」はモーション入力の精度が気に掛かるところ。Wiiリモコン並みの検知ができるのであれば、ニンテンドーDSのゲームデザインに新たな可能性を生み出すことになります。プレスリリースによればタッチパネルからペンが離れていてもよいとのことで、本体のボタンと併用することで三次元的なクリックも可能となるかも知れません。「SmartStylus2」の性能と同時にこれを活かすゲームデザインにも注目したいところです。

これらのアプローチには大きな弱点が存在します。「リモコンやカメラを新たに買わなければならない」という点です。しかしこれは致命的なものなのでしょうか。我々は既に、新たにハードを買う必要があるにもかかわらず記録的な大ヒットとなった商品を知っています。そう、『Wii Fit』です。

『Wii Fit』はバランスWiiボードの性能と同時に、そのコンセプトが大ヒットの鍵となっています。「身体を動かす」という楽しさに加え、ゲーマー以外にもアピールできる「健康」という要素を持ってきているのです。ではバランスWiiボードは純然たる健康機器かというとそうではありません。『ファミリースキー』『テトリスパーティ』『OVER TURN -オーバーターン-』といったゲームで使用され、印象深いプレイ感覚を提供しています。

コンセプトと同時にゲームデザインも重要となります。プラチナゲームズは英語版公式Blogにて「MADWORLD VS Wiiリモコン」と題した記事を公開。MADWORLD』にリモコン動作を導入する際に大きな問題となったのはゲームのテンポが悪くなることであると開発秘話を明かしています。

動きをディスプレイの中に反映することは大きな可能性を秘めていますが、同時に作り手のコンセプトが問われることにもなるのです。動きという新たな力を生かすためには、一度ゲームというものを広い視点で捉え直すことが必要となるのかも知れません。
《水口真》

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