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『ブロブ: カラフルなきぼう』についてNick Haggerプロデューサーに聞きました

THQジャパンより11月13日に発売予定のWii向けぬりえアクションゲーム『ブロブ: カラフルなきぼう』について、本作の開発元であるBlue TongueのNick Haggerプロデューサーに東京ゲームショウの会期中にお話を聞く機会がありました。

任天堂 Wii
ブロブ カラフルなきぼう
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THQジャパンより11月13日に発売予定のWii向けぬりえアクションゲーム『ブロブ: カラフルなきぼう』について、本作の開発元であるBlue TongueのNick Haggerプロデューサーに東京ゲームショウの会期中にお話を聞く機会がありました。

Blue TongueのNick Haggerプロデューサー


―――まずゲームの概要を聞かせてください

色と音楽を失った街に活気を取り戻していくぬりえアクションゲームです。主人公のブロブは街から離れた森で静かに暮らしていましたが、ある時、自分の街の様子が一変してしまったことに気づきます。そして自分に何かできることはないかと考え冒険に出るというストーリーです。Wiiリモコンを使って塗り絵のように街に色付けをしていく、Wiiならではのゲーム体験とストーリーが密接に絡んでいます。動き自体はシンプルなものですが、それで世界を変えていく楽しさを味わえます。

Wiiというハード自体の開発の動機にもなっている、人々が一緒に遊べるというテーマを、このゲームにも取り入れています。グラフィックは綺麗で、音も本格的なライブサウンドです。難しいことは抜きに、誰が触っても面白い塗り絵で世界を変えていくアクションを楽しめます。私は任天堂のゲームで育った、任天堂ファンです。彼らのようなゲームを目指して、自分でも楽しめる良いゲームが出来た自信があります。

―――色が失われた世界は無機質な都会のようで、そこに色や音を取り戻していくのは、シンプルですが、非常に社会的で深い話であると感じました

私はゲームは人々にとって、非常に大事な文化的経験であると思っています。子供向け、大人向け、色々なゲームがありますが、私が感銘を受けたのは、有名なアニメ「シンプソンズ」の作者マット・グレイニングが言った「アイデアを考えるときは、子供はアニメであれば見てくれるので、まず大人にどうアピールするかを考えます」という言葉です。子供がこのゲームを楽しんでくれるのは当然ですが、若者や大人、ファミリーでも楽しんでくれるのが大事だと思います。

ゲーマーの人たちは非常に意識の高い人が多いと思っているので、少し自分達の周りの社会や世界を見直して欲しいという気持ちもあります。



―――その一方で綺麗なイラストや可愛らしいキャラクターという対比が面白いですね

『ブロブ』には都会生活への風刺も込められています。都会というのは人間によって綿密にコントロールされていて、それが快適に思う面がある一方で、それが本当に幸せだと感じられるかどうかというと必ずしもそうではない。可愛らしいキャラクターと、都会生活の余り綺麗でない部分の対比というのは意識しました。

ブロブのキャラクターデザインに関してはソフトビニールのキャラクターの玩具から着想してデザインしています。その他のアートディレクションに関しては都会のアーバンカルチャーのクールな面を前面に出していこうという事で取り組みました。



―――ちなみにブロブという名前にはどういう意味が込められているでしょうか?

ブロブというのは一般名詞で、マリオやカービィのような人格のあるキャラクターとは違う位置付けだと考えています。ブロブというキャラクターはプレイヤーが想像力を使って作っていって欲しいと思っています。

―――ゲームプレイの作り方やデザインの雰囲気など、任天堂好きなんだなあと感じました

そう言っていただけると嬉しいです! 本当に、任天堂っぽくしたいという気持ちを込めて作りましたから。ただ、「任天堂っぽさ」というのは何かを定義するのはとても大変で苦労しました。

自分の大好きな任天堂ゲームほど良いものが作れたかどうかは分かりませんが、コアなゲームデザインはシンプルで、遊ぶのは簡単。塗ったり、音を鳴らすという誰にでも楽しいものをテーマにして、シンプルな動作ながら、奥の深いゲームプレイに繋げていくという意味で良いものは作れたと思います。

―――開発を振り返ってみていかがですか?

『ブロブ』はとてもユニークなゲームで、本当に楽しくて、自分で言うのもなんだけど(笑)。オープンマインドな新しいものが好きな人には受け入れられるだろうし、「今までのゲームは難しくてちょっと・・・」と敬遠していた人にも楽しんで貰えると思います。

こういうゲームを作ろうと思ったきっかけは、任天堂が言った、全ての人を対象としたゲームを作っていくという言葉です。このゲームはそれを証明するものになると思います。実は僕のおばあちゃんもゲームを気にいってくれてるんです。ちゃんとしたアクションゲームで、ゲームらしいゲームですが、これまでのゲームに馴染んだ人以外、例えば初心者でもプレイできるゲームです。

―――ところで最近面白そうなゲームってありますか?

今回のゲームショウには任天堂は出展していないので・・・、でも昨日遊んだ『BIOHAZARD 5』はいいね(笑)。新しいCo-Opモードで友達と一緒にプレイしたからかもしれないけど。やっぱり私も開発者なので、ユーザーの視点からゲームを開発するとともに、開発したゲームを遊ぶ時には開発者がどんな意図でどんな意思決定をしてこういうゲームが出来上がったかを常に考えるようにしています。最近は忙しくてゲームをする機会もあまりなかったのですが、ソニーの『PixelJunk: Eden』や『Everyday Shooter』は凄く良かったですね。シンプルなアイデアを上手く展開しているゲームが好きです。

任天堂のゲームだと一週間前にちょっと遅くなったけど『スーパーマリオギャラクシー』をコンプリートしたよ。とても好きでした。僕はただコンプリートしただけですが、同僚のケビンは2日間寝ないでコンプしたらしいです。僕たちはゲームマニアなんです。

携帯ゲーム機も好きですね。自分の生活との関わり方として面白いですよね。家庭用ゲーム機はリビングでテレビに向かってじっくり遊ぶのに向いていて、一方では携帯ゲーム機は持ち歩いて移動時間中に遊ぶのに向いていると思います。なので、RPGのようなゲームは携帯機で遊ぶことが多いですね。

―――今後こんなゲームを作りたいといのうがあれば教えてください

今回の『ブロブ: カラフルなやぼう』は私にとって夢のようなプロジェクトでした。クリエイティブな面でも色々な事を任せてもらい、ゲームの内容自体も非常に創造性があり、それを評価してもらっているので、報われた気持ちです。続編ということではないですが、チャンスがあればより良いものに挑戦していきたい気持ちもあります。

―――最後に日本のファンに一言お願いします

この『ブロブ: カラフルなきぼう』は、長年に渡る日本の素晴らしいゲームタイトルに影響を受けて作ったものです。任天堂は世界のゲーム文化の発祥地だと思っています。日本から沢山のゲームアイデアやゲーム体験をいただきました。ずっとゲームを遊んできて、クールだと感じたものは全て日本から来たものでした。それに少しでも恩返しができればと思っています。

―――ありがとうございました
《土本学》
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