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【CEDEC2007】「DS、Wii向けゲーム開発者のための18の秘技」を披露―CRI・ミドルウェア

CEDECの初日に当たる26日の午後1時より、CRI・ミドルウェアは「ニンテンドーDS、Wii向けゲーム開発者のための18の秘技」と題したセッションを行い、「救声主」(DS)、「ファイルマジック」(DS、Wii)、「CRI Audio Daisy for Wii」&「CRI ADX」、「シネマスタジオ」&「CRI Sofdec」といったミドルウェアを開発する上で蓄積してきたDSとWiiでの開発に役立つ18のワザを、同社CTOの押見正雄氏と研究開発部主任の櫻井敦史氏が披露しました。

任天堂 Wii
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CEDECの初日に当たる26日の午後1時より、CRI・ミドルウェアは「ニンテンドーDS、Wii向けゲーム開発者のための18の秘技」と題したセッションを行い、「救声主」(DS)、「ファイルマジック」(DS、Wii)、「CRI Audio Daisy for Wii」&「CRI ADX」、「シネマスタジオ」&「CRI Sofdec」といったミドルウェアを開発する上で蓄積してきたDSとWiiでの開発に役立つ18のワザを、同社CTOの押見正雄氏と研究開発部主任の櫻井敦史氏が披露しました。

昨今のニンテンドーDSとWiiに対する注目の高まりを反映してか、340人収容の大教室は空席無く、超満員となりました。

18のワザを一覧にすると次のようになります。

サウンド(DS)
1.音声データを小さくするワザ
2.音を綺麗にするワザ
データ圧縮・ファイルシステム(DS)
3.データ圧縮技術を使いこなすワザ
4.大量のファイルを管理するワザ
ストリーミング(DS)
5.音声再生中にデータをロードするワザ
ネットワーク(DS)
6.ネットワークを活用するワザ
音声入力(DS)
7.マイクを活用するワザ
サウンド(Wii)
8.リモコンの音を綺麗にするワザ
9.ループ音を綺麗につなげるワザ
10.音の距離をうまく演出するワザ
11.リアルなエンジン音を作るワザ
12.高度なランダムサウンドを作るワザ
ストリーミング(Wii)
13.高速にデータを読み込むワザ
14.シーク音を少なくするワザ
動画(Wii)
15.ムービーのファイルサイズを節約するワザ
16.ワイドテレビ用ムービーエンコードのワザ
17.多言語対応ムービー作成のワザ
18.演出ムービーのワザ

本稿ではこの中から幾つかの項目について紹介します。

まず「データ圧縮技術を使いこなすワザ」です。ニンテンドーDSではロムの容量がそのままコストに跳ね返ってきます。いかに圧縮をかけるかがキーになります。先日リリースされた「ファイルマジック」を利用すれば限られた領域に多くのデータを格納する事が可能になるだけでなく、「マジック・ディコンプ」という技術により、自己エリア展開するためメモリ領域も節約ができます。また、プログラマが圧縮されているかどうかを意識せず利用できる為、非常に便利でもあります。



非常に興味深かったのは次に紹介する「ネットワークを活用するワザ」です。ここでは音声データを持った親機と、それとワイヤレス通信で接続され、何のデータも持たない子機という2つのニンテンドーDSで、親機から子機にストリーミングで音声データを流して子機で再生するというデモが行われました。音声は「救声主」によって作られた16kHz(24kbps程度)を再生する事が可能で、使い方次第で面白い事ができそうです。また、WiiからDSといったこともできるようです。



Wiiでは「リモコンの音を綺麗にするワザ」といったものも紹介されました。リモコンに搭載されたスピーカーを使ったゲームが少しずつ出てきましたが、6Hzで限られたメモリ容量しか使えません。今回のワザはこの限られた中でいかに質の高い音を再生するかに挑戦するものです。会場では「歴史と運河の町、ユトレヒト」という音声を用いてデモが行われました。

一般的に活用可能な範囲では、オリジナルの音声→コンプレッサー処理→6kHzにリサンプリング→2-3kHzを4デシベル程度ブースト、以上の操作によってゲームにとってリーズナブルかつ音質が改善された音声を作り出すことができると説明がされました。また、余裕があれば32kHzにアップサンプリングし非圧縮で再生すれば最高品質のものになるということです。



最後に「ワイドテレビ用ムービーエンコードのワザ」です。Wiiでは480i/480pの映像出力にしか対応していないため、ワイドテレビの画面いっぱいに出力するためにはテレビによる横方向への拡大を使用しなくてはなりません。拡大してきちんと縦横比の合った映像を作るにはスクイーズ方式(横に縮小)してエンコードしてやる必要があります。

ただし単純にテレビの拡大機能を使っただけでは画面左右に何も表示されない黒い領域ができてしまいます。それに対処するため、Wiiの機能でテレビへの映像出力信号を横方向に拡大します。640x480にエンコードした映像を、再生時にWiiとテレビで横拡大することでワイドテレビで一杯に表示することができます。CRIの「シネマスタジオ」ではこれらの処理を一括で自動的に行ってくれるそうです。



セッションではデモを交えながら約80分間に渡ってニンテンドーDSとWiiでゲームを開発する上でのワザが披露されました。押見氏は最後に「皆様の素晴らしいゲームを作るお手伝いができることが私達の喜びですので、これからもどうぞ宜しくお願いします」とコメント。これらの項目に関してご興味のある方はCRI・ミドルウェアまでお問い合わせ下さい。
《土本学》
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