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【インプレッション】メタルギアソリッド: ザ・ツインスネークス(GC)

「これは映画だ」、半分も終えた所でようやっと気付けた。映画を体験するゲーム、よくある売り文句だが、このゲームの場合それらとは一線を画している。『メタルギアソリッド』はゲームと映画が一体不可分のものとして、どちらが主でも従でもない、小島監督の傑作映画である。

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「これは映画だ」、半分も終えた所でようやっと気付けた。映画を体験するゲーム、よくある売り文句だが、このゲームの場合それらとは一線を画している。『メタルギアソリッド』はゲームと映画が一体不可分のものとして、どちらが主でも従でもない、小島監督の傑作映画である。

メタルギアシリーズはこれまで数作が発売されているが、私は未だ一度も体験したことがなかった。今回が初観覧という事になる。そんなわけで、オリジナル作品との比較はできないが、初めて、そして最後まで通して遊んだ感想として読んでいただけたら幸いです。

ストーリーは、核兵器・テロ・ナノテク・国家をテーマにしたシリアスな下部構造に、どいつもこいつも自分を探す旅状態の人間ドラマが被さっている。冷戦後尚も消えない核の恐怖、軍需複合体の闇、人とは何かを問いかけるDNAテクノロジの進歩。戦うために作られた戦士、紛争で失われる家族。次第に見えてくる敵の姿と、「Need to know(情報は知る必要のある人のみに)」一傭兵には見えない味方の真意。全ての優勢と劣勢遺伝子を次いだ兄と弟。2つが交差し合うストーリーにゲームパートが絡み、北村龍平監督のド派手なアクションが盛り立てると、グイグイとストーリーに引き込まれてゆくこと間違いなし。

一方、ゲーム部分も言うまでも無く秀逸である。与えられたミッションを環境にあった装備を選択して進めていくのがゲームの基本。敵の基地に侵入する侵入者であるから、見つかれば警戒されミッション遂行は困難に。何事も無かったようにミッション完遂こそが伝説の「ソリッド・スネーク」に求められる技である。基地という限られた施設の中が戦いの場になりますが、灼熱の溶鉱炉もあれば、基地の外に出てスナイパーと対決したりと、様々なシチュエーションがある。後半は装備のインフレが激しく、スニーキング・アクションの楽しさは多少弱くなるのは残念でもある。

秀逸なゲームパートを支えるのは良心的なシステム。一番のポイントには無線システムを挙げたい。いつでも何処でも的確な情報を与えてくれEASYでもなかなか進めない私を導いてくれる。会話は何パターンあるのか、凄い量あるのではないかと、開発者の人たちのこだわりに感服する思いだ。同じくどこまでも書き込まれたグラフィックにも恐れ入る。主観視点で見てもスコープで拡大しても嘘偽りが無いので、こうなると逆にあら捜しでもしたくなるが、棚のビンまで作ってあるとなるとお手上げである。

操作性も相当良いと評価できる。敵基地に潜入する以前に操作性の悪さが足を引っ張るゲームは数限りないが、その点満足の行く出来である。唯一気になるのはスタートボタンの使い方だが、これはボタンの少なさゆえか。アクションの種類は数限りなくあって、使いこなさなくてもクリアは出来るし、使いこなせばもっと楽しめる。

シリアスなドラマにもユーモアを忘れないのが小島流で、ゲームキューブのハードを生かした仕掛けはシリコンナイツ流か。『エターナルダークネス』を髣髴させるドキッとする仕掛けの数々。固め打ちユーモアの超能力者に耐えられるか? これもコラボレーションの成果らしい。成果は見える形でも飾ってあるのでお楽しみに。

コナミ・小島秀夫、シリコンナイツ・デニス・ダイアック、映画監督・北村龍平のコラボレーションとして注目された今作ですが、その成果は期待に違わぬ物です。小島秀夫のメタルギアへのこだわり、シリコンナイツの技術力、北村監督のセンスが作り出すゲームと映画の競演、それを貫くシリアスさと人間味、何層もの良質な構造によって編み上げられたメタルギアソリッドがここにあります。是非ともご賞味あれ。
《土本学》

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