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【特集】なぜ今、Xbox Oneで新作STGをリリースするのか…『雷電V』開発者が語るSTGの過去と未来と変化について

シューティングの過去も振り返りつつ、なぜ今Xbox Oneでシューティングなのか、その核心に迫る『雷電V』のインタビューをお届けしよう。

マイクロソフト Xbox One
【特集】なぜ今、Xbox Oneで新作STGをリリースするのか…『雷電V』開発者が語るSTGの過去と未来と変化について
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◆当時のゲーセンにあったコミュニティの形をクラウドで



駒澤:そうそう、昔の話が出たので話しておきたいんですけど、CHEERって家に居ながらゲームセンターのような交流ができないかなっていう発想がベースなんです。例えば70年代から80年代にあった、筐体をダンボールで隠して攻略法をバレないようにするということだったりとか、ゲーメストが一番盛んな頃にはランキングで自己表現をしたり、それによってコミュニケーションが始まったりっていう時代があったと思うんですね。

──ありましたね。僕もそういう時代をユーザーとしてゲーセンで過ごしてきました。

駒澤:でもあれってそういう時代だったからってわけではなくて、コミュニティの形としては変わらないものだと思っているんです。当時はそれがゲーセンで行われていましたが、今はちょっとその形が変わってきていますよね。そもそもゲーセンに行ってもそういう仲間がいなかったりとか。じゃぁどこにいるのってなると、ネットのなかにはシューティングが好きな人が日本にもいっぱいいて、そういう人たちが出会うきっかけになればと思っているんです。

──『雷電V』はCHEERやスコア取得の履歴等で、家にいながら他プレイヤーの存在を感じるシューティングですもんね。

駒澤:はい。例えば当時のゲーセンで他プレイヤーがプレイ中に背後から素通りするように見せかけて、実はそいつのスコアを気にしてるっていう(笑)。あの距離感みたいなものを再現できないかなっていうのが狙いなんです。協力しながらもスコアを競い合うプレイヤー同士がお互いのプレイ情報を得ているという。ゲーセンでは当然当それを目の当たりにすることができましたが、今までのコンシューマタイトルでは結果としてのスコアだけしかその情報が入ってこなかったんですよね。でもそれがXbox Oneで結果だけじゃなくて経過もかつてのゲーセンでのコミュニティ的な感じで受け取れるようになったら面白いよね、っていうのが今回のクラウドシステムの根源なんです。



──それは画期的ですね!! ライバルプレイヤーを意識できるコンシューマシューティングの形だと思います。

駒澤:実際にこのシステムがどうコミュニティとして使われていくのかって部分は、今回チャレンジとして実装しているので楽しみに結果を待っているような状態です。クラウドが持てる機能としてそういうところまで行けたらいいなとは思っています。

──クラウド機能を使った仕様にそこまでの思いが乗っていることに驚きました。ちなみに現状、シューティングシーンは衰退している状態だと思います。そういったなかで『雷電V』という新作がリリースになったわけですが……

駒澤:今回『雷電V』のリリースを発表してみてわかったことは責任重大だなってことなんです。僕らがきっかけとしてしっかりシューティングファンの方に受け入れてもらえるようにしないといけないですから。あと『雷電V』1本だけで盛り上げていく、というのは難しいことなので、Xbox Oneというプラットフォームがもっともっと盛り上がっていけるように、後に続いてくれるシューティングの登場に期待したいです。クラウドだけじゃなく、新しいプラットフォームの機能が色々な使われ方をして、シューティングも一段上の遊び方ができるようになったね、って言われるようになってくればシューティングシーンも活発になってくるかな、と。

──シューターの方たちも『雷電V』をきっかけにシューティングの盛り上がりよ再び、と思っている方も多いと思います。僕もその一人ですし。シューティングの未来をどう考えていますか。

駒澤:そうですね……シューティングを長らく作ってきていると、その楽しさに取り付かれる部分もあって、その面白さの伝導師の一人として何かしらの影響を作っていきたいな、とは思っています。ただ、受けて側に立ってみれば遊びには色々なものがありますし、その中でシューティングを選ばれる仕組みや試みは必要だと思っています。なのでMOSSとしては毎回ユーザーさん側がびっくりするようなアイデアを組み立てられた時に新作を発表できるんじゃないかなとは思っています。

星野:これは常に言っているんですが、シューティングがなくなるとつまらないのでなくならないでもらいたいし、僕自身も作り続けたいと思っています。とは言っても趣味で作っているわけではないので、新しいユーザーの方が楽しめるものを提供していきたいですね。時代の変化と共にユーザーの趣向も変わってきますので、その時代に合った形でシューティングを提供していきたいと思っています。そういった中で「シューティングって面白いじゃん!」っていう形で感じてくれる方が増えていってくれると嬉しいな、と思います。



──20年経ってもシューティングが存在し続けているように!

星野:そうですね(笑)

──今回のインタビューでシューティングが20年後も残っていると確信できるお話が聞けたと思っています。それでは最後に『雷電V』を待っていたユーザーさんにコメントをお願いします!

駒澤:新作の『雷電V』はこれまでのシリーズとは一線を画すタイトルなので、集大成というよりは一新というタイトルです。そんな『雷電』の遺伝子を改めて楽しんでほしいと思います。

星野:歴史のある『雷電』シリーズを初めてコンシューマ向けに作ったことで、いろいろなことを詰め込んだことは自信がありますので、そこを実際に手にとって遊んでもらって「シューティングってこんな進化の仕方や、こういう楽しみ方があるんだな」って思って頂けたら嬉しいですね。

──今回の『雷電V』をきっかけにXbox Oneを中心にシューティングの盛り上がりよ再び、となることを期待したくなる1作ですね。今日はありがとうございました!

『雷電V』は発売中で、価格はパッケージ版7,400円(税抜)/ダウンロード版6,800円(税抜)です。

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《風のイオナ(シティコネクション)》
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