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【特集】なぜ今、Xbox Oneで新作STGをリリースするのか…『雷電V』開発者が語るSTGの過去と未来と変化について

シューティングの過去も振り返りつつ、なぜ今Xbox Oneでシューティングなのか、その核心に迫る『雷電V』のインタビューをお届けしよう。

マイクロソフト Xbox One
【特集】なぜ今、Xbox Oneで新作STGをリリースするのか…『雷電V』開発者が語るSTGの過去と未来と変化について
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◆『雷電』1作目がヒットしていた時代、Xbox 360でシューティングが盛り上がった時代、そして今──



──先ほど、駒澤さんが1作目の『雷電』から携わっていたというお話がありましたので、ここで最初の『雷電』が出た頃のシューティング界隈を振り返ってみたいのですが、駒澤さんは当時のシューティング界隈をどう見ていましたか。

駒澤:あの時はまだ『ストリートファイターII』が出る前でアーケードでは『ファイナルファイト』がすごく人気だった頃ですね。実はシューティングはすでに若干押され気味にはなっていました。ただ、『雷電』が登場してヒットしたので、それに続くようにまたシューティングが多数登場してきて、シューティングの人気が回復してきたなって実感がありましたね。で、しばらくはシューティングとアクションが人気という状態が続いたなかで『ストII』が登場したという感じです。

──やっぱり業界的にも『ストII』が登場したことでシューティングというジャンルの風向きが一気に変わったんでしょうか。

駒澤:急激に変わったという感じではなかったと思います。シューティングにはちゃんとファンが存在していましたので。プレイヤー全員が格闘ゲームに行ってしまったわけではないですから。というか格闘ゲームのブームに関係なく、ゲームセンター自体もお客さんが減っていって、基板も80年代の頃のような売れ方をしなくなってきたっていうのはありましたね。

─星野さんは当時だとユーザーだった頃でしょうか。

星野:そうですね。僕は小学生の頃からゲームセンターに通っていて、『タイガーヘリ』の頃から東亜プランさんのゲームが好きで『TATSUJIN』や『BATSUGUN』等、ずっと遊んでいました。その後、『雷電』系と呼ばれるシューティングも遊びましたし、その次はケイブさんのシューティングも当然遊んでいました。そういう意味では僕はずっとシューティングを遊んでいるんですよね。当時は学生だったので、その後自分がシューティングを作るようになるとは思ってもいませんでしたが(笑)

──シューティングってこれまで様々な時期で人気が下火にはなりつつも、常に新作はリリースされているんですよね。

星野:今も同人やインディーズゲームでは新作が多く出ていますし、シューティングの新作を遊ぼうと思えばいくらでも遊べるんですよね。昔のゲームを遊ぼうと思えばHEYさんやミカドさんへ行けば遊べますし。でも格闘ゲームがブームの時はその勢いが凄かったので、シューティングがなくなるんじゃないか…?って世間も思っていたでしょうし、僕も思っていたんですよね。

──僕も思っていました。

星野:でもそう言われるようになって約20年経つんですが、結局無くなってないですからね(笑)。なので意外と今から20年後もシューティングは無くならないんじゃないかなって思っています。

──20年経った今だからこそ説得力がありますよね。近年では2000年代にXbox 360で多数のシューティングがリリースされたりして、シューティングファンにとっては幸せな時期がありましたよね。MOSSさんもそうした時期に『雷電IV』をリリースされていましたし。

星野:別のメーカーから同じ月に2本出たりするくらいシューティングが盛り上がっていましたよね。ファンにとっては幸せな時期だったと思います。まさかこのご時勢にシューティングがこんなに出るなんてっていう。でも、その盛り上がりも徐々に徐々に尻すぼみになっていったのは残念ではありましたよね。

──僕もほとんどのゲームを買っていたので、シューティングが出なくなっていったのは残念でした。

星野:ただ、あれだけ盛り上がって買ってくださるファンの方もいてっていう状況があったっていうことは潜在的にシューティングを待っている方が今でもたくさんいるんじゃないかとは思っているんです。やっぱりシューティングっていうジャンル自体は根強い人気があるなとは思っています。

駒澤:Xbox 360はシューティングが作りやすいハードだったというのもあると思いますね。アーケードの完全移植ができたりっていうのも実現できましたし。逆に今のハードであるXbox OneやPS4でそれだけをやっても物足りないんじゃないかと思うんです。その上で何ができるのかっていうことになってくると思いますし。

──確かにそうですね。シューティングというジャンルがまた一歩上に行かないといけない時期にきたんでしょうね。

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