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【DEVELOPER'S TALK】ロード時間の劇的短縮!エイチーム『ダークラビリンス』が追求するサクサク感とリッチ化の両立

ゲームビジネス 開発

【DEVELOPER'S TALK】ロード時間の劇的短縮!エイチーム『ダークラビリンス』が追求するサクサク感とリッチ化の両立
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総勢1500種類以上の個性的なモンスターを仲間にし、過酷なミッションや強大なボスに挑むダークファンタジーソーシャルゲーム『ダークサマナー』。モンスターデザインには、雨宮慶太氏、韮沢靖氏、篠原保氏などの有名クリエイターが参加。国内外で人気を博し、累計700万ダウンロードを達成したヒット作です。

この『ダークサマナー』と世界観を同じくするスピンオフタイトルが『ダークラビリンス』です。ゲームシステムはカードバトルから本格3DダンジョンRPGに進化。『ダークサマナー』で登場した数々の人気モンスターも、新たに3Dモデルとなりました。指一本で操作できるシンプルな操作性も特徴です。

演出が豪華になる一方で増え続けるデータ容量に伴い、ダウンロード時間や画面切り替えのロード時間などで、思わぬストレスが発生する事態も。この問題をCRI・ミドルウェアの「ファイルマジックPRO」がサポート。ロードによる待ち時間を劇的に改善することに成功しました。具体的な取り組みについて、開発陣に伺いました。



■参加者
<エイチーム>
小倉悠吾 株式会社エイチーム エンターテインメント事業本部 アシスタントマネージャー
『ダークサマナー』でディレクターを担当し、本作ではゲーム開発全般を統括

小林裕幸 株式会社エイチーム 技術開発部
技術リーダーとして、同社の全タイトルをサポート

<ラクジン>
嶋本陽介氏 CT事業部 制作部 ソフト課 プログラマー
「ファイルマジックPRO」の実装も担当。

■ゲームだけでなく音楽でも負けたくなかった

―――はじめに『ダークラビリンス』の企画概要について教えてください。

小倉:最初にフィーチャーフォンスタイルの「ポチポチゲー」から一歩進んで、スマートフォンならではの一歩進んだ3Dダンジョンゲームを作りたい、という企画意図がありました。幸いにも弊社には『ダークサマナー』というダークファンタジー系のソーシャルカードゲームがありまして、こちらの世界観と相性が良さそうだということになったんです。『ダークサマナー』は2Dゲームでしたが、より本格的なゲームにしたいという思いがあり、フル3DダンジョンRPGをスピンオフタイトルとして制作することになったんです。

―――企画の立ち上げと、開発期間はどれくらいですか?

小倉: 立ち上げは2012年の夏です。『ダークサマナー』のAndroid版が2012年の7月にリリースされて、軌道に乗ってきたので、そろそろ新しいゲームを作ろうか・・・という流れで。ただ、フル3Dにしようと思った時に弊社には3Dゲームが作れるエンジニアがいなかったので、まずは開発会社さんを探すところからスタートしました。それでラクジンさんに声をかけさせてもらって、2012年の11月あたりから徐々に本開発が始まって・・・という感じですね。

―――では、実質的な開発期間は半年程ですね。開発規模はどのくらいですか?

小倉: 開発期間の不足は人員で補うというわけではなかったんですが、スマートフォンのアプリにしては、かなり大規模な開発人員となっています。まずラクジンさん側でプログラマーが7人、アーティストが8人、ゲームデザイナーが4人。それに弊社側でも開発スタッフがいましたから、あわせて20名以上ですね。『ダークサマナー』は一番多い時で30名以上になりましたが、リリース時点では10名程度でしたから、かなり多いと思います。


エイチーム小倉氏


―――3DダンジョンRPGはお好きでしたか?

小倉:はい、私自身もともと3DダンジョンRPGが好きで、よく遊んでいました。そういったタイトルを参考にして、テイストをうまくスマートフォンに落とし込むように目指したところがあります。

―――縦持ちで、片手で遊べるのが良かったです。カムフラージュ的にも(笑)。

小倉: ありがとうございます(笑)。操作性は特にこだわりました。当初からオートで勝手に進んでいくようなゲームにしようと思っていましたが、ダンジョンゲームには一歩ずつ歩いていって、マップを埋めていくのが楽しい側面もありますよね。ただ、そこまでスマートフォンでやってしまうと、面倒くさがられるんじゃないかとも思って、そこのバランス調整はだいぶ時間をかけてこだわりました。結果、やっぱり電車の中などで、サクサク遊べる方が大事かなあと思い、現在の仕様になりました。

―――音楽のタイアップが豪華ですね。

小倉: 主題歌とダンジョン内の楽曲を、ロックバンドのVAMPSさんに提供いただいています。スマートフォンのアプリでも、音楽にもこだわったアプリを、という思いが強くあったんです。そこで色々と楽曲を探していって、世界観にマッチするのがVAMPSさんだろうと。世界観にあわせて、ダークなロックをお願いしました。またゲームのキーワードに「生贄(サクリファイス)」があって、もし歌詞中に入れられるのであれば・・・というご相談もして。実際に入れていただいて感激しました。

―――それ以外のサウンドも・・・。

小倉: はい。BGMとSEは、タイトーさんのサウンドチーム「ZUNTATA」さんに担当いただいています。こちらが「ぜひお願いしたいです!」と言うとZUNTATAさんの方も「ぜひやらせてください!」みたいにお互いの思いが一致して、トントン拍子で進みました(笑)。自分自身、ZUNTATAさんの楽曲が好きでしたから、とても嬉しかったですね。

―――ダンジョン内を探索している時と、戦闘シーンの曲のメリハリがあって良いです。

小倉: 最近はソーシャルゲームといえども、ネイティブアプリではゲーム業界の有名な方々がサウンドを提供される例が増えていますよね。そこに負けないサウンドに仕上がったと思ってます(笑)。

■開発中のアプリにミドルウェアを組込み、ロード時間を削減

―――開発について詳しい話を聞いてみたいと思います。サウンドの繋がりでお伺いしますと、もともと、ゲーム中に音飛びが発生するということで、CRIにご相談されたのがミドルウェアを使用するきっかけになったとお伺いしたのですが?

小倉: ええ、はじめはゲーム中の音飛びをどうしても解決できないところがあって、CRIさんに連絡をしました。こちらの開発状況をお伝えしながら、サウンド実装周りの相談を色々聞いていただいたところ、実はその不具合がミドルウェアを使わずとも解決してしまったんです(笑)。ただ、その一方でデータの読み込み時間に関する問題が発生していて、そこから『ファイルマジックPRO』を試用させてもらって・・・という流れでしたね。

―――そもそも、CRI・ミドルウェアという社名はご存じでしたか?

小倉: 自分はコンシューマ企業出身なので、よく知っていましたが、スマートフォンアプリ向けにもミドルウェアが対応しているというのは、正直知りませんでした。

嶋本: 弊社(ラクジン)では知っていました。「ダークラビリンス」の開発ではUnityを使うということで、ロード周りなどで活用できるかも・・・という思いはありましたね。

小林: 実際、使用したいという声があったので、開発の初期段階で「ファイルマジックPRO」の検証をしました。その時はアプリ容量などをあまり心配していなかったので、採用に至らなかったのですが。

小倉: それが、リリースが近づくにつれて、だんだんアプリの容量が尋常ではなくなってきて・・・。負荷も高く、ダウンロードも時間がかかるし、ゲームの途中の読み込みもサクサク感がなくなってきたので、これはまずいなと。これはやっぱり使った方が良いんじゃないかと一回ラクジンさんにご相談したんですが、開発終盤で組み込むのは、さすがにリスクが大きいのでは、ということでその時点でも採用を見送りました。

―――リリース直前のアプリにミドルウェアを入れるのはたしかにリスクが高いですよね。

小倉: ええ、それでまずはミドルウェアを使わないバージョンでリリースをしました。そうしたら、やっぱりユーザーさんから「アプリのダウンロード時間が長い」「ゲーム中の画面遷移でロード時間が長い」といったコメントをいただくようになりまして。もう一度ラクジンさんにご相談しました。それで思い切って「ファイルマジックPRO」を組み込んでもらって、バージョンアップで対応しました。予想よりすんなりと組み込めたので助かりました。

嶋本: パックファイルCPKの機能をフルに使って、ほとんどすべてのファイルをパックしました。ファイルのダウンロードは、データ容量もさることながら、ファイル数で負荷がかかるため、今までゲームで使用していたファイルは、とにかくそのままパックしちゃえと。数千個あるファイルをパックすることで、最終的にダウンロード時間が半分程度になりました。また、画面遷移などのロード時間も2/3くらいに短縮できました。

―――それは良い話ですね!ちなみにパックファイルは一つですか? それとも、幾つかに分かれているのですか?

嶋本: 現状ではダンジョンデータごとに分かれています。ダウンロード中というメッセージが出るたびに、パックファイルが一つずつ読み込まれている仕組みです。

―――ファイルの読み込みはゲームの根幹部分にあたるため、アップデートで対応される例は珍しいですね。

小倉: そうだと思います。リリース後のアプリへの組込み、ということで我々もちょっと心配でしたが、ほとんどトラブルがなく対応できて、たいへん助かりました。

嶋本: ファイル読み込み周りのプログラムは一か所にまとめてあったので、そこだけ集中してファイルマジックに置き換えることでプログラム側の組込み作業は終わりました。言ってみれば、一つの操作を置き換えるだけで終わったんです。

■思いがけず大変だったモンスターの3D化

―――他に、開発で大変だったことはありますか?

嶋本: ゲームエンジンにはUnityを使用していて、実装面ではそこまで苦労した点はありませんでしたが、やはりモンスターの3Dグラフィックスの描きおこしでしょうか。また、モンスターの皮膚をリアルに見せるために、シェーダーを使用しているのですが、端末によっては動かないシェーダーなどの問題がありましたので、そこはあらかじめ意識してプログラムする必要がありました。


ラクジン 嶋本氏


小倉: 『ダークサマナー』のモンスターは、もともと2Dイラストなので、足が一部はみ出していたり、翼が半分隠れていたりと、縁から見切れているモンスターが多かったんです。そのままでは3Dモデルにできないため、まずモンスターを抽出するところからはじめました。また、新規描きおこしのモンスターはきちんと戦闘画面に収まるような仕様で発注しました。



―――なるほど。

小倉: 一方で人気の高いモンスターを出したいという要望もありましたが、クオリティの高いモンスターほど見切れているんですよね。かといって、こちらで勝手に描き足すわけにもいかず、除外しています。

―――端末設定はどうされましたか?スマートフォンアプリでは皆さん苦労される点だと思いますが。

小倉: iOSではiPhone 4S以上で、iOS 5以降が推奨です。AndroidではAndroid 2.3以降としていますが、4.0以上を推奨しています。本当はiPhone 5以降推奨としたかったんですが、さすがに開発をスタートした段階では、iPhone 5Sが発売されていませんでしたので、無理でした。できるだけロースペックの端末でも動くようにすべきなのですが、悩ましいところですね。


エイチーム 小林氏


■スマホゲームはサクサク感が一番重要

―――今後こういったミドルウェアがあればという希望はありますか?

嶋本: 『ダークラビリンス』で言えば、今回は使わなかったのですが、CRIさんにご紹介していただいた「CRI Sofdec2」のアルファムービーの活用は興味があります。バトルで特殊なスキルを使った時などの演出をリッチにしてくれそうです。

小倉: スマートフォンではサクサク感と派手な演出の両立が大切ですが、たいていどちらかが犠牲になりますので、そういったことがもっとミドルウェアで両立し易くできればいいですね。まずサクサク感、次におもしろさ、最後にグラフィックが派手という順番が重要だと思います。

―――今後、挑戦してみたい技術や、注目されている技術はありますか?

小林: 通信周りの高速化でしょうか? サクサク感を追求するうえで、一番ネックになる部分ですから。

小倉: 自分は技術系の人間ではないので、プロデュース側の目線で言いますと、まずアイディアがあって、そこに技術がついてくるのが良いんだろうなあと思います。そのため折りにつけて「こんなことはできませんか?」と、また相談させてもらえれば嬉しいです。ただ、その中でもやはりスマートフォンゲームですから、サクサク遊ぶための技術に注目していきたいですね。

嶋本: 自分も通信周りの技術は重要だと思っています。速度もさることながら、通信周りやサーバーのゲームフレームワークに興味がありますね。

―――『ダークラビリンス』はスマホネイティブの3Dゲームということで、今のトレンドにピッタリあったタイトルになったと思いますが、次回作のイメージはありますか?

小倉: うーん、どうなんでしょう。ひとつは、いわゆるスーパーファミコンからセガサターン、プレイステーションといった、これまでのゲームの進化の中に、新しいヒントがあるかなとは思っています。今、そのあたりを研究しているところです。また、個人的にはギルドバトルをはじめとした、コミュニケーション要素の濃い遊びがあまり得意じゃなくて。つながっていても、一人で遊べるものを考えています。

―――最後になりますが、開発者とユーザーと、それぞれに対して一言ずつコメントをお願いします。

小林: まず開発者の方へは、皆さん苦労されているとは思うんですが、良いゲームを作るために、お互い頑張りましょう。ユーザーさんに対しては、今後もっとサクサク遊べるように頑張りますので、ぜひ音楽と演出にこだわった本タイトルを楽しんでいただきたいですね。

小倉: ユーザーさんにですが、一度遊んで重いからやめたという人も、ぜひアップデートして遊び直してみてください。開発者の方々にですが、どうでしょうか? まだまだ、新しいゲームを作っていく必要があると思いますので、既存のアレンジだけではなくて、今までにないゲームをみんなで作っていければ良いなと思います。

嶋本: ユーザーさんの皆さん、これからもイベントなどで盛り上げていきますので、引き続き楽しみにしてください。開発者の皆さん、狭い業界ですので、どこかでお会いしたら、よろしくお願いします。一緒に盛り上げていきましょう。

―――ありがとうございました。



CRI・ミドルウェアでは、スマートフォンアプリ開発の悩みを解決する「F2Pタイトル用ミドルウェアパッケージ」を用意しています。Unity、ネイティブ開発など様々な開発環境に対応しており、独自の音声圧縮コーデック、ファイルのパッキングによるダウンロードの高速化、ムービーの特殊再生の負荷軽減など、容量・演出面両方に貢献します。

試用は無料です。詳細は下記よりご覧ください。


CRI、ソーシャルゲーム開発向けミドルウェア低料金パッケージプランを提供開始
導入しやすい使用形態&料金プランで、F2Pアプリ開発を強力サポート
http://www.cri-mw.co.jp/newsrelease/2013/r73sij0000002wlp.html
《小野憲史》

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