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【ブラジルゲームショウ 2013】主催者が語るブラジルのゲーム市場・・・PS4の価格についてもコメント

日本からはなかなか情報が入らないブラジルの家庭用ゲーム事情。ブラジルゲームショウのオーガナイザーであるMarcelo Tavares氏に直接インタビューし、ブラジルの市場、そして何かと話題の次世代機の価格についても聞くことができました。

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ブラジルゲームショウのオーガナイザーMarcelo Tavares氏(CEO)
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日本からはなかなか情報が入らないブラジルの家庭用ゲーム事情。編集部では初めて現地を取材するとともに、ブラジルゲームショウのオーガナイザーであるMarcelo Tavares氏に直接お話を聞くことができました。ブラジルの市場、そして何かと話題の次世代機の価格についても話しが及んだインタビューの模様をたっぷりお届けします。

■ブラジルゲームショウの魅力

――はじめまして。本日はお時間頂きありがとうございます。

いえいえ。こちらこそお会いできて嬉しいです。日本から来たそうですね。素晴らしい!

――ありがとうございます。まず、ブラジルゲームショウについて教えて頂けますか

はい。アメリカではE3、欧州ではgamescom、日本では東京ゲームショウと、世界でも大きなゲームイベントは多数あると思いますが、南米で最大のゲームショウがこのブラジルゲームショウです。

――なるほど。事前に調べては来ましたが、やはり家庭用ゲームのイベントであると

そうですね。PCのゲームもありますが、やはり家庭用ゲームが中心になっています。

――昨年は、5日間で10万人超の来場者があったということですが今年は

今年は1日3.5万人が来場すると予測しています。実は海外のメディアからも注目されていて、IGNをはじめアメリカやヨーロッパからも多くの来場があります。関係者とメディアだけでも2,000人が訪れるはずです。

――2,000人ですか!凄いですね。ちなみに日本からも取材にくるメディアはあるのでしょうか

NHKというメディアが来ていたはずです。その他は・・・すみません。私の把握する限りではなかったと思います。

――さて、早速ですが今年のショウの目玉を教えてください

もちろんPlayStation 4、Xbox Oneの両次世代機の出展ですね。SCEもマイクロソフトも非常に大きなスペースに出展しています。さらに注目の『コール オブ デューティ ゴースト』、『バトルフィールド 4』、『アサシン クリード4 ブラック フラッグ』、『バットマン:アーカム・ビギンズ』(海外名:Batman: Arkham Origins)、『グランツーリスモ6』といったタイトルも出展されているので、こちらも高い注目を集めるかと。PCゲームだと『League of Legends』の大会も予定しています。

――やはり『League of Legends』はブラジルでも人気なのでしょうか

そもそものユーザー数も桁違いですし、確か国別のユーザー数でいうとブラジルは3番目だったと思います。

※正確なデータは不明。昨年公開されたインフォグラフィックによると、Facebookページの国別Like数で世界のトップ10にブラジルが入っているので、人気であるのは間違いない

■ブラジルのゲームユーザーとは?

――不勉強で申し訳ないのですが、日本からだとブラジルの家庭用ゲームユーザーというのが、今ひとつはっきり見えてきません。Marceloさんとしてはどのようイメージをもっていますか

まず、非常に熱狂的ですね。北米や欧州、日本もそうだとは思いますが、それ以上の熱気があるのは、こうしたイベントを通じても実感しています。あとはやはり国民性といいますか、「お祭り好き」です(笑)。

また、家庭用ゲーム産業の中心である国々に比べると、タイトルはもちろん情報にも飢えているユーザーが多いというのも特徴ですかね。なので、そうした国の人々よりもゲームへの愛情は強いのではないかと感じています。

――ちなみにユーザーはどのような方法でゲームを手に入れているのでしょうか

Saraiva (サライヴァ)、Lojas Americanas(ロジャス・アメリカナス)の流通大手2社の影響が非常に強いですね。スーパーマーケットなどにあるので本当に街の至る所でゲームが買えますよ。

※詳細は実際に店舗を取材したので改めてご紹介します

■ブラジルゲーム市場のこれから

――さて、続いてはブラジルのゲーム市場についてもお話頂いても良いでしょうか

はい。市場の現状ですが2011年は前年比43%増という非常に大きな成長を遂げました。そして、これはGFKという調査機関のデータですが、2012年は前年比25%増となっています。市場において最も規模が大きいのがコンソールゲームとなっています。

これはいくつかのデータからの推測ですが、この先5年は成長が続くと見込まれています。現時点では400億円の市場規模ですが、まだまだ成長していくと思います。また、次世代機の発売でも市場の動向は大きく変わるはずです。

――なるほど。日本ではここ数年モバイルゲーム(ソーシャルゲーム/アプリ)の売上が急激に増えたのですが、ブラジルでは家庭用ゲームが中心なのですね

そうですね。まだまだ家庭用ゲームが中心となりそうです。

■PS4の価格とブラジルの関税

――最後に、ちょうど次世代機の話題になったので、ひとつお聞きしたいのですが・・・

なんでしょう?

――日本でも話題になったのですが、PS4の価格についてです。

あぁ。なるほど。結論から申し上げると、ブラジル国内で生産すればある程度解決する問題であるということです。

といいますのも、ブラジルではゲーム機はもちろん、iPhoneなどの電子機器にも非常に高い税金をかけています。印象としては想定小売価格の100%くらいの税金がのっかるイメージですね。つまり実売価格はほぼ2倍の金額になると。

これは現行機で実際に起こったことなのですが、販売当初PS3もXbox 360も今回のケースと同じく非常に高価なまま発売されました。ブラジルでは、やはりソニーというビッグネームは強力で、PS3の売れ行きがXbox 360より良かった。ところがマイクロソフトがブラジルで現地生産をはじめ、半額近くまで価格を下げて販売したところ、一気に売上が拡大し、いまではおよそ同じ程度の普及率になっています。ですから、最も簡単な解決策はブラジル国内で生産・販売すること。私はそう考えています。

――なるほど。本日は色々とお話を聞かせて頂きありがとうございました!

こちらこそありがとう。ぜひ日本の読者にも紹介してください。ただ、残念ながら日本語は分からないので、Googleで翻訳しながら読みますね(笑)。
《宮崎 紘輔》

タンクトップおじさん 宮崎 紘輔

Game*Spark、インサイドを運営するイードのゲームメディア及びアニメメディアの事業責任者でもあるただのニンゲン。 日本の新卒一括採用システムに反旗を翻すべく、一日18時間くらいゲームをしてアニメを見るというささやかな抵抗を6年続けていたが、親には勘当されそうになるし、バイト先の社長は逮捕されるしでインサイド編集部に無気力バイトとして転がり込む。 偶然も重なって2017年にゲームメディアの統括となり、ポジションが空位になっていたGame*Sparkの編集長的ポジションに就くも、ちょっとしたハプニングもあって2022年7月をもって編集長の席を譲る。 夢はイードのゲームメディア群を日本のゲーム業界で一目置かれる存在にすること、ゲームやアニメを自分達で出すこと(ウィザードリィでちょっと実現)、日本武道館でライブすること、グラストンベリーのヘッドライナーになること……など。

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