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スクエニ、2013年3月期決算 ― 環境変化、欧米苦戦、アミューズメント機器不振により大幅赤字

スクウェア・エニックスは、2013年3月期の連結決算を発表しました。

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スクウェア・エニックスは、2013年3月期の連結決算を発表しました。

会計年度の業績は、売上高1479億8100万円(前年同期比15.7%増)、営業損失は60億8100万円(前年同期は107億1300万円の営業利益)、経常損失は43億7800万円(前年同期は102億9700万円の経常利益)となり、純損失は137億1400万円となっています。主要因は、ゲーム事業の環境変化に伴う開発方針の変更、組織体制の見直し、一部ビジネスモデルの変更等によるものであるとしています。

デジタルエンタテインメント事業においては、ブラウザ・スマートフォン向けのコンテンツが前期に引き続き収益に貢献しているものの、欧米における家庭用ゲーム機向けの大型ソフト販売が伸び悩み、営業損益の水準が大きく低下しています。

ブラウザ、スマートフォン等をプラットフォームとしたコンテンツにおいては、ブラウザゲーム『戦国IXA』や、Mobage向けソーシャルゲーム『ファイナルファンタジーブリゲイド』といった好調なコンテンツに加えて、2012年12月より韓国でもサービスを開始した『拡散性ミリオンアーサー』がヒット。新規タイトルが順調に伸長しています。Wii/Wii U『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン』の運営も堅調に進捗しているとのこと。

その結果、デジタルエンタテインメント事業における当連結会計年度売上高は894億8200万円(前年同期比24.5%増)となり、営業利益は4400万円(前年同期比99.7%減)となりました。

また、アミューズメント事業においては、アミューズメント施設運営は堅調に推移しているものの、当連結会計年度に発売したアミューズメント機器が不振であったため、売上高は442億7600万円(前年同期比5.6%増)となり営業損失は3億5300万円(前年同期は25億5200万円の利益)となっています。

次期の見通しとして、欧米における家庭用ゲーム機向けソフト市場の競争激化・寡占化が進む一方、スマートフォン、タブレットPC等のスマートデバイスが急速に普及するなど、大きな変革期にあるとし、環境変化を踏まえた事業構造の改革を進めることによって、新たな収益基盤を確立し、収益性を改善に取り組むとしています。

また、これらの事業環境の変化に伴い、売上・損益の変動がより大きくなることが想定されるため、2014年3月期より従来の固定値による連結業績予想に代えて、連結業績予想をレンジで行うことも発表されています。
《津久井箇人 a.k.a. そそそ》
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