テキサスメディカルセンターは7月1日付けのニュースで禁煙ゲームプロジェクト「PROJECT COMBAT」を報じています。
現在のアメリカ陸軍では38%が喫煙の習慣を持ち、15%が無煙煙草を吸っているとされていますが、進行中の「PROJECT COMBAT」は兵士がタバコを止めるか吸わないようにすることが目的。規模は370万ドル(約3億4000万円)とのこと。
喫煙の害を説くのに使われるのがビデオゲームで、カスタマイズ可能なアバターを使い、喫煙と禁煙のプロセスを体験します。「喫煙仲間からのプレッシャーに耐え、禁断症状を経験し、喫煙に逆戻りすることを防ぐ」といった内容が用意されているとのこと。
プロジェクトを担当するAlexander Prokhorov教授は「ビデオゲームをベースとした教育プログラムは決して退屈ではなく、双方向的かつ魅力的な体験を提供する」「ビデオゲームで最も重要なのは再度の喫煙を防止する機能です。兵士たちはまた喫煙しそうだと感じている時にビデオゲームに再びアクセスできます」と「PROJECT COMBAT」のコンセプトを解説します。
Prokhorov教授によれば、戦闘任務のストレスが非喫煙者だった兵士にも喫煙を促すとのこと。「戦争は喫煙を促進します。第二次大戦中の軍隊では煙草の使用が増加したという調査結果があります。しかし兵士たちは、喫煙によって疲労が増し、感覚が鈍くなり、息切れしやすくなるかも知れないということを理解していませんでした」と喫煙は任務にも有害であるとの見解を明らかにしています。
ニンテンドーDS用として『もしも!?禁煙するなら・・・』『Allen Carr’s Easyway to Stop Smoking』、Wii用として『らくらく禁煙アプリWii』といったソフトが発売され、ゲーム機を禁煙に活用する方法が模索されていますが、軍隊という高ストレス環境で機能する禁煙ゲームであれば、一般人にも効果が大きいのではないでしょうか。
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