サイバーステップ株式会社は2000年に創立されオンラインゲームを専門に開発・運営を行ってきた会社。韓国・中国・台湾といったアジア圏での売上が7割を占めています。佐藤氏はオンラインゲームのメリットを「地域性に合わせて価格設定ができること」であり、多国籍展開をすることで1コンテンツから何本分もの利益を上げられると解説。アイテムの売れ行きにもお国柄が出る一例として、中国では武侠もののアバターが受け、韓国では国旗がついたデザインの服が好評、日本ではガチャガチャが売れるといった実例を挙げ、日本のユーザーは韓国・中国・台湾と比べると数こそ少ないものの、一人当たりの課金額は10倍近くにも達するとする見解を明らかにしました。
佐藤氏は「日本のエンターテイメントはレベルが高い」とコメント。細かいところの作り込みが日本人開発者のお家芸であり、海外でも歓迎されている……と『ゲットアンプド』売り込み時代の体験談を披露しました。
続いては注目の新作『ゲットアンプド2』のお披露目。現在開催中のクローズドβテスト(正式サービス開始前に、人数を限定して行うテストプレイ)にCEDEC会場からログインするというオンラインゲームならではのパフォーマンスを展開。200人が集えるビジュアルロビーと20人同時対戦のデモを行いました。
現在サイバーステップ株式会社が手がけているのは遠隔操作型のロボット。専門的なソフトを介するのではなく、WEB上からロボットを操作することができます。単純にロボットを動かすのではなく、「ロボットのカメラで赤い紙を捉える」など与えられた課題をこなすことでタイピングゲームによるモンスターとの戦闘が展開。実際にCEDEC会場から東京・渋谷区のオフィスに配置したロボットを遠隔操作しました。
「お金を持っている人は国内にいるとは限らない」とするのが佐藤氏の持論。積極的な海外展開を推奨すると同時に「ローカライズといいパートナーを選ぶのは難しく、現地のニーズを聞かないことには失敗する」と、様々な国でサービスした教訓で講演を締めくくりました。
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