人生にゲームをプラスするメディア

オンラインゲーム一週間『これからのゲーム開発に求められる視点』

先週から「本当の冬」が続く今週は、オンラインゲーム運営にまつわる興味深いニュースが見られました。

PCゲーム オンラインゲーム
先週から「本当の冬」が続く今週は、オンラインゲーム運営にまつわる興味深いニュースが見られました。

CJインターネットジャパンは、2008年2月にMMORPG『破天一剣』のサービスを開始すると発表しました。
『破天一剣』は、昨年11月に一度はサービスが終了したタイトルで、開発元である韓国MAGICS社が日本での運営会社を探していたところ、CJインターネットジャパンがサービスを行うことが決定しました。キャラクターデータに関しては何も触れられていませんが、ファンとしては引き継ぎを望みたいところ。どのポータルもタイトルが欲しい時期だけに、今後はサービス終了タイトルが他の運営に移管するというパターンも増えてくるのではないでしょうか。

ゲームオンは、オンラインゲーム『PI STORY(パイストーリー)』において、日本における独占契約の解除を行うと発表しました。独占契約は解除されるものの、開発は続行。ゲームオンは優先交渉権を保持し続けるため、プレイヤー的には特に変化はありません。
気になる原因としては開発の遅れが挙げられており、プレイヤーとしては早期の解決を望みたいところでしょう。

さて、ここからはゲーム開発全般の話となります。ゲーム開発は常にスケジュールとの戦い。巨大化する近年のゲーム界でのことですから、管理の難しさは推して知るべしといったところ。家庭用ゲームの世界では、ライト層にまでブームを広げたDSや、純粋なスペック争いとは別の道を拓いたWii、小規模作品を配信するXboxLiveアーケードやWiiウェアといったパラダイムシフトがありましたが、オンラインゲームの世界では、未だ模索の段階にあるといってもよいでしょう。では、単にゲームを小規模にすればいいかというと、決してそうではありません。小規模作品の世界には、携帯電話やDS、PSPといったライバルが存在します。その中で、PC用オンラインゲームが優位性を確保するには、協力を始めとした人との関わり合いや、PCならではの部分を打ち出していく必要があります。ゲームの規模を変えても、やはり開発力は欠かせないのです。ここでキーとなるのが、開発力の質。かつてアレクセイ・パジトノフが作った「テトリス」はゲーム界を変えましたが、これなどは開発力の質がいかに重要かを示すエピソードといえるでしょう。オンラインゲーム界が成熟するためには様々なタイプの作品が必要とされることは、ここ数年のカジュアルゲーム拡充の動きでも分かることですが、今後はゲームアイデアだけでなく、課金形態やビジネスモデルまで含めた視点での開発力が求められるのではないでしょうか。

ガンホー・オンライン・エンターテイメントは、MMORPG『ラグナロクオンライン』の「ホムンクルス」のAIを修正する予定であると発表しました。「ホムンクルスAIのカスタマイズにおいて、ホムンクルスを召還したキャラクター自体の行動を制御できてしまう」現象が不具合として修正されることとなります。現在『ラグナロクオンライン』では不正行為の100%根絶を目指した取り組みが行われており、公式サイトでこの件を伝える記事に「ホムンクルスAIによる自キャラの制御が不正ツールと間違えられるなど誤解を招く」といった表現がある辺りに問題の根深さを伺わせます。極端な理想論を言うなら、システムは可能性であって基本的に罪はなく、その善悪を決めるのは利用者と状況です。今回修正が決定されたホムンクルスAIの仕様が、公約ともなっている不正行為の100%根絶が達成された上で、ゲームシステムとしての面白さを増した上で復活することが、不正対策の一つのゴールなのかも知れません。
《水口真》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

PCゲーム アクセスランキング

  1. 第5回「CRカップ」出場メンバー&チーム名をひとまとめ!『Apex Legends』人気インフルエンサー達が一堂に会する

    第5回「CRカップ」出場メンバー&チーム名をひとまとめ!『Apex Legends』人気インフルエンサー達が一堂に会する

  2. 第7回「CRカップ」順位結果まとめ!『Apex Legends』インフルエンサーの祭典で頂点に輝いたのは?

    第7回「CRカップ」順位結果まとめ!『Apex Legends』インフルエンサーの祭典で頂点に輝いたのは?

  3. デカすぎるフリーゲーム『出過杉くん』が話題沸騰!ぶっとんだ内容に「面白すぎてお腹痛い」

    デカすぎるフリーゲーム『出過杉くん』が話題沸騰!ぶっとんだ内容に「面白すぎてお腹痛い」

  4. 話題の『ヤンデレシミュレーター』がアップデート…誘拐システムや地下室などを追加

  5. 【特集】『Wallpaper Engine』の使い方―Steamで人気の“動く壁紙”作成ソフト

  6. 『サイバーパンク2077』むちむちボディなメカニック「クレア」の二の腕とふとももが、私の心を掴んで離さない

  7. 『Apex』ファン&ゲーマー界隈で話題の『CRカップ』って何?今さら聞けない常識を徹底解説!

  8. 『Apex』最強のレティクルカラーは一体どれ?有名プレイヤーの“推し配色”でエイム力アップ!

  9. 『Apex Legends』射撃訓練場での1vs1が復活!ダウン可能になり、確殺してもその場で装備を維持したままリスポーンする仕様にサイレントアプデ

アクセスランキングをもっと見る