コスプレイベント「KOKORO cos」
今回訪れた「KOKORO cos」は、2023年に始まったコスプレ特化イベントで、今年2月で第10回を迎えました。サークルは約280スペース、参加者約500人、来場者数およそ4000人。コスプレイヤーを中心にしたアットホームで活気ある雰囲気が特徴です。


タイは一年中暑いため、コスプレイベントは屋内ホール開催が主流。冷房の効いた会場は快適で、カラフルなライトに照らされたステージでは『崩壊:スターレイル』や『NIKKE』といった人気ゲームのキャラが次々と登場し、観客の歓声が響き渡っていました。一方で、平成ギャル風ファッションも人気で、ガングロメイクやルーズソックス、豹柄ファッションなど、タイならではの自由な遊び心が垣間見えました。





撮影環境については、一般参加者にライトスタンドなどの使用制限があるものの、カメラマンが出展するサークルブースは設備が整い、撮影に集中できる環境です。また、今回はプロやハイアマチュアのカメラマンが複数サークル出展しており、有料撮影サービスを提供していました。相場は5分で400バーツ(約2000円)ほど。屋台の一食が300円前後と考えると、撮影の価値がかなり高く評価されているのがわかります。


無料で撮影するカメラマンも一部いましたが、多くはブースを設けており、背景セットや照明機材を持ち込んで本格的なポートレート撮影を行っていました。商業的な市場としても発展の兆しが見え、今後はプロカメラマンの参入もさらに増える予感がします。
印象的だったのは、撮影マナーの良さ。一般カメラマンも譲り合いながら撮影しており、筆者がメディア取材であることを伝えると「どうぞ」と場所を譲ってくれる人が多かったのです。タイらしいおおらかさと温かさを感じました。
さらに、コスプレイヤーの中には撮影だけでなくステージパフォーマンスにも力を入れている人も多数。これは中国の大型イベントにも似た傾向で、コスプレを“見せる表現”として発展させようとする意識の高さを感じました。
主催者によると、タイのコスプレ文化はまだ発展途上ながら、参加者同士が支え合う温かいコミュニティづくりを重視しているとのこと。日本や中華圏に比べ商業的な規模は小さいですが、好きなキャラクターを通じて自分を表現し、撮影を通してその魅力を分かち合おうとするエネルギーに溢れていました。
特に「KOKORO cos」は、海外からのサークル参加や当日券購入も可能で、日本人にとっても参加しやすく、海外進出の第一歩としても魅力的なイベントです。
まとめ
初めてのタイ遠征は、驚きと温かさの連続でした。街のざわめき、屋台の匂い、汗ばむ空気、そしてイベント会場で光る笑顔――。それらすべてが、「コスプレが好き」という気持ちでひとつにつながっていました。
バンコクのコスプレは、まだ“これから”の途中にあります。けれど、だからこそ純粋で力強い。表現することを心から楽しむ人々に出会い、改めて「好き」という感情のエネルギーを信じたくなった旅でした。



撮影:乃木章(X:@Osefly)














