■朗読劇で一気に引き込まれた後半、そして思い出が交錯するひとときへ

休憩を挟んだ後、コンサート後半の幕開けを飾ったのは、シンデレラ役・悠木碧さんとグレイブ役・金元寿子さんによる生の朗読劇です。
かつて浸食され、一時期は人類の敵となってしまったシンデレラ。そんな彼女の復活を願い、100年もの時間を待ち続けたグレイブ。様々な出来事と長すぎる時間が、ふたりの再会を大きく変えてしまいます。
眠り続けていたシンデレラはともかく、グレイブは年月によって劣化が進み、顔もかなり酷い状態でした。しかし、そんな彼女の顔を見たシンデレラは、「きれい」と呟きます。誰よりも美しさにこだわるシンデレラだからこそ、グレイブの美しさを正しく見つめました。

作中でも屈指の名場面を本公演用の脚本で、さらに悠木さんと金元さんの生アフレコで綴られた朗読劇は、これ以上ないほど豪華な演出です。両名の名演技が耳にこだまする中、物語の新たなページを示す「First Page」が流れます。

そこから続く「:rewrite:」「A path with Broken Heels」「Stand Together」「Afterglow」「Starseeker」は、いずれもシンデレラや2周年イベントと関わりのあるものばかり。
勝利の女神として期待されたシンデレラが、浸食によって堕とされ、全てを奪われながらも、誇り高き美しさを取り戻す半生が、怒涛の楽曲群で蘇ります。そして、2周年イベントの主題歌「Unbreakable」で、一連の流れを美しく締めくくります。

後半はここまでシンデレラ一色でしたが、「Water Drop」をきっかけに、今度はセイレーン(リトルマーメイド)や2.5周年イベントに焦点を合わせた楽曲が会場に広がります。
シンデレラとはぐれた後のセイレーンが、どのように過ごし、そして帰還を果たしたのか。「Singing Bubble」に「Longing」、「[UNLOCK CODE: DEEP]」といった楽曲が、当時のプレイ体験を呼び起こします。
そしてトリを飾ったのは、2.5周年の主題歌「Unbreakable Sphere」。切なくも優しい歌声が繊細な旋律に乗り、一連の楽曲が大いなる大詰めを迎えました。

しかし、コンサートはまだ終わりません。王国を守るクラウンの姿を勇壮に表現する「Last Kingdom」と「The Clarion Call」が、来場者の記憶を2024年春へと巻き戻します。さらに「In Neverland」で、記憶の海は2023年冬に遡り、冬景色に浮かぶ花火の眩しさが昨日のことのように蘇りました。
そして過去に羽ばたいていた記憶は、コンサートを締めくくる「Hurricanes」で、一気に『勝利の女神:NIKKE』3周年へと引き戻されます。あの時の戦いは、これから迎えるであろう新たな局面へと繋がるもの。この先も、間違いなく過酷な激戦がが待ち受けていることでしょう。コンサートを締めくくった「Hurricanes」が、戦地へ向かう指揮官たちの背中を、まるで押してくれたかのようです。

30曲もの演奏を浴びるように味わったひとときも、今では過去になりつつあります。それは同時に、変わることも失われることもない思い出に姿を変えた、とも言えるのでしょう。来場者たちはこれから、時折あの時間を思い出すはず。振り返るたびにそこにある、宝物のようなひとときを。
『勝利の女神:NIKKE』公式YouTubeチャンネルにて、オーケストラコンサートの振り返り動画が公開されているので、残念ながら会場に足を運べなかった人は、そちらの動画で雰囲気の一端だけでも味わってください。また、来場された方も、思い出をより鮮やかに蘇らせる一助としてどうぞ。
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