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「スイッチ2」に立ちはだかる“転売対策”の困難さと、任天堂の“リスクをとって進める”対応

一般の消費者に悪影響を及ぼう「転売」は非常に根深く、また対策も難しい問題です。「スイッチ2」の発売を予定している任天堂は、どのような姿勢で「転売」に立ち向かうのでしょうか。

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■“条件による振り分け”は任天堂の姿勢と馴染まず

しかし、前述の条件による転売対策を「スイッチ2に当てはめるのは、実際問題として難しいところもあります。

プレイ時間という応募条件は、「転売」目的の購入をある程度阻むことができたかもしれません。しかし、そうした条件があると分かれば、対策することが可能です。事前にスイッチでアカウントを作り、ゲームを起動したままにするだけで済みます。

もちろん、プレイ時間ではなくプレイしたゲームの本数に変えるなど、条件の内容を変えれば事前の対処は困難になるでしょう。しかし、「転売目的」ではない一般ユーザーを振り落とす事態にもなりかねません。例えば、5本以上のゲームのプレイを条件とした場合、1作だけを延々遊び続けているユーザーは対象外になってしまいます。

条件を厳しくすれば、転売目的の購入を抑え込むことができます。ですが同時に、一般ユーザーも引っかかりやすくなり、不満の噴出や購入意欲の減退など、別の問題が発生しかねません。

また、過去のプレイデータを購入可否の条件に組み込むと、完全新規のユーザーが全く購入できなくなります。任天堂のゲーム機は若年層からの関心も高く、“初めて遊んだゲーム専用機が任天堂のものだった”というケースも多々あります。

予約販売時だけの条件だったとしても、これからゲームを遊ぶ子供たちをシャットアウトするような販売形式を、任天堂が採択するとは考えづらいところ。「スイッチ2」の販売に何らかの転売対策を期待したいものの、少なくともプレイデータの参照のみで縛る条件設定は、ユーザー層の拡大という観点から見ても難しいものと思われます。

■購入者の目的を事前に判別するのも困難

転売対策が困難な理由のひとつは、「使用目的の購入」と「転売目的の購入」を判別しにくい点にあります。販売する際の規約で「転売」を禁じたり、「転売」と思われる購入者に販売しないことは可能ですが、それを事前に見極めるのは非常に困難です。

「転売」の対象になりやすいガンプラ(「機動戦士ガンダム」シリーズのプラモデル)の販売では、商品の正式名称が複雑化しやすい点を逆手にとり、「販売商品の名称を答えられない購入希望者には販売しない」といった転売対策を行った実店舗があり、話題となりました。

その商品が欲しくて購入する人は、当然商品に関心があり、名称も覚えています。一方で転売目的の場合、組織だっていることも多く、まとめ役に指示されて買いに行く購入役は正式な名称を覚えていなくとも不思議ではありません。前述の対策例は、そうした両者の違いに踏み込んだ転売対策と言えるでしょう。

しかし、この手段があらゆる商品の転売対策に向いているわけではありません。「スイッチ2」においても、正式名称は複雑ではなく覚えるのが簡単です。また、「子供や孫のプレゼント」として買う場合、対象商品への知識が薄くてもおかしくありません。この場合、「使用目的の購入」と「転売目的の購入」の判別は困難でしょう。



《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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