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『ゼルダの伝説 BotW』続編延期、なぜ「容認・許容」が多いのか? ユーザーの反応から3つの理由に迫る

発売時期の延期は、残念な声が多数になりがち。ですが、『ゼルダの伝説 BotW』続編の延期については、ポジティブな声も少なくありません。なぜ、そのような事態になったのでしょうか。

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■前作『ゼルダの伝説 BotW』の成功例を知っているため

実は、前作にあたる『ゼルダの伝説 BotW』も、延期した上で発売されたタイトルでした。2015年3月には、今回と同じように動画を通して延期を発表。その際に、「我々が考えるベストなものに注力するべきではと強く思いました」「最も完成度の高い究極のゼルダゲームを第1優先にさせていただきたい」と、延期の理由を述べました。

こうした発言はゲームの延期発表につきもので、蓋を開けてみると公約が守られていないケースも少なからずあります。しかし、『ゼルダの伝説 BotW』の場合は有限実行となり、国内外で高い評価を獲得。全世界累計で2,500万本超えの販売実績が、その証左といえます。

続編を待ち望んでいるユーザーは、“延期による完成度への恩恵”という実例を目の当たりにしているため、延期に対してネガティブに染まりにくい一面があるのです。

Twitter上でも、「前作も延期されたし、その上で素晴らしい作品だったから」「延期に延期を重ねた結果、出来た作品がとてつもない良作になったのを私達は知っている」「大丈夫です。それが高品質になる限り、遅延は私にとって問題ではありません」など、延期に挫けない声が相当数広がっています。

中には「ゼルダ姫を100年も待たせたんだ……あと1年くらいどうってことないだろ……」と作中の登場人物になぞらえたり、「この素晴らしいクオリティの素晴らしい作品ならば、ファンは何年でも待ちます。ゼルダは期待を裏切らない」のように絶大な信頼を寄せるコメントもあり、前向きに支持する方々の熱量が溢れんばかりです。

■「延期でむしろ助かった」という声も。その理由はスイッチのラインナップにあり!

延期を受け入れる、完成度が上がるなら支持できる──そういった声だけでなく、「延期はむしろ助かる」といった、ちょっと意外な意見も飛び出しています。

こうした意見は、ニンテンドースイッチのラインナップを背景としたもの。まず、今年1月に『Pokemon LEGENDS アルセウス』が、3月には『星のカービィ ディスカバリー』が発売され、いずれも多くのユーザーを虜としました。ですが、これはスイッチで楽しむゲームライフの序章に過ぎません。

超大型拡張コンテンツ『モンスターハンターライズ:サンブレイク』が6月30日に登場。そして夏には、TPSに新たな風をもたらし、過去2作も大ヒットとなったシリーズの最新作『スプラトゥーン3』が待望のリリースを迎えます。

さらに9月には、『ゼノブレイド3』が発売。こちらの作品は過去作との繋がりがあるので、発売日までに前2作をプレイする方もいることでしょう。そして冬には、こちらも大きな注目を集めている『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』が姿を現します。また、『ベヨネッタ3』も年内発売予定です。

これだけの大作・注目作が、ニンテンドースイッチ向けに控えている2022年。しかも今回挙げたタイトルは、PC版も展開する『サンブレイク』のみ除き、スイッチ専売タイトルだけに絞っています。併売するタイトルも加えれば、プレイ意欲をくすぐるラインナップが一層膨らむのは火を見るよりも明らかです。

現状のラインナップが濃密すぎるため、プレイスケジュールをやりくりする必要に迫られている方々が、今回の『ゼルダの伝説 BotW』続編の延期に歓迎の声を上げています。

「2022年やりたいゲーム多すぎてピンチだったから、むしろ助かる」「ゼルダまで今年だったら、マジで睡眠時間削り過ぎて死ぬとこでした」「むしろ飽和しすぎて、時間とお財布がやばかったくらいです」いったコメントの数々は、ある意味嬉しい悲鳴ともいえそうです。


延期を受け入れ、むしろ期待し、そして喜ぶ声まで上がった今回の発表。それは、ユーザーの度量や、開発陣が培った信頼など、複数の理由から生まれたものです。無論、延期にがっかりするのも当然の反応ですし、なんら悪いことではありません。

それぞれが思うままに対応するしかなく、その上で今は続報を待つのみ。新たな発表が訪れる日を、楽しみにお待ちください。


《臥待 弦》
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