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『鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚』はプレイシーンでも「鬼滅の刃」の世界観を再現! 数々の名場面を押さえつつ、ゲーム性と両立【プレイレポ】

『鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚』は、「鬼滅の刃」を対戦アクションで描くだけでなく、その世界観や物語を絶妙なバランスと演出で再現。その作り込みに迫ります。

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原点となった漫画はもちろん、TVアニメや劇場版も好評を博し、一大ブームを巻き起こした「鬼滅の刃」。その魅力をゲームで表現する対戦アクション『鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚』が、PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/PC(Steam)向けにリリースされました。

本作のプレイ感については、発売に先駆けて行われた先行体験を通してのプレイレポートで語らせていただきましたが、この時は約1時間ほどのプレイに限られていたので、要点を押さえた紹介に留まっています。


【プレイレポ】『鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚』絶妙な構成による追体験、徹底した原作再現と爽快感の両立……その“丁寧な追求”に感嘆

そのため今回は、リリースされた製品版のプレイを元に、別の角度から本作の魅力に触れる新たなプレイレポをお届け。あの「鬼滅の刃」という作品を、ゲームという形でどのように表現したのか。ゲームにおける「鬼滅の刃」世界観の再現度やゲームならではの要素に迫ります。

■あの場面やこの名台詞まで! 「鬼滅の刃」世界観の再現を徹底しつつ、ゲーム独自のアレンジも心憎い『鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚』

前回のプレイレポでも触れましたが、ゲームを立ち上げたらすぐに遊びたいのが正直なところ。本作は対戦アクションなので、そのアクションシーンに出来るだけ早く辿り着きたいと思うのは至極当然の話でしょう。

ですが、特に原作のある作品だと、その世界観や戦うまでの物語を描く場合もあり、長いムービーやADVパートを経てからようやくゲーム部分に辿り着く、というケースも少なくありません。

かといって説明の下りを省くと、物語原作を知らないユーザーが置いてけぼりになる可能性があるので、「省略すればいい」とも一概には言えません。また作品ファンの中にも、物語を改めて追体験したいと思う方もいるはず。

この点について『鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚』は、絶妙なバランス感覚で物語とゲームシーンを組み合わせています。物語を追体験できるソロプレイモード「ヒノカミ血風譚」を開始すると、まずはヒノカミ神楽を舞うシーンからスタート。この舞の意味は、「鬼滅の刃」ファンには周知のことと思いますが、作中でも後々描かれるので、「鬼滅の刃」初体験の方も安心してください。

そして神楽の舞の演者が、主人公の竈門炭治郎へと切り替わり、修行中に出会った狐面を付けた少年錆兎との戦いへと流れるように移行します。

この戦いはチュートリアルも兼ねていますが、実際に動かすアクションシーンに他なりません。ここまでの道程は、ヒノカミ神楽から戦いに至るムービーのみ。プレイシーンに辿り着くまでの時間が非常に短く、そのテンポの速さは驚くほどです。

またチュートリアル戦の途中では、炭治郎がなぜ戦いに身を投じることになったのか、その過去を回想という形で描写。短いシーンながらも、初体験のユーザーへの配慮が随所に感じられます。

再び立ち上がった炭治郎に向かって、「男の顔になったな」と錆兎が呟きます。構成こそ若干異なるものの、錆兎の名台詞を動きと共にしっかりと再現。チュートリアルにも、「鬼滅の刃」らしさが盛り込まれています。

アニメ「鬼滅の刃」ではこの台詞の直後に決着がつきましたが、本作は錆兎との真剣勝負がスタート。錆兎に認められるには、実際のプレイで彼を打ち負かさねばなりません。

戦いのかたわらで、炭治郎が己を鼓舞するように「(体中の血の巡りを意識しろ!!)」「(心臓の鼓動を速くしろ!!)」「(そうすれば人間のまま鬼のように強くなれる!!)」と胸中で叫びます。

この台詞、アニメ「鬼滅の刃」では真菰が“全集中の呼吸“を炭治郎に教える際に伝えた言葉。おそらく炭治郎は、真菰の言葉を思い出しながら戦っていたのでしょう。

そして、炭治郎の刃が先に錆兎に届き──

──狐の面が割れると、泣きそうな、嬉しそうな、安心したような、錆兎がそんな笑顔を浮かべます。この表情の再現具合がまた、唸るしかないほどの完成度。

序章は、この錆兎との戦いで終幕。プレイ時間としては短いものの、非常に濃厚な体験を味わうことができます。また、序章の本筋はこれで一区切りですが、本筋では語り切れなかった部分や、テンポを重視して省略された物語などは、各章に配置された「想いの欠片」で補完されています。

逆に、この「想いの欠片」があることで、本筋が非常にテンポよく進行するとも言えます。このバランス感覚の良さは、本作が持つ大きな魅力のひとつです。

続く第一章は、最終選別が行われる「藤襲山」が舞台。ゲームシーンとしては、ここで初めて鬼と戦います。

ちなみに最終選別の開始前、我妻善逸や栗花落カナヲとの会話も可能。こういった点はゲームならではと言えるかもしれません。とはいえ、片方は怯えきっており、もう片方は無言。交流と呼べるほどではありませんが、いずれもこのふたりらしい反応でした。

藤襲山での初戦は、2体の鬼との戦い。相手の見た目も含めて、再現度は高いです。ただしゲームでは、この2体を一太刀(肆ノ型・打ち潮)で倒す形ではなく、それぞれ1対1で戦う連戦に。

後のシーンですが複数の相手と戦う場面があるので、ここで2対1の戦闘にならなかったのは、少なくともゲームシステム上の都合ではなさそうです。憶測ですが、まだチュートリアルが終わったばかりなので、プレイヤーを混乱させないようシンプルな構成にしたのかもしれません。

この山中の移動は探索シーンに当たるため、鬼と遭遇することもあれば、他の候補生との出会いもあります。怯えている者が大半ですが、探索要素があるからこそ出てくるこうした場面もゲームならではのシーン。彼らの怯えぶりから、鬼の恐ろしさが改めて伝わってきます。

ちなみに山中でも、我妻善逸や嘴平伊之助(と思われるもの)など、今回の最終選別を乗り切った面々がどのように過ごしたのか、その片鱗を覗くことも。

最終選別の締めくくりは、「手鬼」との対決。「今は明治何年だ?」「今は大正時代だ」のやりとりから手鬼が大暴れする──この流れもアニメ「鬼滅の刃」さながら。

また、手鬼が「厄除の面」と呼ばれる狐の面をつけた候補生にこだわる理由、錆兎や真菰について言及する下りなどは、戦闘と平行しながら展開します。

悪辣な言葉で相手の平常心を乱すやり方は、手鬼の十八番。相手の台詞に意識を割かれると、その分動きが疎かになってしまい、つい攻撃を食らってしまうこともあります。

こうした流れもまた、アニメ「鬼滅の刃」での手鬼との戦いを自ら体験しているかのよう。手鬼の言葉に翻弄されて攻撃を食らう姿をもし錆兎が見ていたら、「落ち着け、呼吸が乱れている」と檄が飛んだことでしょう。

この第一章も、ファンにとって嬉しい再現がたっぷり盛り込まれていました。錆兎や真菰は、対戦モードなどでプレイアブル化しているのも魅力的なポイントのひとつ。これもまた、ゲームならではの恩恵です。



《臥待 弦》
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