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オークに変装して敵の目を欺いたら、囚人に襲われて返り討ちに! スイッチ版『火吹山の魔法使い』で味わった判断と結末の連続─人はそれを“冒険”と呼ぶ【プレイレポ】

名作ゲームブックのデジタルゲームが、ようやく家庭用ゲームに登場しました。JRPGとは趣が異なる冒険譚を、こちらでがっつりとご紹介します。

任天堂 Nintendo Switch
オークに変装して敵の目を欺いたら、囚人に襲われて返り討ちに! スイッチ版『火吹山の魔法使い』で味わった判断と結末の連続─人はそれを“冒険”と呼ぶ【プレイレポ】
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!注意!
本記事には『火吹山の魔法使い』のネタバレが含まれています。


1980年代にブームを迎えた「ゲームブック」。ファンタジーやSFなど様々な世界を舞台に、自身の選択と少しばかりの幸運を頼りに結末を目指すという、ユニークな書籍形式の遊びがありました。

乱暴な言い方をすれば選択肢型のADVゲームに近い構造ですが、サイコロを使った戦闘や手強い謎解きなどが盛り込まれたゲームブックもあり、1冊の本ながら何時間も没頭できる面白さが詰め込まれていました。書籍なので場所も取らず、手軽に遊べるのも魅力的でした。

このゲームブックは独自のファン層を獲得しながらも、全体的な人気は下降線を辿り、一時期は新作がまったく出ない時期もありました。それでも、新たな動きなどが時折見られることもあり、特に昨今では電子書籍で広がりを見せつつあります。ADVゲームに近いと説明しましたが、そこにある魅力や手応えはやはり別モノであり、ゲームブックならではの楽しさは未だに唯一無二と言えます。

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そんなゲームブックの黎明期を力強く支えたシリーズ作のひとつに、『ファイティング・ファンタジー』があります。特に、シリーズ1作目の『火吹山の魔法使い』は、ゲームブックの代表作のひとつとして語られることも多く、知名度も高い作品です。

この『火吹山の魔法使い』は後にコンピュータゲーム化が実現しましたが、国内向けのローカライズまでは至らず、手軽に遊べるとは言い難い状況でした。しかし、2019年5月30日に、オリジナルと同名の『火吹山の魔法使い』が、ニンテンドースイッチ向けに登場。本作は、オリジナル版の展開や雰囲気を取り入れつつも、原作にはなかったシーンや要素も盛り込まれており、ゲームブックファンにとっても気になる作品となりました。


筆者も、本を片手にサイコロを振り、手に入れたアイテムをシートに書き込み、気になる分岐には指を挟んでちょっと先を見てから決めたりと、ちょっとズルいプレイも挟みながら楽しんできたゲームブックファンのひとり。『火吹山の魔法使い』も、オリジナル版を経験済みです。

そんなオリジナル版体験者が、このスイッチ版『火吹山の魔法使い』をどのように受け止めたのか。今回は、ひとりのゲームブックファンとして、本作のプレイレポートをお届けしたいと思います。ただし、本作の内容に触れるため、一部ネタバレの箇所もありますのでご注意ください。

◆まずは、『火吹山の魔法使い』初回プレイの模様をご紹介



ゲームとしての特徴やポイントを紹介したいところですが、筆者のファーストプレイがどのような展開を迎え、そしていかなる冒険の終わりを迎えたのか、まずはその顛末を紹介させていただきます。

オリジナル版とは違ってキャラメイクはなく、すでにステータスが決まっているキャラクター4人からひとりを選んで冒険へと挑みます。ちなみに選べるキャラクターは、冒険中に入手した魂を消費することで増やすことが可能。とはいえ、まずは4人の中から選択しなければなりません。


筆者は、経験豊富な冒険者「アレクサンドラ」をチョイス。「体力:18 技術:10 運:8」と、オリジナル版をご存じの方ならピンと来るかと思いますが、なかなかの好ステータスの持ち主です。オリジナル版だと技術点は1d6+6なので、彼女の技術は平均値以上!(※読み飛ばしていいところです)


早速火吹山に潜入した彼女は、オークの気配に気づいて【身を隠し】、油断しているところに【奇襲をしかけてダメージを負わせ】るなど、序盤から頼もしい振る舞いを見せてくれます。また、ドアに突撃せず【蹴飛ばした】ら、部屋が落とし穴になっており、落ちる危険を無事に回避しました。


気になる小箱を見つけたので【開けてみた】ら、中から飛び出してきた蛇と戦闘。また、右折した先にある部屋ではオーク達がトレーニングに励んでおり、こっそり忍び込むと【運良く】気づかれずに済みました。その先にはオークたちの装備が転がっていたので、敵の目を欺くべく【オークになりすまそう】と決意。少し動きにくくなったため、【技術が1減りました】が、【オーク相手なら騙せそう】


さらに進むと食堂にたどり着き、そこには5匹ものオークが。一度に相手取るには危険な数です。しかしオークはスープをがっつくので忙しく、【運良く】気づかれませんでした。メッセージウィンドウには「君は説得力のあるオークだ!」という一文も。オークになりすました恩恵があったようです。この危険に挑んだ報酬として、【弓と銀の矢を入手】


順調な冒険が続くアレクサンドラの耳に、「助けてくれ」との声が。近くのドアから聞こえてきます。気になったので【ドアを開ける】と、椅子の脚を握ったやせこけた囚人の姿が。すかさず【「君は自由だ!」と叫んだ】ものの、椅子の脚を彼女に振り下ろす囚人。やむなく戦闘となり、【囚人を倒してしまいました】。メッセージウィンドウには、「君がこの変装さえしていなければ、錯乱した男を驚かせなかっただろう」と表示。判断の難しさを改めて実感します。


作業小屋に入ると、5人のスケルトンと鉢合わせ。咄嗟に【「自分は新しいリーダーだ」】とハッタリをかまし、【更に押し切った】ところ、5人のうちの2人がこの命令を確認するために小屋の外へ。あの2人が帰ってきたら嘘がバレるので、残り3人のスケルトンを相手に【戦闘に突入】


このような感じで幾度かの危機を乗り越え、しかし体力を削られながら先に進むアレクサンドラ。そんな彼女は、戦いではなく、テーブル越しの会話と【自身の選択】により、命を落とす結果となりました。火吹山の主「ザゴール」の討伐どころか、直接対峙することも叶わずに・・・。



この冒険の顛末を元に、本作の特徴と魅力に迫る
《臥待 弦》

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