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高知とDeNA Games Tokyoの取り組みが、地方に2千人のユーザーを集める─「高知家IT・コンテンツネットワーク大交流会Vol.4」レポート

地方で起こるゲーム業界の新トレンドや現状を分かりやすく伝える「高知家IT・コンテンツネットワーク」のミニ交流会が定期的に行われており、第4回目となる「IT・コンテンツの企業と技術を知る」が、高知市にあるbridge+にて11月17日に開催しました。

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地方で起こるゲーム業界の新トレンドや現状を分かりやすく伝える「高知家IT・コンテンツネットワーク」のミニ交流会が定期的に行われており、第4回目となる「IT・コンテンツの企業と技術を知る」が、高知市にあるbridge+にて11月17日に開催しました。

この交流会には、DeNA Games Tokyo(以下、DGT)の代表取締役社長・川口俊氏が登壇。DGTが、高知県で開催中の博覧会「志国高知幕末維新博」にて行ったコラボレーションをどのように取り組み、またどんな結果を得ることができたのかを、赤裸々に語りました。

川口氏は、かつて輸送用機器メーカーに務めており、ゲーム業界とは縁遠い仕事に励んでいました。その後、2013年にDeNAへ入社し、『怪盗ロワイヤル』のプランナーなどの経験を積みます。そして2017年8月に、DGTの企画部部長に就任。そして、ちょうど1年後となる2018年8月にDGTの代表取締役社長となりました。

DeNAと言えば、Mobgeによる多彩な展開をはじめ、ゲームやエンターテインメント、ヘルスケアにスポーツと、多角的な事業に着手して成果を残しています。その子会社であるDGTは、モバイルゲームの“運営”に特化しており、DeNAグループにおけるゲーム事業の成長を担う会社として設立された背景があります。



新タイトルをDeNAが開発し、DGTへと順次移管する流れがすでに構築されており、現時点では8タイトルを運営中とのこと。2015年に設立したDGTは、当初50名に満たない社員数でスタートしましたが、事業拡大に伴って2017年には150名を突破。今では225名を有する企業へと成長しています。

9年を超える長期タイトルとなった『怪盗ロワイヤル』や、国内でも有数のIPタイトルや大規模タイトルなどを運営。そんなDGTが、新たな“おもしろさ”の創出を目指し、今年の夏に高知県と協力して「ゲーム維新祭2018」を行いました。



この「ゲーム維新祭2018」では、高知県にある観光情報発信館「とさてらす」にブースを出展し、『怪盗ロワイヤル』などの作品と高知ゆかりの名産品・偉人・名所がコラボレーションするゲーム内アイテムの現地配信や、高知をモチーフとするゲーム内イベントといった催しを用意。このコラボレーションについて、「ゲームを媒体にして高知の魅力を発信する、というのを目的として行いました」「高知をきっかけにして、全国のユーザーさん同士を繋げる」「ユーザーさんに、高知へ足を運んでもらう」など、様々な目的や狙いがあったことを川口氏が語りました。

そして川口氏は、施策の一例として『怪盗ロワイヤル』で行ったゲーム内イベントを解説。これは高知県をスゴロク形式で巡っていくイベントになっており、特定のマスに止まると高知県の名産品や名所をチェックすることができます。川口氏曰く、「ヘビーユーザーだと500回とか周回しているので、ほぼ高知県を覚えています」とのこと。

このほかにも『戦国ロワイヤル』や『農園ホッコリーナ』、『アクアスクエア』、『スペースデブリーズ』といったタイトルを通じて高知の魅力を発信。ゲームを介する形で情報を広める、ユニークな試みの一端を明かしました。


また、「とさてらす」に出展したことでゲームユーザーが現地を訪れ、参加者がフォトスポットで撮影したり、掲示されたDGTゲームタイトルの年表を楽しんだりと、地域と連動した展開も好評を博したとのこと。約一ヶ月のブース出展に、約2千人のユーザーが足を運んだ模様です。


川口氏が現地に訪れた時には、「何これ?」「怪盗ロワイヤルだよ」「怪盗ロワイヤル?」「昔流行ったゲームだよ」と、親子が話しながら仲良く写真を撮っていた光景を見られて非常に嬉しかったと告白。「普段、ユーザーと触れあう機会がなかなかない」とこぼす川口氏にとって、この何気ないひとときは忘れがたい一幕となったようです。



続いて川口氏は、今回の施策によって得られた結果や効果などを解説。まず、『怪盗ロワイヤル』のコミュニケーション手段となる「ウインク」について、イベント実施月の8月とその前後月と比較した場合、明らかに8月が抜きんでていると図で示し、コラボレーションの効果だと語ります。また、アクティブユーザー数と課金ユーザー数についても同様の表を示し、やはり8月に効果があったことを窺わせます。



コラボレーションに対して各ユーザーが「面白いな」と反応し、その動きが結果として現れる形となりましたが、川口氏は「(こういった構造を)企業として仕組み化したい」と発言。ユーザーが実際に高知へ足を運び、他のユーザーから「どうだった?」とコミュニケーションが生まれる。その結果、アクティブユーザー数と課金ユーザー数が伸びを見せる──この好循環を仕組み化し、再現性を持たせたいとの考えを明かしました。

さらに、「ゲーム維新祭2018」を行うにあたり、難しかった点についても言及。物理的な距離が離れているがゆえの現地オペレーションの難点や、地域と馴染みのある“ゆるキャラ”に関する権利関係の知識の少なさなど、実際に取り組まないと分からなかった点などが挙げられました。コラボレーションを取り組む側においても、コミュニケーションがやはり重要なポイントとなるようです。


今回の「ゲーム維新祭2018」を通じて、アクティブユーザー数や課金ユーザー数が好ましい結果となり、現地にも2千人のユーザーが足を運ぶ形となりました。川口氏は、「長く運営しているタイトルでも、コラボレーションして地方の盛り上げに貢献できることが分かった」と、貴重な経験を得ることができた実感を顕わとしました。

川口氏の登壇の後には、高知県に拠点を構えるIT企業の従業員とイベント参加者によるざっくばらんな交流会が行われました。



ITがもたらす影響は、地方にとってチャンスとなります。そして同時に、地方の存在がITに新たな道を切り開く可能性を与えることも、今回のコラボレーションで明らかになったのかもしれません。この経験を、DGTと高知がそれぞれどのように活かしていくのか。更なる展開にも、注目が集まることでしょう。

取材協力:エイチタス株式会社、高知県商工労働部 産業創造課
《臥待 弦》
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