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【CEDEC 2017】PS VR『Fate/Grand Order feat.マシュ・キリエライト』のコンセプトと非常識な企画術、そして隠された秘密とは

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パシフィコ横浜にて8月30日から9月1日までの3日間にわたって開催されたゲーム開発者向けカンファレンスCEDEC 2017。2日目となる8月31日、大人気スマートフォン向けタイトルのスピンオフVRゲーム『Fate/Grand Order feat.マシュ・キリエライト(FGOVR)』の企画にまつわるセッション「Fate/Grand Order feat.マシュ・キリエライトをささえる、"非常識"な企画術。」が開催されました。登壇したのは、ゲーム開発を担当するディライトワークスのFGO PROJECTクリエイティブディレクターの塩川洋介氏。


2000年にスクウェア(現スクウェア・エニックス)に入社したという塩川氏は、『キングダムハーツ』シリーズなど数多くの大作タイトルに参加。その後も、スクウェア・エニックスの北米支社への出向やTokyo RPG Factoryに関わるなどコンソール向けのゲーム開発に携わり、現在はディライトワークスで『Fate/Grand Order』プロジェクトのクリエイティブディレクターとして活躍しています。

2017年の冬にPSVR向けにリリースが予定されている『FGOVR』ですが、先行体験会ではすでに5000人以上が体験しているとのこと。その体験者の中には、なんとOculus VRの創業者であるパルマー・ラッキー氏も含まれています。


そんな注目度の高い本作ですが、塩川氏は「非常識」な企画術でプロジェクトを起案・立案したと語ります。その「非常識」とは、ある3つのコンセプトであるとのこと。


コンセプトの1つは「特別な日常」。『FGO』のプレイヤーは、基本的にスマートフォンでゲームを遊んでいるプレイヤーとなります。PS VR向けとなる本作を遊んでもらう、遊びたくなるために塩川氏が提案したのは、マスターとしてマシュとともに行うパーソナルトレーニングでした。マシュというキャラクターはゲームで1番最初に手に入るキャラであるため、『FGO』のプレイヤーで知らない人はいません。そんなマシュとのパーソナルトレーニングは「特別な日常」であり、居心地がいいVRになり得るとしています。


2つ目のコンセプトは「マシュ詣」。すでに6度の体験会の機会が設けられている本作は、これらイベントに行く過程も含めて1つのコンテンツとなるように設計されているとのこと。体験イベントは、VRゲームを体験するまでの前後も演出が図られており、実際に会場で体験したユーザーへ「特別感」が生まれるようになっているのだそうです。


3つ目のコンセプトは「5秒に1マシュ」。VRコンテンツは、その感動を他の人にシェアしづらいという課題があります。そこで、ゲームは5秒おきに見せ場を用意するという手法が取られています。例えば、マシュがバランスボールを使ったり、プレイヤーに近づいてきたり、VRでしか見れないコマンドカードが表示されたりなど、ありとあらゆるネタが詰め込まれています。その結果、体験者からはうれしい悲鳴のような個性的かつ面白いコメントが多く寄せられ、体験のシェアへとつながっているのです。

これらのコンセプトは、一見VRコンテンツの開発においては当たり前のように思われますが、実はまだやりきられていない「非常識」なことの場合もあるのだとしています。


最後に語られた『FGO』本編と『FGOVR』に共通している「秘密」。それは「顕在化していない声に答える」ということでした。顕在化している声を実現して生まれるのは「納得」であることに対し、顕在化していない声を実現して生まれるのは「爆発」になるのだと塩川氏は強調します。例えばオマケ石の1.5倍化やエイプリルフールの24時のみのゲーム『FGOGO』、そして現在開発が進んでいるアーケード版などもそういった考えによるものだとしています。

そういった「顕在化してない声を探す」ことが、どんなゲーム作りにも役に立つのだと塩川氏は述べてセッションは幕を閉じました。
《Daisuke Sato》

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