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【レポート】『モンハン4G』海外版はこんなに違う?ローカライズ担当者セッションレポ

GDCにて、カプコンのローカライズディレクターAndrew Alfonso氏によるセッション「Taking Monster Hunter Worldwide」が行われ,ローカライズチームがいかに欧米のユーザーに興味を持ってもらい、そして楽しんでもらえるように工夫したかが語られました。

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3月14日から18日まで米サンフランシスコで開催されたGDCにて、カプコンのローカライズディレクターAndrew Alfonso氏によるセッション「Taking Monster Hunter Worldwide」が行われました。『モンスターハンター』は日本では大ヒットしてきたシリーズですが、欧米においてはそうではありませんでした。

今回のセッションでは、『モンスターハンター4G(欧米ではMonster Hunter 4 Ultimate)』のローカライズチームがいかに欧米のユーザーに興味を持ってもらい、そして楽しんでもらえるように工夫したかが語られました。


カプコン・ローカライゼーションディレクターAndrew Alfonso氏

最終的に50万字にも及んだという『MH4G』のローカライズ作業。担当したのは、多くの任天堂やカプコンタイトルのローカライズを担当してきた8-4スタジオとイタリアに本社を置くBinari Sonoriの2社で、小規模なチームによって進められました。作業には専用のソフトウェアが用いられたわけではなく、Excelのスプレットシートによって行われたのだそうです。


欧米ではWii U版と3DS版が同時にリリースされた前作『モンスターハンター3G(Monster Hunter 3 Ultimate)』ですが、ローカライズはUIの問題もあってメディアやユーザーの評価があまり高くありませんでした。そのため、『MH4G』ではクオリティの高いローカライズが求められることになったのだそうです。

■分かりやすくするための変更


まるでフランス古典文学「レ・ミゼラブル」のようだったとAlfonso氏が例える日本の古い言い回しなど、『MH4G』を欧米のユーザーに分かりやすくするための課題は多かったそうです。カプコンが過去に行った欧米向けローカライズの事例として、PS2でリリースされた『戦国バサラ』を戦国武将に馴染みのない北米ユーザーにもわかりやすいように『Devil Kings』へとタイトルを変更していたことを紹介。登場キャラクターも「織田信長」は「Devil King」に、「伊達政宗」は「Azure Dragon」へと変わっています。


『MH4G』のローカライズ作業には1500時間が費やされ、ローカライズチームの提案で内容が変更になったものもありました。日本の『MH4G』のチュートリアルクエストはキノコの収集のみですが、ローカライズ版ではキノコ収集に加えジャギィノス討伐とハチミツの納品を1つのクエストにまとめテンポを良くしています。


ハンターノートのモンスターリストも大きく変更。日本版はモンスターの概要のほかに種別や危険度が記載されているのみですが、ローカライズ版では部位ごとの耐久値をわかりやすく示す図解へと置き換えられおり、初めて『モンハン』をプレイするユーザーでも戦術が立てやすくなっています。このように、ローカライズチームは限られた予算とすでに確定している発売日までの限られた時間の中で、ユーザーが最も有益になるであろう部分に焦点を絞って作業を行っていったのだそうです。

■欧米の新規ユーザーに向けたアプローチ

ローカライズチームは、『MH4G』のディレクターやデザイナーと個別で意見交換を行いローカライズ作業を煮詰めていきます。また、前作『MH3U』の主なユーザーであった19歳から34歳の男性ゲーマーの意見を取り入れ、UIの調整や初心者への説明の追加などを行っています。


日本版のチュートリアルでは80ヵ所もある「はい/いいえ」を選択する項目は「いいえ」をデフォルトに。


漢字で表示されていた属性の表示をシンボルマークへ変更

■北米でのプロモーション


『MH3U』の際も配信していた体験版ですが、『MH4U』では日本の体験版をベースに、マルチプレイヤー要素と戦闘システムにフォーカスした初心者が興味を持ちやすくするようにアレンジされています。チュートリアルや武器アイコンを見やすくしたり、ビギナーモードの追加など、新しいプレイヤーに適した難易度調整が行われています。

メディア展開では、日本のプロモーションを参考にして北米でも60にも及ぶ動画を配信するというキャンペーンを行っています。これは発売語から6ヶ月間続けています。


Twitterの公式アカウントについて。日本では中級者向けのテクニックを主にツイートしていましたが、北米では「#DidYouKnowMH」というハッシュタグとともに7秒から15秒の動画で豆知識クイズを出題し、フォロワーはRTで「Yes」いいねで「No」を答えるといった、ビギナーからコアユーザーまで関われるキャンペーンを行ったのだそうです。

■諦めない結果、北米でもヒットへ

数々のローカライズの苦労が実ってか、ゲームメディアからは多くの良い評価を受けることができたとAlfonso氏は語っています。実際、北米での『MH4U』の初週売り上げはダウンロード版含めて約29万本と、シリーズで最も好調な売れ行きを見せました。最後に、Alfonso氏はローカライズ作業に最も重要なことは「ネバーギブアップ」だ、と述べセッションは幕を閉じました。

海外で新たなファンを獲得している『モンハン』シリーズ。日本だけでなく欧米でもメガヒットタイトルになる日はそう遠くないのかもしれません。

《Daisuke Sato》

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