同社は数年前からeSports市場に着目し、強豪プロチームの「FANTIC」をスポンサード。複数の大会にも協賛し、注目を集めています。製品としては昨年、エンターテイメント市場全般向けとして「FORIS 2333」をリリースし、FPSやTPSに対応したモードを備えるなど、ゲームユーザーを強く意識していました。
同社販売促進課の梶川氏は説明会で「特にRTSユーザーの方には、FORIS 2333を高く評価していただきました。しかしFPSでは120Hz以上のモニターがどうしても求められます。そして、そこは弊社の製品ではカバーしきれていなかったのです」と語りました。
「FORIS FG2421」はFPSのプレイを強く意識し、PCモニターとしては世界初の240Hz駆動を実現した液晶モニターとなりました。通常のモニターは60Hz、ゲーミングモニターでも120Hzですから、モンスターマシンと言えます。
「FORIS FG2421ではeSportsで”勝てるモニター”というのを強く意識して開発しました。特に視認性、動画のキレといった部分では圧倒的な違いを実現しています」(開発担当の小林氏)。新開発の「Turbo 240」では、120Hzの入力信号に、240Hzのバックライト処理を施すことで、1つ前のフレームの残像を取り払い、”キレ”を実現します。家庭用ゲーム機のような60Hzの入力映像でも、アプコンで同様の処理を行うため、120Hzの映像ほどではありませんが、くっきりした映像となるとのこと。Turbo 240はオフに設定することも可能のようです。
液晶モニター特有の遅延もゲーマーを悩ませるポイントですが、1.5フレーム未満(0.012秒未満)まで抑えることに成功したとのこと。
VAパネルを採用することで、コントラスト比5000:1の高視野角を実現。ダイナミックレンジの広い映像とすることで、より視認性の高いものとなっています。視野角もTFTパネルと比較して広くなっています。実際に製品を比較すると、その違いに驚きますし、黒の黒さも鮮明に違いが分かりました。eSportsの大会などではチーム戦もありますので、メンバーの座る場所に依存しない視野角の広い製品は好まれそうです。
複数用意されているカラーモードはプロチームの「FNATIC」と共同で検証。石川県のEIZOに彼らが訪れ、一緒に開発したといいます。付属のソフト「ScreenManager Pro for Gaming」を用いればPCの画面上で自分カスタムの設定を作ることも可能。さらに設定値はファイルとしてダウンロードでき、インターネットを通じて他のプレイヤーと交換することもできます。プロゲーマーによる設定も今後配布する予定だとか。カラーモードはパネル前面にあるボタンで簡単に変更が可能です。
筐体はゲームを強く意識し、航空機のような流れるデザインとなりました。背面にはEIZOのロゴがLEDで光るデザインも。持ち運びに便利にハンドル付きで、LANパーティなどにも使えそうです。
「FORIS FG2421」はEIZOのコンセプトショップのガレリア銀座およびEIZOダイレクトにて販売中。23.5型で64,800円という価格設定です。
蛇足ですが、EIZOのゲーミングモニターは日本のみならず、海外でも特にeSportsユーザーには評価も売れ行きも好調だということで、今回の製品は世界同時発売だということです。
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