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新生ララ・クロフトの鬼気迫るサバイバル。『トゥームレイダー』プレイレポート

ソニー PS3

新生ララ・クロフトの鬼気迫るサバイバル。『トゥームレイダー』プレイレポート
  • 新生ララ・クロフトの鬼気迫るサバイバル。『トゥームレイダー』プレイレポート
  • ジャングルから雪の降る山岳地帯までバラエティに富んだ島のロケーション。こういった不可思議な気候も、どうやらこの島の謎に関係しているよう
  • 音声の英語/日本語切り替えと字幕のオン/オフは設定から自由に変更可能
  • 冒険者として目覚める前の若き日のララが、どのように成長していくのかに注目
  • ジップラインの活用は本作のポイント。ロープアローを使ってロープの橋を架けることもできる
  • 屋根沿いでも地上からでも自由に攻略することのできるマップ構造
  • 火矢を手に入れれば、敵に継続性のダメージを与えられるほか、遮蔽物を燃やして取り除くことも可能
  • インスティンクトを発動すると一定時間モノクロになり利用できるオブジェクトやアイテム、敵が光って表示される
Crystal Dynamics開発、スクウェア・エニックスが4月25日に日本国内でPS3/Xbox 360/Windows PC向けに発売するサバイバルアクション『トゥームレイダー』。

1996年にイギリスで生まれ、アンジェリーナ・ジョリー主演で映画化されるなど、世界的に人気を博し続ける著名シリーズ最新作である本作では、リブートと称してビジュアル・デザインやシステムを一新。新たなララ・クロフトの、21歳での初めての冒険を描きます。

■超人ではなく等身大のララ・クロフトを緻密に描くストーリー

舞台は日本近海の海域“ドラゴン・トライアングル”。邪馬台国の謎を探るため出発したララたち調査隊が漂着したのは様々な遺跡や遺物が眠る孤島。島は独自の教義のもとコミュニティを形成する武装集団・ソラリに牛耳られており、ララたちは彼らにさらわれた仲間を救出し、島から脱出する手段を探ることになります。

序盤では雨の寒さと孤独に震え、弱気な面も見せるララが、仲間を助けるため、自らが生存するために一流の冒険者として成長していく様は丁寧に描かれ、本作を象徴する“サバイバル”という言葉のとおり、生き延びることの難しさや残酷さを感じさせる演出が随所に散りばめられています。例えばララがベアトラップに足を挟まれる場面では、あまりの痛々しさに思わず顔をそむけたくなります。

他にも大怪我を負い治療法を見つけるまではジャンプするだけで大ダメージを受けてしまうようなシチュエーションなど、超人ではない等身大のララ・クロフトに親近感を覚えるとともに、ゲームに大きなリアリティを与えています。今回プレイした国内版では声優の甲斐田裕子さんがララの吹替えを担当し、より一層ララの心情を身近に感じることができました。そのぶん、激しく痛めつけられたり、悲惨な死亡シーンではどうしてもいたたまれない気持ちになってしまうのは、女性キャラゆえ余計に感じてしまうのでしょうか。

■アクション・戦闘・探索の3要素が見事に融合したゲームプレイ

壁から壁へジャンプしたり、ピッケルで岩壁を登ったり、ジップラインを滑り降りるなど多彩なアクションはどれも判定が広めで操作しやすく、アクションに不慣れでもテンポよく操作することができます。移動すべき足場は違和感がない程度にうっすらとハイライトされているため、次にどこに行くべきか迷うことはほとんどありません。仲間のスナイパーライフルの援護を受けながら、崩れかけた橋の下をぶら下がりつつ進むシーンや、電波塔の頂上に上るシーンをはじめ、高所を感じさせる演出が多く、落ちたら死と隣り合わせの緊張感のなか、軽快な動きでララを操作し進んでいくのは爽快です。

ストーリー上、ゲームの進行は一本道ですが、マップでは複数のルートをとることが可能で、敵の裏をかくことができるルートやステルスに有利なルート、逆に戦闘に突っ込むようなルートなど、戦略を考えながら選ぶことができます。特に弓を使用したステルスキルは扱いやすく、普段ステルスゲームが苦手な筆者でも快適にプレイすることができました。戦闘はカバーと回避が可能なオーソドックスなTPSスタイルで、遮蔽物に近付くと自動的にカバー体勢をとったり、敵を察知するとしゃがんだりと、ある程度の動作がオートマチック化されているため、探索やアクションが楽しみたいプレイヤーやTPSが苦手なプレイヤーでもとっつきやすいつくりとなっています。

進行ルートやギミックでどうしてもわからない場合はインスティンクトを発動させれば利用すべきオブジェクトが光って表示されるので、それをヒントに攻略することができます。インスティンクトは進行に必要なオブジェクト以外にも、周囲に隠されたアイテムや敵の位置も把握でき便利です。本作ではドキュメント、レリック、ジオキャッシュに分類された豊富なコレクタブルアイテムのほか、チャレンジやシークレットトゥームの探索など、全てをコンプリートしようとしたら本編と同等のボリュームがありそうなほどの探索要素が用意されているため、探索中心で進める際にはインスティンクトは必須と言えるでしょう。

プレイ中は随所でQTEが挿入されます。失敗したら即死してしまうQTEも多いながら、ほとんどのQTEは通常のアクションと連動したボタン設定になっているため、あまり理不尽さは感じませんでした。チェックポイントの頻度が高くすぐ直前からやり直せることや、死亡してもその間に獲得したレリックやサルベージは保持されることも、ストレスをなくすことに大きく貢献しています。

アクション、戦闘、探索という各要素単独でも高い完成度が伺える本作ですが、それぞれを上手く組み合わせたゲームシステム全体の調和が見事です。弓やショットガンなど特定の武器がないと進めない箇所があれば、その武器を手に入れるにはカスタマイズが必要で、カスタマイズにはパーツをキャンプで組み立てる必要があり、パーツを手に入れるには敵を倒さなければいけない、といった相互関係の持たせ方が巧みで、不自然な“やらされている感”を感じることがありません。かといって探索が面倒ならばどんどん先に進めることもでき、取りこぼしてもキャンプからファストトラベルで今まで行ったロケーションなら瞬時に移動できるなど、全体的なテンポを崩さないよう構成されていることが良くわかります。

■邪馬台国の謎とは? ユニークな和風舞台設定は一見の価値あり

以上のようにゲームプレイだけでも高い完成度が伺える本作ですが、最後にどうしても特筆しておきたいのはその独特の舞台設定です。邪馬台国とその女王・卑弥呼の謎に迫る本作。プレイ前はところどころに日本風の雰囲気を感じさせる程度のものを想像していましたが、どこもかしこも日本的テイストで埋め尽くされた景観には思わず圧倒されました。

更に、それらは邪馬台国から連想されるような古代の建造物ではなく、仏像と鳥居、神社仏閣、戦国時代のような城や旗、廃屋の長屋、太平洋戦争時代のものと思われる工業施設や認識票などの遺物といった、様々な時代のものが混在しています。鳥居の先に寺院があったり(注:鳥居は例外を除き神社にしか存在しません)、卑弥呼の像と呼ばれるものがどう見ても仏像だったり、卑弥呼の絵と呼ばれるものがどう見ても浮世絵だったりと、このシュールさは日本人でしか感じ得ない面白さではないでしょうか。

歴史的に見れば単に滅茶苦茶なだけに感じてしまうかもしれませんが、開発元Crystal Dynamicsのダニエル・ビッソン氏が「あくまでファンタジー」だと語るように、敢えてごちゃまぜにしたとしか感じられないセンスはとても斬新でユニークだと思いました。もちろんゲームプレイだけで十分楽しめる本作ですが、こういった細かい舞台設定も併せて体験して貰いたいです。

■忘れてならない対戦型マルチプレイヤーモードは遊びごたえ十分の出来

さて、ここまでシングルプレイキャンペーンの内容をご紹介してきましたが、最後に忘れてならないのが、シリーズでも初の導入となる対戦型マルチプレイヤーモードの存在。マルプレイでは最大で8人のプレイヤーが同時参加可能で、チームデスマッチやフリーフォーオール(全員が敵同士)といった一般的なモードに加えて、生存者側とソラリ側が別々のオブジェクティブで戦う特殊な対戦モードも用意。基本的な操作感はシングルプレイと全く同じなので、キャンペーンのサバイバルで鍛えた腕を発揮できる場でもあります。

また、最近の『Call of Duty』シリーズに代表されるような、遊びごたえたっぷりのプログレッションシステムとリワードを備え、対戦を重ねてXPを稼ぐことで、新たなプレイアブルキャラクター、アビリティ、武器が次々とアンロックされていきます。真のトゥームレイダーファンなら、主人公“ララ・クロフト”がアンロックされる最大レベル60を目指すしかありません。

※本レビューにはXbox 360版を使用しました

【製品情報】
タイトル:TOMB RAIDER/トゥームレイダー
ジャンル:サバイバルアクション
プラットフォーム:PlayStation 3、Xbox 360、Windows PC
発売日: 2013年4月25日(木)発売予定
価格:7,980円(税込み)
年齢区分(CERO):18歳以上のみ対象(Z区分)

(C) 2013 SQUARE ENIX LTD. Published by Square Enix Co., Ltd. CRYSTAL DYNAMICS, the CRYSTAL DYNAMICS logo, EIDOS, the EIDOS logo, LARA CROFT and TOMB RAIDER are registered trademarks or trademarks of Square Enix Ltd. SQUARE ENIX and the SQUARE ENIX logo are registered trademarks or trademarks of Square Enix Holdings Co, Ltd.
《Game*Spark》

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