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ソーシャルコンテンツを支える基盤スタッフ・・・躍進するKONAMIのソーシャルコンテンツ(3)

「躍進するKONAMIのソーシャルゲーム」の第3回ではゲームを支える基盤であるネットワーク運用について聞いていきます。どれも高い人気を集めるKONAMIのソーシャルゲーム。そのネットワークを支えるのは並大抵の苦労ではなさそうです。

ゲームビジネス 開発
 
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コナミデジタルエンタテインメント ドラコレスタジオ 兼吉氏
「躍進するKONAMIのソーシャルコンテンツ」の第3回ではゲームを支える基盤であるネットワーク運用について聞いていきます。どれも高い人気を集めるKONAMIのソーシャルコンテンツ。そのネットワークを支えるのは並大抵の苦労ではなさそうです。

■運用~ソーシャルコンテンツを支える基盤スタッフ

―――話を運用面に移します。ネットワークエンジニアの仕事はとはどのようなものでしょうか?

ソーシャルコンテンツではサーバを設計して、負荷をいかに解決するかが常につきまといます。イベントをやるとアクセス数が数倍に跳ね上がるので、うまく負荷を考えた構成ができるかが、優れたエンジニアの資質だと思います。そのためには、企画にネットワークエンジニアがどんどん参加していくことが求められます。サーバスケールの拡大や、ソースコードの改修などで負荷軽減を行う試みも、日々行っています。

―――御社ではサーバのアウトソーシングを控える傾向にあると伺っています。

はい、わりと自前主義なところがありますね。ソーシャルコンテンツにとってサーバ・インフラは生命線なので、自分たちでしっかり管理していきたいと思っています。そこをおろそかにしていて、何か問題があったら、お客様に申し訳が立ちませんから。

―――ネットワークエンジニアの資質などはありますか?

第一に、ソーシャルコンテンツのスピード感についてこられることですね。午前中にイベントを打って、すぐに午後に修正して、といったことの繰り返しになります。そのためには、お客様視点で物事を考えて、いかに迅速にゲームの設計に落としこめるかが大切です。自己満足でゲームを作っていくと、ソーシャルコンテンツでは成功できません。

―――なるほど。

また前述のように、企画に対して積極的に関与していくことが求められるので、コミュニケーション能力が必要ですね。お客様視点を持っていることも重要です。そのための仕組みを考えられる力が求められます。

―――ウェブ業界では「企画ができるエンジニア」像が求められていますね。

そこは一つの解答なんだろうと思います。エンジニア自身がサービスを企画して、自分で作ることができれば、一番効率が良いですからね。ただし、そのやりかたが全てではないと思っています。組み合わせによっていくらでも補完できますし、そこがチーム制作の妙で、私たちが得意とするところだと思います。

―――ソーシャルコンテンツならではのエンジニアの楽しみはなんですか?

一つには規模感ではないでしょうか。ソーシャルでは一気にサーバを百台単位で増加するなど、規模感が大きいと思います。なにしろ『ドラコレ』だけで600万人、KONAMI全体で2000万人の会員がいますから(2012年3月末時点)、この大規模なサーバ群を運用していくのが醍醐味ではないでしょうか。これだけのお客様のインフラを支えるのは、エンジニアとして大きなモチベーションにつながると思います。

KONAMIソーシャルコンテンツセミナーのお知らせ
コナミデジタルエンタテインメントとGameBusiness.jpでは、ソーシャルコンテンツ業界に興味のある方を対象としたセミナーを以下の要領で、6月30日(土)に東京・新宿にて開催します。参加ご希望の方はこちらの参加登録フォームより登録をお願いします。

日時: 2012年6月30日(土曜) 13:30~17:00
会場: 新宿住友ホール・スカイルーム(都庁前駅、新宿駅)
対象: ソーシャルコンテンツに興味・関心のある社会人の方
内容: コナミデジタルエンタテインメント 兼吉氏(エグゼクティブプロデューサー)、車田氏(統括マネージャー)、廣田氏(マネージャー) 各氏によるKONAMIのソーシャルコンテンツ開発・運営・運用・戦略に関するセミナー・質疑応答
※発表終了後、会場で懇親会を実施(17時終了)
参加申し込みはこちらから (お蔭様で申し込み好調です。定員に達した場合は参加をお断りする場合がありますので、お早めに)
《小野憲史》
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