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【GAME FAN in FUKUOKA】レベルファイブ日野社長と福岡市長によるGFFビジョントーク

3月18日に福岡市のアクロス福岡にて「GAME FAN in FUKUOKA」が開催されました。第5回福岡ゲームコンテストの表彰式の後、GFFビジョントークが行われましたので、その様子をレポートします。

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それから産学官連携について高島市長。「これが初めて福岡で出来たっていう意義は大きい。全国初のって冠がつくってことは、それだけでも注目に値するし、福岡でゲーム産業が面白いんだっていうイメージ作りとしては非常に大きい。福岡市が他でやってる産学官連携に比べてみてもGFFは非常に上手く行ってる。それは何故かというと民間主導でやってるから。民間が中心になってやってる。いわゆるそのとにかく行政の方でお願いしますっていうのは、今後永続的に続いていかない」と分析しました。

続けて「社長が今、正直な話、実を取れるほどの果実ってのはないっておっしゃった。やっぱり何かをする上では、結局は雇用が増えたか、福岡市はそれで税収が増えたのかってとこに帰って来なきゃいけないんですね。そこでやはりシビアに突き詰める。形だけではないもの、それは他所ではできない、産学官が一緒になるからこそ出来るものを、具体的な数字として雇用でも生まれてくるし、収益でも上げてくるし、税収でも見えてくるってところまで昇華させるのが目標だって部分が、これはブラさずにしないといけないなって思ってます。実際にお金をつけるかつけないかってのが非常に大きいと思うんですけど」と行政の根幹における苦悩を示しました。

昨年末に福岡市は、高島市長を始めとしたメンバーでセミナーも開催していま
す。それらの活動を踏まえて「先日、東京でイベントを行ったんですけども、
福岡でこういうコンテンツの説明会をするといったらものすごい数の企業が来
ましたね。注目はものすごく大きいと思います」と手応えを感じています。

それから日野社長は「イベントを東京でやると、ホントにね、そうやってゲーム業界に注目度が感じられるくらい沢山集まってくださるんですよ。だからホントにコンテンツとして、業界として盛り上がってるなと感じるんですけど、さっきも楽屋で話してたんですけど、福岡でやるとそれが実は激減するんですね」と東京と福岡の温度差について述べました。「僕も沢山イベントをやっておりまして、そこで色々と法則性というか特性を感じるのが、東京の人たちはキッカケを待ってるんですよ。旗が立てられたらみんな集まってやろうっていう。でもやっぱり今の福岡ってのは、そのノリってのがちょっとシャイな方に行ってる。もっと何か集まる理由くださいって感じなんですよね」。

続いて高島市長は「産学官連携って言うんだったら、官っていうのはアイデアを出すんじゃなくて旗を立てる役割だと思ってるんですよね。今おっしゃったようにコンテンツ自体をしっかりと、ゲーム業界をゲームのクリエイトの中でアニメーションの世界を取り込んでいこうとか、そこを飛び出して『イナズマイレブン』とかアニメ自体を放送してるとか、音楽、プログラミング、映画とか、そういう色んなものの垣根をどんどん超えて行って、新しいジャンルに昇華しようとしている時代が来てるんですね」とコメント。

さらに「そういった意味で行政が旗を立てる。そこをキッカケとして民間がどれだけグルグル回っていくか。だから今は時代的にお金もジャブジャブ入ってくる時代じゃないから、選択と集中をしないといけない。選択と集中をするってことは、何かを切り捨てて、何かに集中しないとお金がない時代です。私はコンテンツに選択と集中をするつもり。そうした中で今イベントの話があったんですけどね、今まさに議会中で、予算の審議に入ってるんですけど、去年福岡市、400万だったんですけど、今年10倍の4000万つけてるし、これからコンテンツ自体をどういう風に発展させていくかっていう戦略。これはゲームってだけじゃなくて音楽もアニメーションも含めて、こういうコンテンツってのが一緒になって新しいものを生み出していく、そういった戦略会議にも1000万の予算をつけているってことで、予算規模でいくとこれまでと全然違うくらいで審議中」と官の役割について語りました。

予算については「これを通したいということで提案をしている。これは行政としてずっと続けていけるものではない。10年こんなことは続けていけないですよ。5年でも厳しいかも知れない。ただ最初にどれだけ大きな旗を立ててインパクトを出してそのキッカケを作っていくか。人が集まるキッカケを作っていくかが行政の役割だと思うし、それだけ予算をつけたからには我々福岡市も真剣にこれを本気で産業にしてって、これで税収を上げる。それが市民にとって暮らしの質に還元出来るものにすればいい。これはもうしっかりやっていきます」と短期決戦を表明しました。

旗を立てるという点で日野社長は、昨年開催したレベルファイブワールドを実例に挙げました。


《真狩 祐志》
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