人生にゲームをプラスするメディア

【GDC China 2011】中国最大手Shandaが語る、MMORPGの低迷を抜け出す方法

Shanda(盛大)は中国最大のオンラインゲーム会社です。巨大なユーザー数を力に躍進中・・・と思いきや事はそう簡単ではないようです。

ゲームビジネス その他
Shanda(盛大)は中国最大のオンラインゲーム会社です。巨大なユーザー数を力に躍進中・・・と思いきや事はそう簡単ではないようです。Shada傘下のWoool Game StudioのPeixiong Wangゼネラルマネージャーは「革新性が失われ、類似ゲームばかりのMMORPGをどうすれば再興できるか」と議論しました。

2003年設立の同社。最新作である『Immortal of Legend』は「創造的でなくなり」「商業性が増し」「ライトゲームが好まれるようになった」(Wang氏)というMMORPGの業界に挑戦するような作品となりました。その中心となったのは「よりセグメント取りをする」「ソーシャルに」「オープンに」「インタラクティブな開発」といったキーワードです。

市場が成熟していくと全てのユーザーを魅了する、ということは困難になります。そこでターゲットとするセグメントを明確にすることが求められます。セグメントの絞り込みはコンテンツ自体の内容の決定と直結します。コンテンツのテーマを考えた時、幾つかのパターンが考えられます。(1)完全オリジナル (2)伝統的な物語から (3)アニメから (4)映画から (5)MMORPG以外のゲーム (6)ネット小説 といったもので、実は『Immortal of Legend』は中国で人気を集めたネット小説をベースの物語としたゲームとなっています。

Wang氏は「それぞれ良い点、悪い点がある」としながら「それが多くの人に受け入れられるものなのか、それを受け入れる人がネットユーザーなのかという点を考える必要がある」とコメント。人気のネット小説は人気もあるうえに読者はネットユーザーなのでMMORPGなどオンラインゲームのテーマにはうってつけだということです。ちなみに『Immortal of Legend』の元になった小説は6000万アクセスを稼いだ超人気作だとのこと。

一般的なMMORPGはその世界の中だけで完結する場合が多いですが、本作の場合は外部との繋がりを強化しています。ゲームの外からもプレイヤーキャラクターのパラメーターが見れたり、ゲーム中で得られた様々なアチーブメントをSNSで共有することができます。また、新浪微博、人人網、YY.COMなどShada以外のSNSのアカウントを使ってゲームにログインする事もできるようになっています。さらにゲームの外にも『Immortal of Legend』の世界観を活かしたミニゲームを多数用意。こうした様々な方法で外部のユーザーを取り込む事に取り組んでいるとのこと。

最後に「インタラクティブな開発」という点ではユーザーの声に耳を傾けながら開発を行なっているとのことで、様々なゲームポータルと提携関係を結んで、常時ユーザー調査を実施。その内容を開発に反映しているそうです。また、開発の中盤や後半でコアなユーザーを招いてテストを実施。その反応をオープンベータに反映するといったことも行ったそうです。こうした取り組みは実用的なだけでなく、ユーザーのロイヤリティ獲得やマーケティングにも繋がるとのこと。

最後にWang氏は「MMORPGはまだチャレンジできることが沢山あり、変わらなくてはなりません。依然として中国の80%はMMORPGのマーケットで、ロイヤリティが高くてARPUの高いユーザーを獲得できています。韓国を見れば、まだまだ革新と成功があり、勃興するソーシャルゲームともお互いに学びながら成長していかなくてはなりません」と結び講演を終えました。
《土本学》

編集部おすすめの記事

ゲームビジネス アクセスランキング

  1. 今週発売の新作ゲーム『ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN』『Travis Strikes Again: No More Heroes』『鬼武者』他

    今週発売の新作ゲーム『ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN』『Travis Strikes Again: No More Heroes』『鬼武者』他

  2. 【特集】VRで盛り上がるジョイポリス、だがセガは1994年にVRアトラクション「VR-1」を導入していた

    【特集】VRで盛り上がるジョイポリス、だがセガは1994年にVRアトラクション「VR-1」を導入していた

  3. 「創点 弟子入りプロジェクト」で次世代を育てたいーディライトワークス塩川洋介氏インタビュー

    「創点 弟子入りプロジェクト」で次世代を育てたいーディライトワークス塩川洋介氏インタビュー

  4. VR環境のあらゆるデータを共通化させる「THE SEED ONLINE」が2019年2月中旬より提供開始!

  5. ポケモンが現実世界と仮想世界を繋いでいく、20年目の挑戦・・・株式会社ポケモン代表取締役社長・石原恒和氏インタビュー

  6. ディライトワークス、「FGOスタジオ」を含む6つの制作部門を新設─塩川氏は第1制作部を指揮

  7. 【CEDEC2017】『NieR:Automata』の世界を彩る効果音はどのように実装されたのか?デザインコンセプトとその仕組みについて

  8. 【CEDEC 2013】ゲームメーカーが求める人材像とは?CEDEC2013業界研究フェアでバンダイナムコスタジオとグリーの人事担当が対談

  9. バンナム「カタログIPオープン化プロジェクト」続報…企画審査を通過した法人と企画名が公開

  10. 【CEDEC2017】継続率を高めるKPI管理の仕組みースマホゲームのカスタマーサポート運用ノウハウ

アクセスランキングをもっと見る