■『MASS EFFECT 3』
カンファレンスの冒頭は、世界で三本指に入るRPGにまで成長した『MASS EFFECT』シリーズの最新作「3」で幕を開けました。リーパーと呼ばれる宇宙生命体によって銀河系が侵略を受け、地球も占領。司令官シェパードと仲間達は銀河の命運をかけて戦いに挑んでいきます。まさに「今度は戦争だ!」という感じでしょうか。
先だって行われたマイクロソフトのプレスカンファレンスでは、リーパーの基地を襲撃するシーンがデモプレイされましたが、こちらでは研究所の襲撃シーンが披露されました。右手にライフル、左手にナイフのようなホログラフ兵器を装備して敵をなぎ倒す様は、もはやアクションゲームといっても過言ではないほどです。
■『Need for Speed The Run』
とかくシミュレーター指向が幅をきかす昨今のレースゲームで、ド派手で爽快感あふれるチェイスと、美麗なカーグラフィックが融合した人気ジャンル。その最新作『Need for Speed The Run』では、アメリカ大陸横断が題材に選ばれました。サンフランシスコからニューヨークまで、スピード制限なし、ルール無用、頼れる味方は己のドライブ技術だけという、命をかけたレースが行われます。
また、シングルプレイではシリーズで初めて主人公ドライバーが登場する、ストーリー性が強い内容になるとのこと。会場で流れたムービーでは、シェパード司令官に似た短髪の青年が、街中で派手なクラッシュをかました後、警察に追われて車を捨てて逃走。「ミラーズエッジ」ばりにビルの屋上をジャンプしながら逃げ回る様子が再生されました。フランチャイズの性格を揺るがしかねない大胆なアレンジだけに、並々ならぬ決意が感じられます。
■『Star Wars The Old Republic』
三年連続でEAプレスカンファレンスに登場という、不名誉な記録を打ち立ててしまった本作。「スター・ウォーズ」の世界観をベースとしたMMORPGで、今年は新バージョンのトレーラーが公開されました。
ジェダイとシス、トルーパー兵とドロイド軍の戦いに加えて、今回はハン・ソロ風の密輸業者とおぼしきキャラクターが登場し、宇宙船をワープさせるシーンが登場。宇宙戦闘などの仕様については、いまだ未公開な本作ですが、期待できるかもしれません。
■『EA SPORTS FIFA Soccer 12』『Madden NFL12』『SSX』
元マイクロソフト幹部で、プロのサッカー選手でもあったピーター・モリニュー氏が登場。EA SPORTSの新作3本を紹介しました。サッカー『FIFA Soccer 12』、アメフト『Madden NFL12』そしてスノーボード『SSX』です。
『FIFA Soccer 12』は選手のコリジョンやフィジックスの徹底的な見直しで、さらにリアルな操作感を実現。『Madden NFL12』では実際のNFLスター選手3名が登壇。現実の試合結果をリアルタイムにパラメータに繁栄させる機能も盛り込みました。
『SSX』は山頂から派手なトリックで滑り降りるボーダーたちのトレイラーを再生。昨年と異なりフィットネスゲームをとりやめ、シリーズ最新作に特化していたのが印象的でした。
■『The Sims Social』
あの『シムズ買っ子シリーズ最新作がFacebookアプリで登場。アバターのシムを使って、バーチャル空間でさまざまなコミュニケーションが取れるという内容です。
女性ユーザーが多いシリーズだけあって、本作もFacebook上で二人の女性が、最近『The Sims Social』で出会った彼氏についてチャットするという内容のムービーで紹介されました。ダンスしたり、ハグしたり、キスしたり、はたまた・・・。実名主義のFacebookと『シムズ』が融合することで、ゲームを超えた新しい世界が広がっていきそうです。
リリース時期は「Coming Soon」で、Facebookで公式ページがオープンしています。「いいね!」ボタンの数でゲーム内アイテムがアンロックされるキャンペーンも行われるなど、プロモーション面もユニーク。個人的にもっとも可能性を感じたタイトルでした。これ、日本でも追従するゲームタイトルが出ませんかね?
■『Kingdoms of Amalur: Reckoning』
日本でもハードコアなRPGがヒットすることを証明した『Elder Scrolls IV: Oblivion』の開発チームが送る新作RPGです。ゴリゴリのゴシックファンタジーとオープンワールドの融合で、日本でもニッチなファンに強く愛されそうな印象です。
アートディレクションに『スポーン』のクリエイターとして知られるTodd McFarlane氏。ストーリーはニューヨークタイムズの人気作家R. A. Salvatore氏を起用している点もポイント。日本でもRPGではクリエイターの名前が前面に出る傾向にありますが、洋の東西を問わず同じ傾向にあるのかもしれません。
■『OVERSTRIKE』
これまでPSフォーマットでゲームをリリースすることの多かったInsomniac Gamesが、はじめてXbox360とPS3のマルチタイトルをリリース。それもパブリッシャーがEAということで、紹介と共に会場が少しどよめいたタイトルです。
ゲームは国際テロリスト集団から世界の平和を守るエリート特殊部隊「Overstrike 9」の活躍を描くアクションゲームで、最大4人の協力プレイが可能。キャラクターもスーパー海兵隊員、盗賊、探偵、科学者という4人組で、それぞれ特殊能力を生かして、さまざまなチャレンジに立ち向かっていきます。
もっともガリガリのハードアクションではなく、ちょっとおバカでユーモアのセンスが入っているのがミソ。ハイテク兵器、ド派手なアクション、キャラクター性、魅力的な世界観など、『ラチェット&クランク』などの作風が色濃く反映された内容になりそうです。
■『Battlefield 3』
トリを務めるのはDICEスタジオの最新作『Battlefield 3』。発売前から全世界で大ヒットしたFPS『コール オブ デューティ ブラックオプス』との頂上決戦と噂され、多くのゲーマーの注目を集めてきました。
カンファレンスではたっぷり10分近く時間をとってデモプレイが披露されました。3年間の開発期間と、新開発のFROSTBITE2.0エンジンの成果により、マップがこれまでとは比較にならないほど広大になり、質感もアップ。砂漠を進む戦車隊のグラフィックが非常に美麗に表現されていました。
しばらく進むと前方に敵戦車軍を発見。現代戦らしく超遠距離からの砲撃で駆逐していきます。その後敵陣地に迫ると、航空支援で爆撃を開始。敵兵力をそぎ落とす様がリアルに描かれました。PCでは64人プレイ、Xbox360とPS3では24人まで同時対戦が可能で、ファンの期待を裏切らない十分な内容になっていそうです。
■Origine
最後に本カンファレンスの影の主役となったのが公式ウェブショップ「Origine」(http://www.origin.com/)です。ゲームの最新情報とトレーラー、そしてネット通販と予約などができるサイトで、PC版ならダウンロード購入も可能です。プレゼン中でも幾度となく引用され、同社がオンライン流通に力を入れている様が伝わってきました。
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