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遂に発売!今だから話せる『ダンガンロンパ』開発者インタビュー

25日に発売されるPSPソフト『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』。学級裁判という舞台設定や、「モノクマ」という可愛いけれど残酷な面を持つ独特なキャラクター、そして世界観を盛り上げる豪華な声優陣など、早くから注目されている作品です。

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  • ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生
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25日に発売されるPSPソフト『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』。学級裁判という舞台設定や、「モノクマ」という可愛いけれど残酷な面を持つ独特なキャラクター、そして世界観を盛り上げる豪華な声優陣など、早くから注目されている作品です。

今回は、この『ダンガンロンパ』の開発陣にお話をうかがってきました。取材に応じてくださったのは、株式会社スパイクで本作のアシスタントプロデューサーを務めた齊藤祐一郎氏、シナリオ担当の小高和剛氏、「モノクマ」をはじめとしたキャラクターデザインを担当した小松崎類氏の三方です。



■会社をロンパ! GOサインが出るまで何度もプレゼン

―――まずは『ダンガンロンパ』の開発にいたった経緯を教えてください。

小高氏
小高氏:『ダンガンロンパ』は上層部から言われたのではなく、「新しいものを作りたい」という思いから、小松崎と2人で互いに得意なジャンル―絵とシナリオから議論していきながら誕生した作品です。

「多人数で議論する」というコンセプトは最初からあったのですが、システム面で行き詰まったんです。アドベンチャーゲームは、すでにほとんど形ができあがっていますから。
ところが打ち合わせの場で「ハイスピード推理アクション」というジャンル名が出てきまして。「それいいね!」ということで、ジャンル名に見合うシステムを練っていきました。ゲームシステムよりも言葉が先行した、珍しい例だと思います。

齊藤氏:『ダンガンロンパ』は、弊社のこれまでのタイトルとは異なる部分が多いですね。例えば、声優さんを一からキャスティングさせていただいて作品を作るというのは、これまでのスパイクの作品ではほとんどないことでした。それ一つをとっても、新しいことに取り組めた作品かなと。

―――昨今のゲーム業界の状況を考えると、新規タイトルは社内で企画が通りにくいのではないですか?

小松崎:そこはあきらめないで、何度もチャレンジしました。

小高氏:ひとことで言えば、根性ですね(笑)

齊藤氏:会社としてオリジナルタイトルを欲してはいましたが、新しければいいというものではありません。そこには経営サイド、企画サイドの判断が加わります。

小高氏:実際、何回か突っぱねられまして。そのたびに「次はムービーを作ろう」とか「システムを見せよう」といった風に、自分たちが面白いと信じたものを何度も出しました。
結局、企画から半年間は2人で構築していって、GOサインが出てからは1年で作りました。

―――社内開発だと聞いていますが、どのような体制だったんでしょうか。

小高氏:社内のスタッフが10名。シナリオ、ゲームシステム、キャラクターデザイン、ムービー、UI、背景、プログラマが3人ほど。あとは一部を外に発注しています。

小松崎:基本的に各パートひとりです(笑)

小高氏:それぞれ、他のパートまで口出しをしてやりました。それ以上の人数になると、自分のパートだけを考えるようになりがちなので、今回の体勢は、新しいことにチャレンジするにあたってはちょうどよかったかなと思います。

齊藤氏:社内開発のタイトルは久しぶりなんです。『ネクロネシア』(wii)以来(笑)

小高氏:Wiiのローンチでそういうタイトルがあったんですよ。

―――知っています『ネクロネシア』。ということは、4年ぶりくらいですね。皆さんモチベーションを持って開発できたんじゃないですか?

齊藤氏
<齊藤氏:モチベーションが高すぎてどうしようもないくらいでした。開発からいくつも「これを入れたい」とアイデアがあがってくるんです。もちろん、全てのアイデアを入れ込みたい気持ちはあるのですが、プロデュースとしてはスケジュールも遵守しなければならない。開発に「ほんとに間に合うよね?」と確認しながら、できる限りの要素を入れ込んで完成にこぎつけたといった感じです。

―――シナリオはどのように作っていったのですか?

小高氏:ともかくユーザーを揺さぶるものにしたいと思っていまして、予想しない展開を盛り込んだり、「緊張と緩和」の要素を入れました。そういった思わず声を出してしまうようなストーリーを狙いました。

あとは「キャラ立ち」ですね。「こいつはきっとこういうキャラクターなんだな」と思っていても、最後までそのままの印象でいるキャラクターはいません。

―――何か影響を受けた作品はありますか?

小高氏:いろんなものに影響を受けています。だからこそ、形の決まったものではないものができたかなぁと。ただ、手法としてはタランティーノ映画にある「映画好きが観ていてにやりとする展開」、あれの現代日本版をやりたいとは考えていました。
あとはゲーム『イルブリード』です。

小松崎:『イルブリード』を知っている人がいるかどうか…。

小高氏:こうやってインタビューで話していれば、いつか続編が作られるかも知れないから(笑)

ドリームキャストで『イルブリード』というゲームがありまして。ブラックユーモアがふんだんに盛り込まれているんです。それを遊んだとき、「ゲームってここまでできるんだ」と衝撃を受けまして。それと同じくらいの衝撃を、幅広いユーザーさんに与えたいですね。

―――CEROの審査で「D(17歳以上対象)」になったのも、ブラックな要素を多く入れたからですか?

齊藤氏:いえ、「D」になったのはただ一つの要素からなんです。これはストーリーの根幹に関わる部分なので詳しくお話しできないんですけども。ただ、『ダンガンロンパ』ではもともと殺人事件を扱っていますから、「D」になったことでネガティブなイメージにはならないだろうと判断しました。

小高氏:絶対にCERO「C」までの表現でで作り上げる、という制約がなかったこともあり、トリックや設定など、作りたいものをつくることができた感はありますね。

■人体模型から生まれたモノクマ。声は大山のぶ代さん

―――「モノクマ」のデザインはどのようにしてできあがったんですか?

小松崎氏
小松崎氏:これは人体模型からです。もともと学校をモチーフにしたデザインのマスコットを作ろうというところから始まっています。ですから、当初は人体模型そのままのもっとグロテスクなものでした。

左右で異なる質感を持つものが原型にあり、そこから「犯人は黒、それ以外は白」という設定を使って、作っていきました。

齊藤氏:人体模型から始まって、ほんと良いところだけ残ったよね。

小松崎氏:初期段階ではダークだけれどもグロテスクに見えないようにしたいと、漠然と考えてたんですが、途中で小高から「サイコポップ」という言葉が出てきたので、そこからは特に「ポップ」の部分を意識しました。最初は「サイコ」のところが強かったんです。

小高氏:「サイコスタイリッシュ」だったのが、「サイコポップ」に変わったという感じです(笑)

―――この「モノクマ」の声を大山のぶ代さんにお願いした経緯は?

齊藤氏:キャラクター設定が固まったところで、声を誰に演じてもらおうかという話になったとき、モノクマのセリフにはキツめのものもあったので「どこか愛嬌のある声にしたいね」と。

キツいセリフを、怖い声で演じてしまうと、キャラクターの幅が狭くなってしまう。そこで、タラちゃんとかイクラちゃんのような可愛らしいの声を考えたりもしました。そんな中で、愛嬌のある国民的キャラクターを演じてこられた大山さんに是非お願いしたい、と言うことになりまして、無理を承知でお話を持っていったら、コーディネーターの方の尽力もあって、演じていただけることになりました。

今回、ターゲットとして若い世代の方も考えていたので、彼らにわかってもらえるのかという不安もありましたが、思った以上に幅広い世代から支持を得られたようです。

―――大山さん自身、台詞の内容に抵抗を感じられている様子はなかったんですか?

齊藤氏:抵抗というよりは、なぜこのキャラクターがこういうことを言っているのかという背景をよく尋ねられました。そこは打ち合わせでキャラクターの置かれた状況を説明し、声のイメージと合わせて台詞を調整していきました。

たとえば最初はズバリ「処刑」と言っていたものを、大山さんの声とこのキャラクターなら、ということで「お仕置き」と言い換えています。

そうすることで表現としては和らぎますが、また別のインパクトを与えられるかなぁと思っています。

―――他の声優陣も豪華ですよね。

齊藤氏:やはり、キャラクターをあてはめてシナリオを見ていくうちにもっとこだわりたくなってきて、コーディネーターの方に無理をお願いしていくうち、結果としていまの形になりました。最初から豪華な声優陣をウリにしようとしたわけではないんです。

小松崎:私は声優の方に詳しくないので、すべてお任せしてました。

小高氏:シナリオ側からもまったくありませんでした。

齊藤氏:開発から「こういうイメージで」という要望が来なくて、困ったくらいです(笑) 「台本をしっかり読んで役作りしてくれる方であれば」というオーダーのみでしたから。
収録には監修という形で小高が参加したんですが、そこで初めて「いやぁ、やっぱり本物は違いますね!」と感嘆の声を上げていました。

―――結果として、豪華声優陣の共演という形になりましたが、予算に関しては如何でしたか?・・・(笑)

齊藤氏:予算に関しては各所に無理をお願いして、何とか収まったという感じです(笑) コーディネーターの方に交渉してもらって、こちらもセリフ数ですとか、細かいところを調整していきました。

小高氏:声優さんの予算についても勿論ですが、周りの方には本当に協力していただきました。音楽を担当していただいた高田雅史さんも、最初にお願いしていた数よりたくさんの曲を作っていただきましたし。

今までにないタイトルを作るということで、社内のモチベーションが高かったのはもちろんのこと、外部の方からも「ここまでやるなら、もっとやりましょう」と提案いただいたくこともありました。

齊藤氏:皆さん、相当無理されたと思います。ありがとうございました。

■続編があるとしても、一筋縄ではいきません

―――製品版は体験版とはどのような違いがありますか。

齊藤氏:体験版で得られたユーザーさんのご意見に、全力で対応しています。本当にギリギリのギリギリのギリギリまで調整しました。体験版と製品版での印象は違うものになっていると思います。

小高氏:いま我われが体験版をやると、違和感があるくらいです。体験版では「ハイスピード推理アクション」とは何かということを見せなければならなかったので、シナリオの魅力まで表現できませんでしたから。

齊藤氏:ローディング画面やページ送りの音ですら調整していたので、「本当に(スケジュール的に)いけるよね?」とひやひやしながら開発に確認してました。

小高氏:体験版と製品版の違いとして、一番大きいのが難易度の設定ですね。

齊藤氏:アクションは苦手だけど推理は得意というユーザーさん、またはその逆のユーザーの皆さんのために、難易度を設定を変更しました。製品版では、推理と難易度、3段階からそれぞれ異なる難易度を設定できるんです。そこで、様々なユーザーさんのニーズをフォローできたと思います。ローディングの短縮にもかなり力を入れています。プログラマ陣が奮起してくれました。

―――気の早い話かも知れませんが、海外版や続編というのは動き始めていますか?

齊藤氏:スパイクとしては『ダンガンロンパ』を、『侍道』や『喧嘩番長』と並ぶ作品に育てていきたい、とは思っています。

小高氏:ただ、「新しいものをやりたい」というところから始まった企画なので、やるにしても単なるバージョンアップにはならないと思います。

齊藤氏:続編をやらせていただくとしても、一筋縄ではいかないでしょうね。今、開発陣と冗談で話しているだけでも「ハイスピード推理格闘」とかをやりたいねと、突拍子もない意見がでてきてるので(笑)

―――では最後に、ユーザーの皆さんにひと言お願いします。

齊藤氏:『ダンガンロンパ』には「学級裁判」のパートがありますが、ここに臨場感ですとか推理する楽しみなど、他のゲームでは味わえないものがあると思いますので、新しいものを楽しみたい方はぜひ。

小高氏:シナリオもデザインもゲームシステムも、『ダンガンロンパ』でしか味わえないと思うので、ちょっとでも気になったら手にとってください。後悔はさせません。

小松崎:「はじめてのもの」はどんなものでも最初はとっつきにくいと思うんです。本作も、今まで世の中になかったゲームということで作り出したものなので、最初は躊躇されるかもしれないのですが、プレイしていただければ必ず面白さがわかっていただけると思います。まずは体験版からでも遊んでみてください。

―――ありがとうございます。……ちなみに、モノクマのぬいぐるみは発売される予定あるんですか?

齊藤氏:これ、スウェード生地のものとタオル地のものがそれぞれ1体ずつしかないんです。社内からも「欲しい」という声があがっているので、『ダンガンロンパ』の売れ行き次第といったところです。ゲームセンターに置いてもらいたいですね(笑)

ありがとうございました


『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』(PSP)は11月25日発売。UMD版は5,229円(税込)、ダウンロード版は4,200円(税込)です。
《D》

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