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【E3 2010】故・横井軍平氏と3DSを考える

任天堂 DS

昨日、ロサンゼルス行きの飛行機の中で、アマゾンから届いたばかりの「ゲームの父・横井軍平伝」(著・牧野武文)を読んでいました。「枯れた技術の水平思考」という言葉で知られる横井の生涯や思想をまとめた一冊です。

横井氏は「ウルトラハンド」「光線銃」といった玩具に始まり、「ゲーム&ウォッチ」「ゲームボーイ」、任天堂退職後には「ワンダースワン」といったゲーム機の開発に携わりました。

「ゲームの父・横井軍平伝」の中で特に印象的であったのが、横井氏が理想を遊びの原風景に置いていた点です。ベーゴマやメンコ、缶けりなど原始的な遊びです。外に子供達が集まって遊ぶ景色を蘇らせたのが、通信ケーブルを備えたゲームボーイであり、『ポケットモンスター』でした。それはDSへと受け継がれてきました(物理的なケーブルは不要になりました)。

その一方で家庭用ゲーム機の進化についてはどちらかというと否定的だったようです。「アイデアをひねり出すんじゃなくて、安易な方に流れている。そうなると、任天堂のようなゲームの本質を作る会社ではなくて、いずれ画面作り、CG作りが得意なところがのしてくるだろうと。そうしたら任天堂の立場はなくなってしまうんですね」。また、家庭用ゲーム機は一人で世界に入り込んでしまうと懸念していたようです。

こうして振り返るとWiiとDSというハードは横井氏の考えをよく受け継いで設計されたものだと感じます。ゲームの世界を外に広げ、多くの人を巻き込むものであり、かつアイデアが尊重されるプラットフォームです。

さて、ニンテンドー3DS。この文脈を考えるとどうも腑に落ちません。裸眼立体視は素晴らしい事ですが、既存の技術では立体視が出来る視野角は限られます。横から覗いた人も立体的に、という風にはいきません。すると一人で遊ぶ携帯機に成らざるを得ません(2D/3Dの切り替えはできるそうですが)。

ゲーム人口を広げたいという任天堂の考えと立体視というのは必ずしも一直線で結ばれる気がしないんです。それならもっと別のやり方があるのでは・・・と。

別に否定しているつもりじゃありません。むしろ、裸眼立体視という目立つ機能は隠れ蓑なんじゃないかと、考えれば考えるほど思えてくるんです。任天堂は何かもっと別の何かを隠しているのでは・・・と。気になります。ま、あと7時間待てば答えは出るんですけどね(たぶん)。



《土本学》

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