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【フェスティバル・オブ・ゲームス】松浦雅也氏の新プロジェクトは収益を全額寄付・・・ゲームと音楽の融合

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松浦雅也氏の新プロジェクトは収益を全額寄付・・・ゲームと音楽の融合
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チャリティ目的のゲームは成立するのでしょうか?

『パラッパラッパー』(96年、ソニー・コンピュータエンタテインメント)を筆頭に、音楽ゲームのパイオニアとして、さまざまなタイトルを作り続けてきた松浦雅也氏(七音社)。その松浦氏は、オランダで開催されたゲーム開発者会議「フェスティバル・オブ・ゲームス」で4日(現地時間)、iPhone向けに制作中の最新ゲーム『WINtA』の収益を、全額寄付すると発表しました。

講演する松浦雅也氏


『WINtA』は「War Is Not the Answer」の略称。音楽という国境のない世界で長年活動を続けてきた松浦氏が、チャリティ目的のゲームに込める思いが象徴されているかのようです。オランダのゲームスタジオ、Triangle Studiosとの共同開発で、数ヶ月前後でのリリースが予定されています。

松浦氏は3日、パネルディスカッションでTriangle StudiosのRomco de Rooij氏と共に、今回の取り組みについて意欲を語りました。また4日には基調講演「Where music and games collide」(音楽とゲームが衝突する場所)で、音楽ゲームのビジョンについて講演。あわせてオランダのゲーム開発者と共に、『WINtA』のプロトタイプバージョンをデモプレイして楽しみました。

松浦氏(一番左)とRomco氏(左から2番目)オランダの開発者と共にデモプレイ


まず簡単に『WINtA』と、今回の取り組みについて解説しましょう。デモプレイでは、画面上でアニメーションするアイコンをタイミング良くタッチしていくと、音楽が綺麗な旋律で演奏されるという、基本的なゲームメカニズムが紹介されました。画面上には複数のアイコンが図形状にならび、音楽の進行にあわせて、さまざまな形に変化していきます。このアイコンを順序よくタッチしていくことで、メロディを演奏していく仕組みです。ただし、本バージョンはあくまでプロトタイプとのことで、今後さまざまな改良が加えられる可能性もあります。

壇上では開発チームのスタッフがiPadでプレイする様子を、松浦氏がウェブカメラで撮影しながら紹介。続いて会場を埋め尽くしたオランダの開発者に呼びかけ、壇上で遊んでもらう一幕もありました。初めてのプレイとあって、最初は戸惑い気味でしたが、最終的には約半分のタッチ率で、かなり楽しんでいた様子でした。

本作の収益は、同じくオランダに本部を置く国際ゲーム関連団体のONE BIG GAMEを介して、慈善団体「Save the Children」「Starlight Children's Foundation」に寄付されます。3日に開催されたパネルディスカッションでは、議長のMartin de Ronde氏から、概要について紹介がありました。

Martin氏はデジタルゲームならプラットフォームは問わないこと。期間限定でリリースし、収益を寄付すること。開発者は余った時間を提供することで、ユニークなゲームが作れること。IPは開発者に帰属すること。望むなら商業バージョンを開発することもできること、などを語りました。Xbox Liveアーケードでリリースされ、メタクリティックで80点をつけた音楽ゲーム『Chime』が第1号タイトルで、現在は16本のゲーム開発が進行中とのことです。

議長のMartin de Ronde氏第1弾となった「Chime」ONE BIG GAME公式サイト


松浦氏はパネルディスカッションで「ゲームデザイナーはみな、できるだけ多く自分が作ったゲームを売りたいと思っているが、世界にはゲームを遊ばない人もたくさんいる」と説明し、この取り組みを通して、できるだけ多くの人に遊んでもらいたいと抱負を語りました。

ちなみにTriangle Studiosとの出会いは3年前の東京ゲームショウで名刺交換をしたことが契機でした。意気投合した両社で、ゲームの概要についてディスカッションを重ねながら、少しずつゲームが形作られていきました。現在も毎週Skypeを通してミーティングを行いながら、完成めざして進んでいるそうです。

4日の基調講演で松浦氏は、「世界中で音楽は楽しまれているが、その理由はいまだに解明されていない」と説明。音楽はそれ自体で社会性を持っており、音楽とゲームが衝突することで、まだまだ新しい可能性が生まれてくると語りました。一方でPS2を境にゲーム開発が全体主義的な大規模開発から、テクノロジーを駆使して、個人でも開発できる時代に変わってきたと説明する一幕もありました。

音楽は世界中で楽しまれている音楽ゲームの進化は止まらない


こうしたプロジェクトはリスクをすべて自分で背負うことになりますが、それだけに意欲的な挑戦ができることは、言うまでもありません。これまでコンソールゲームを中心に開発を続けてきた松浦氏が、『WINtA』の開発を通して新しい領域に活動を広げ、どこに進んでいくのか、今後の活動が楽しみです。
《小野憲史》

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