Gamasutraは「iPadはゲームに向くのか?」と題する記事を発表しました。iPadは先日評価されたばかりのアップルのタブレット型デバイス。9.7インチの大型画面を持ち、Electronic Artsなどのメーカーが専用ゲームの開発を行うとされています。
「疑うまでもなく、これはiPhoneやiPod Touchよりも満足でき、よりずっと高い能力を持ったゲームのためのデバイスだ。より大きなマルチタッチウインドーと、より高度な加速度計の能力で、あなたはずっと簡単に操作ができる。ゲームロフトはデモで『N.O.V.A.』のiPadバージョンを見せたが、画面サイズが大きくなったことでよりコンフィグレーションの自由度が高くなっている。オンスクリーンコントロール(画面上に操作用のボタンなどを配する)はより面倒でない方向になるだろう」とiPadの可能性を高く評価。
同時に「iPhone/iPod Touchと同じくらいに閉じられたハード」であり、アップルの開発キットで制作し、iTunesで配信しなければならないという点から「大きなiPod」であると指摘します。
「(iPadの)発売時には多くのデベロッパーが既存アプリのiPadネイティブバージョンを制作するかどうかで悩むことは確かだ。“大半の”iPhoneアプリは互換性を持つが、最大2倍の解像度を持つiPadの恩恵をあまり得られない。ここでの利益はアップル信者が新しい装置で既存のソフトウェアラインナップにアクセスすることである」
「しかし、その将来がiPhoneのものより明るくないとすれば、多くの開発者(特に資金繰りが厳しいインディーズ)はリソースをiPadネイティブなものに注ぎ込むことに意味がなく、既存ソフトの焼き直しが起こるだろう。そうすると、あなたが極めて独創的なアイデアを思いつくことができない限り、売り出すのは極めて難しくなる」……とデベロッパーの資金力が限られているが故にiPadネイティブへの移行が進まないというシナリオを提示。EAなど大手のパブリッシャーが既存作のiPad化を進めることで新作が報われなくなると危惧します。
アップルのScott Forstall氏はiPadを「もう一つのゴールドラッシュ」と表現したそうですが、「その約束は多くのデベロッパーにとって興奮する、というより少しムカつくものになるかもしれない」との可能性を示します。
また、iPhone/iPod Touchとの差別化も問題のようです。
「iPhoneとiPod Touchに感謝する、とジョブズはいう。“既にiPadの使い方を知っている7500万以上の人がいる”というのは本当かも知れないが、彼らはiPadを使いたがるだろうか。iPadを買う余裕を持っているだろうか。大抵においてiPhoneの機能は第一が電話とブラウジングであり、ゲームはいまだ付随的なものだ。iPadの主要な機能はなんだろう」
「このデバイスの未来はiPhoneやiPod Touchよりも暗いようだ。iPhoneは多くの人にスマートフォンを必須のものとし、ゲームがこれに乗ってきた。アップルはこれを魅力的にすることが多くの人の手に渡ることを助けると理解した。しかし、現在はiPadが誰にとっても必須なものであると考えるのは難しい。しかし、完全なPCを望まない新たな層を掴む可能性がある。確かにそれらの人々はゲームが欲しくなるだろう」……と記事は少々悲観的な見方で締めくくられています。
とはいえ、iPadは発表されたばかりであり、現時点ではまだまだ判断が付かないというのが本当のところではないでしょうか。
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