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【GDC 2009】サンフランシスコのゲームショップ巡り

GDCが開催されるサンフランシスコのダウンタウンには、テレビゲームを取り扱う店舗が幾つかあります。そのうち筆者が知っているのが、ゲーム専門店チェーンのGAMESTOP、大型レコード店のヴァージン・メガ・ストア、パソコン専門店のCompUSA、そしてプレイステーションストアです。そこでGDCが閉幕した翌日の土曜日(現地時間3月28日)に、様子を覗いてきました。

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GDCが開催されるサンフランシスコのダウンタウンには、テレビゲームを取り扱う店舗が幾つかあります。そのうち筆者が知っているのが、ゲーム専門店チェーンのGAMESTOP、大型レコード店のヴァージン・メガ・ストア、パソコン専門店のCompUSA、そしてプレイステーションストアです。そこでGDCが閉幕した翌日の土曜日(現地時間3月28日)に、様子を覗いてきました。

まず向かったのがGAMESTOPです。世界最大級のゲーム専門店チェーンで、ダウンタウンでは名物のケーブルカーが走るパウエル通りの、H&Mの正面という一等地に構えています。当日は壁のガラス窓にニンテンドーDSi(4/5発売)の広告が出稿されていました。表からは広告が映り、裏からは普通に外が見えるというユニークな素材で作られ、広告効果は抜群でした。

ダウンタウンの目抜き通りに「GAMESTOP」がある壁の窓を覆うニンテンドーDSiの広告
DSiの空き箱が置かれ、広告の役割を果たしているギターコントローラーの箱は棚の目立つ場所に配置


店内の様子は日本の一般的なゲーム専門店チェーンと同様といったところ。壁にはゲームのパッケージの棚が並び、Wii:PS3:Xbox360の割合が1:1:2といったところ。これに若干のPCゲームと、周辺機器やグッズ、攻略本などが陳列されています。Xbox360の棚が多いのは、ゲーム専門店ならではでしょう。棚にはギターコントローラーに混じってDSiの空箱も置かれ、発売前の雰囲気を盛り上げていました。

入り口すぐの棚にはDSの中古ソフトがぎっしり店内の様子。日本のゲーム専門店とよく似ている
試遊台の様子。最新ゲームのデモは少ないワゴンセールは日米共通の店内の風物詩だ
攻略本の棚。日本より判型が大きく、種類が少ない


試遊台はPS2、PS3、Wii、PCが1台ずつで、Xbox360が2台ありましたが、Xbox360のうち1台は電源が切られていました。またWiiでは「Wiiで遊ぶピクミン」、PS2はMLBの野球ゲームが楽しめ、他はダウンロードのデモ版が起動していました。このほか古いソフトの値引率が高く、中古ソフトの棚面積も多かったのが印象的でした。GDC会場でもアメリカで中古問題が重用視されつつあるようで、業界の不透明な将来を感じさせました。不景気になると中古問題がクローズアップされるのは、日本もアメリカも同じようです。特にGAMESTOPでは会員になると中古ソフトが10%引きとのことで、ユーザーにとってはお買い得感があるのは事実でしょう。

次に向かったのがヴァージン・メガ・ストア。CDの大型専門店で一時代を築きましたが、閉店セールの真っ最中でした。日本でも京都店が閉店しましたが、CD店の凋落は世界的なトレンドのようです。店内は全品25〜30%引きで、商品によっては50%引きもあるほど。とはいえ、お客さんの数は非常に少なく、がらんとした店内で照明も抑えられており、わびしさを引き立てていました。ちなみに、この店ではTシャツや帽子、鞄などのゲーム関連アイテムがいくつかおかれていました。

閉店セールに赤く染まるヴァージン・メガ・ストアフォールアウト3の等身大フィギュアも閉店には勝てず
店内の照明は暗めで、試遊台の電源も切られていたDSの棚。お客さんがちらほら見える程度だ
がらんした店内で、すべて25〜30%引きだXbox360とDSのワゴンセール。なぜかDVDも置かれている
任天堂の公式グッズ。デイバックが40$と割高だなぜかNHK「どーもくん」のぬいぐるみも存在


続いて向かったのがパソコン専門店のCompUSA・・・だったのですが、「CLASSIC ARCHITECTURE CREATIVE DESIGN」なる謎のテナントに変わっており、そこも閉鎖されていました。通りがかりの人に聞いたところ、約半年前にCompUSAは閉店したそうです。アメリカの不景気の足音を肌身で感じた瞬間でした。個人的にも2年前、ノートPCのACアダプタを日本に忘れ、この店で購入したこともあって、思い入れのある店舗だったのですが・・・。

COMP USAはあえなく閉店し、次のテナントも閉鎖されていた


さて、GDC会場のモスコーニュセンター・ウエストの正面には、ソニーの肝いりで作られた複合商業施設メトレオンがあり、1階にはプレイステーション・ストアとソニースタイルが入っています。ところがここでもソニースタイルは撤退し、後のテナントが決まらない状態でした。一方でプレイステーションストアは健在でしたが、こちらも週末というのに客足がまばら。店員がPS3の動画配信デモを操作して「特効野郎Aチーム」「鉄腕アトム」といった番組を再生し、想い出話に花を咲かせていました。

GDC会場の正面にある商業複合施設メトレオンプレイステーションストアは1階にある客足が少なく、がらんとした店内
品揃えは十分だが、デモは体験版のみだったブラビアでPS3の映像配信をデモしていたソニースタイルは閉店、次のテナントも決まらず


また直営店だけあって、試遊台もPS3が16台、PS2が12台、PSPが10台と非常に充実していたのですが、デモタイトルがPS3ならダウンロードデモのみと、いまいちやる気があるような、ないような……。また2階のゲームセンター「TILT」も時代遅れの筐体ばかりで、ほとんどが画面焼けしており、お約束のようにガラガラ。メトレオン自体も2006年にソニーから他社に売却されており、大規模なてこ入れが必要なのかもしれません。

2階にあるクレーンゲームのコーナーはガラガラ2階にあるゲームセンター「TILT」画面焼けした筐体が多い。店内も薄暗くガラガラだ
「ファイナルハロン」で遊ぶカップル。数少ないお客さんだった大型液晶を使った体感ボーリングゲームバーカウンター跡に設置されたカジュアルゲーム機


ちなみにメトレオンの2階には、ハリウッドのウォーク・オブ・フェームを模したウォーク・オブ・ゲーム(ゲームの小道)があり、床に著名な開発者や大ヒットゲームのキャラクターの星が埋め込まれています。この栄誉に輝いたのは、開発者は宮本茂氏、ノラン・ブッシュネル氏、シド・マイヤー氏、ジョン・カーマック氏。ゲームキャラクターはマリオ、リンク、ソニック:ザ・ヘッジホッグ、ファイナルファンタジー、Halo、ララ・クロフト、エバークエスト、スタークラフトです。2005年の初めての授賞式の時は、筆者も取材に赴き、関係者でたいへんな賑わいだったことを懐かしく思い出しました。

宮本茂氏の星ノーラン・ブッシュネルの星マリオの星
ソニックの星2階の廊下に星が12個設置されている


というわけで賑わっていたのはGAMESTOPだけという寂しい結果かと思いきや、新顔が加わっていました。それがアップルストアで、iPhone・iPod touch向けのゲーム配信です。GDC最終日の28日には、KONAMIの小島監督による「メタルギア ソリッド タッチ」のイベントも開催されたということです(残念ながら直接取材はできませんでしたが……)。何の因果かアップルストアとヴァージン・メガ・ストアは隣り合わせに立っています。昇る朝日に沈む夕日というわけで、時代の移り変わりを感じさせられた取材でした。

アップルストアとヴァージン・メガ・ストア。境遇は正反対だApp Storeのさまざまなゲーム群の展示
《小野憲史》
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