韓国の男性は19歳になると兵役検査を受け、約2年の兵役につく必要があります。しかし専門技能を持つ産業技能要員として認定されると兵役に就くことなく企業で働くことが可能となります。ITのほかゲーム産業も対象となっており、従業員15人以上でゲーム関連の売上が30%以上のゲームメーカーがこの制度の恩恵を受けることができます。
若い時期に一般社会から切り離されて兵役につかなければならないというのはクリエイターにとっては大きな損失。日本では想像できないのですが、韓国では芸能人やスポーツ選手なども兵役につきます。その一方で、病気を装うなどして兵役逃れを試みるケースも多く、韓国では社会問題の一つとなっています。
これまでは海外の国籍を取得することで兵役から逃れる方法もありましたが、現在は違法とされています。国を挙げてゲーム産業を応援する側面でクリエイターにとって重要な時期に兵役を要求しなければならない韓国ですが、緩衝材としての産業技能要員制度の存在はゲーム業界にとって重要なものといえそうです。