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Fable2:『Fable』最新作は直感的な戦闘アクションが魅力に!

『Fable』シリーズがかつて『Project Ego』と呼ばれていた時代から追い続けてきた筆者にとって待望の時が来た。英国ゲームデザイナーの鬼才、GODシムの父と呼ばれるピーター・モリニュー氏が開発中の大型ロールプレイングゲーム(以下、RPG)『Fable2』の最新プレビューに参加することが出来たのだ。今回のプレビューで、モリニュー氏が作品説明の中で最も時間を割いたのは戦闘シーン。モリニュー氏の本作品での目標はRPGでありながら格闘アクションゲーム並みの複雑なアクションを実現するということだった。しかもただアクションが出来ればいいというわけではない。ゲーム初心者やライトユーザーにも手軽に爽快感を与えたいという強い思いがモリニュー氏にはあった。そこで考えたのがボタン使用の簡便化である。青は剣などの直接攻撃、黄は、弓などの間接攻撃、赤は魔法、というようにボタンごとにその使用用途をあらかじめ明確化してしまうのだ。「ひとつのボタンの押し方を変えるだけで手軽にかつ複雑なアクションをすることが出来るようにしたのです。」とモリニュー氏はその意図を説明しながら実機でのデモを披露した。

マイクロソフト Xbox360
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『Fable』シリーズがかつて『Project Ego』と呼ばれていた時代から追い続けてきた筆者にとって待望の時が来た。英国ゲームデザイナーの鬼才、GODシムの父と呼ばれるピーター・モリニュー氏が開発中の大型ロールプレイングゲーム(以下、RPG)『Fable2』の最新プレビューに参加することが出来たのだ。今回のプレビューで、モリニュー氏が作品説明の中で最も時間を割いたのは戦闘シーン。モリニュー氏の本作品での目標はRPGでありながら格闘アクションゲーム並みの複雑なアクションを実現するということだった。しかもただアクションが出来ればいいというわけではない。ゲーム初心者やライトユーザーにも手軽に爽快感を与えたいという強い思いがモリニュー氏にはあった。そこで考えたのがボタン使用の簡便化である。青は剣などの直接攻撃、黄は、弓などの間接攻撃、赤は魔法、というようにボタンごとにその使用用途をあらかじめ明確化してしまうのだ。「ひとつのボタンの押し方を変えるだけで手軽にかつ複雑なアクションをすることが出来るようにしたのです。」とモリニュー氏はその意図を説明しながら実機でのデモを披露した。



今回デモで使われたシチュエーションは、中世欧州の雰囲気が漂う石造りの町並みが連なる場所。盗賊がモリニュー氏の操るキャラクターに襲い掛かってくるところからデモがスタートした。コントローラーでたくみに敵の攻撃をかわしつつ、青のボタンを押し続ける。軽く押した後は素早く剣を振り、ボタンを押し続けると、いわゆる溜め攻撃が可能。ワンボタン操作で複雑なアクションを達成したのだ。

■思わず遊びこんでしまう戦闘の臨場感

RPGという制限があるのにも関わらず、ここまで作りこんだことに驚きを隠せなかったセッション参加者に対し、モリニュー氏は、デモプレイのボランティアを集う。ここぞとばかりに手を挙げて早速ゲームプレイを体験してみた。モリニュー氏の指示通り、ワンボタン操作でプレイし続ける。すこし押しっぱなしにしてボタンを離すと後ろから回り込んでの剣攻撃。その動きにカメラがクロースアップで一気に寄り、スローモーション風のカットインが入るという感じで、戦闘シーンが状況に合わせ、自動的に演出されていた。

なんともいえない爽快感。たまらず、何人も同じ手法で倒して、モリニュー氏自らに「君、もういいだろ」とデモプレイを中断させられてしまった程だ。ここで、モリニュー氏も思わず一言。「ほら、私は以前からこのようなことをしたかったんです。ゲームのことについて前知識のないジャーナリストにコントローラを手渡すだけで簡単に複雑な技を繰り出すことが出来る、ということを」。更に氏は、ユーザーの満足度を高めるためには、ゲームキャラクターのコントロールが手の内にあると自覚出来ることが重要で、自分のヘタれ加減で、「俺って、バカだな、」とか、「鈍いよなっ」ということを思い込ませてしまうことは、ゲームデザイン上、絶対あってはならない、ということを改めて強調した。

これに加え、モリニュー氏は、ゲームにおけるカウンター攻撃も簡単に出来ることについても言及。敵キャラクターが攻撃をはじめたタイミングで、自身が攻撃を繰り出すことで、その剣をかえすことが出来るというものだ。今回は、剣での攻撃のみで実演したが、ゲーム内では、それ以外にも多数の武器を活用することが可能であり、各武器を使い分けることで、戦闘スタイルも変わるという。このように、単純操作で普通のシーンからシームレスに臨場感あふれる「シネマティックな戦闘シーン」をリアルタイムで生成できる背景に独自のA.I.がある。『Fable2』におけるA.I.は戦闘シーンに入るとき、ヒーローであるプレイヤーキャラクターが常にベストである、ということを再現するようになっており、敵キャラの配置との相関関係に於いてヒーローが起こすアクションは常にベストになるというように仕組まれているという。このA.Iの検証を進めていった結果、現在は約9割の確立で最善策をくくりだしているのが確認されたと言う。

■戦う環境を利用することでよりダイナミックな戦闘が可能に

臨場感溢れる戦闘シーンをつくりあげるもう一つの要素として環境そのものがある。『Fable2』の開発を進めるうえでモリニュー氏がこだわりを見せたもうひとつの側面はそこだ。まず、ゲーム場面に存在するオブジェを可能な限り使用可能とした。実演では空き瓶をその場で拾い上げ敵キャラに殴りかかるということを一例として示していた。また壁が近くにあることを利用する、といったことも可能だ。実演では、敵キャラに体当たりをかまし、壁にたたきつけるアクションを披露。ここでいう環境には、キャラクターの成長そのものも加えられる。前作の『Fable』と同様にキャラクターの成長がゲームデザイン上、非常に多くのウェイトをしめる『Fable2』においてもプレイヤーは少年期から40−60歳に相当する壮年期までをゲーム上で「演じる」こととなる。戦闘シーンにこだわった今回、この成長過程の変化も戦闘スタイルに影響を及ぼすことになるという。これらに加え、戦闘状況に応じてダイナミックに変化するカメラワーク、照明、サウンドエフェクトなどが戦いそのものに深みと臨場感を高めることになるのだ。

■十人十色の成長が見込めるRPG - 他プレイヤーとの共有は可能なるか?

以上、以上、RPGとしては、戦闘シーケンスに異例のつくりこみを見せる『Fable2』。プレイヤーキャラクターの外観や成長過程などがまさに十人十色といった感じで進む同作品シリーズにおいて、ここまでダイナミックで且つ深みと迫力のある戦闘シーンを誰もが体験できるというしくみを実装しつつある、ということには正直驚かされた。そこで当然気になってくるのが、昨今話題となっているユーザー生成型メディア(Consumer Generated Media)としての『Fable2』の可能性。そこで、この質問を思い切ってモリニュー氏にぶつけてみた。すると...「たしかに、『Fable2』では、家を購入したり、内装を整えたり、家庭をもったり子供をもったりと、プレイヤーひとりひとりが、自分だけの体験を持つということが可能です。私としてもそのユニークな体験を他のプレイヤーとシェアしてもらいたいと思うし、プレイヤー自信もそれを望むでしょう。でもこの「シェア」を如何にして行うか、についてはご自信で想像を働かせてみてください」とニヤリ。うーむ。一筋縄ではいかないようだが、『Fable2』に対する期待は俄然高まったセッションであった。
《中村彰憲》
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