人生にゲームをプラスするメディア

【GFF 2007】 「福岡クリエイターズサミット」豪華な面々が集結(3) 訂正

ゲームビジネス その他

福岡のゲームメーカーが集まって開催れさた「Game for Furture 2007」イベントの最終日の目玉として、著名なゲームクリエイター5人を招いての「福岡クリエイターズサミット」が4日午後、福岡の繁華街・天神の中心部にあるソラリア西鉄ホテルにて開催されました。第3回目。長いのでダラダラお伝えしていきます。こっそり上中下は辞める(笑)


ゲームつくりのスタイルについて


浜村 新作を作る時に何か最初にすることってあるんですか? 小島さんは軍事訓練受けますね?

小島 取材はします。『メタルギア』なんで軍事訓練なんですが。まあ企画が一杯あってそれに優先順位付けて、今の自分達で作れるか、今のテクノロジー的に実現できるか、市場的にどうなのかと、日々変えてます。それで一番上にあるのを次に作ります。作るとなった時に取材を先ずします、作家さんみたいに。本見たり、現地に行ったり。それである程度固めて合宿をしてます。

浜村 堀井さんの場合はどうですか?

堀井 まあ大体前回の反省会から始めることもあるし、次はどんな事をやろうかとアイデアを出していって、ドラクエは魔王を倒すことは決まってて、その過程をどう楽しませるか、っていう問題で、例えば親子三代でやったりね。そのテーマを持って合宿して、世界を作るルールみたいなものを作っていきます。

浜村 以前日野さんが堀井さんの拘りは凄いって話してましたね

堀井 どうなんですかね。僕は考え方がユーザーなんです。結構作りながらも客観的に見てて、これじゃ駄目だろうとユーザーの自分が思っちゃうんですね。僕としてはとても自然にやってるんですけど。色んなゲームを見てると、プレイヤーの時は分かるけど、作り手になると分からなくなっちゃう人が多いみたいですね。

上田 合宿ってどのくらいやるんですか?

堀井 3〜4日くらいですね。全部決まらないんで、必要であればその都度やりますね。

小島 僕は何回かに分けてやりますね。最初の頃と、ある程度出来た頃、ツール持ち込んで皆で見たりとか。お話パートの合宿とか。飲み会含めて寝食を共に。ジャグジー入って良いアイデア出した人から抜けていくとか(会場笑)。できないとゆでだこみたいな(笑)。合宿というよりは懇親会みたいな、今回のゲームのテーマとか心意気は何処にあるというのを理解してもらうための。

浜村 上田さんもやるんですか?

うちはやらないですねえ。『ICO』の時に一瞬やって、あまり成果が上がらなくて・・・。『ワンダ』の時に乗馬に行ったくらいで。海外に出張に行った時に行ったり。

小島 僕も取材は行きたい所に行きたいんで、それを舞台にするだけです。ニューヨークに行きたいと思ったから『2』はニューヨークが舞台で(笑)。

堀井 やっぱり行きたい所に行く。『3』でピラミッド出したけど、あれで本当にピラミッド出す意味って無いんだよね。あれはピラミッドに取材に行きたかったからで(会場笑)。

小島 ただ『4』の時は南米とかちょっと危ない所が多かったんですが、そういう頃には行かない(会場笑)。ホテルが完備してるところだけ行く(笑)。

堀井 結局自分への刺激だと思うんですよ。それを見ることによって自分に何か沸いてくる。そういう刺激を求めて行くんじゃないか。

小島 ある程度ゲームを作ってから行くんですけど、行ってしまうと変わりますね、マップも全部作り直しになります。

浜村 やっぱりピラミッド見たら変わりました?

堀井 あの時はなんも(会場爆笑)


ゲームを作っていて辛いとき


浜村 ゲーム作ってるってやっぱりストレスたまりますよね。そんな時で何が一番辛いんですか?

名越 辛すぎて辛くない時がない(会場笑)。体中痛い時に何処が痛いか聞かれるようなもの(笑)。それに慣れれるかなんかもしれない。楽な状態になりたいなとは口では言うんだけど、それがさういうものなんだということは此処にいる皆さんも納得されてることだと思うし。それくらい好きじゃないと。

上田 痛くはないですけど(会場笑)、8割くらいは辛いですね。最初にこういうゲームを作りたいと思ってる時と、製作中に自分が期待している以上のものが上がってきたとき、あとは発売されてから評価されるときくらいですか。それ以外は大変ですね。

浜村 えー今日はゲームクリエイターを目指す人が集まってるんですが・・・。堀井さんゲーム作り辛くないですよね?

堀井 まあ楽しいけど、辛いとは思うよ(会場笑)。色んな事を考えなきゃいけなくて、アイデアはあっても形にするのは忍耐だと思うんです。膨大なデータ量とか色んな場合分けとかあるんで。テキスト量もそうだけど、アイテム一個の数値決めるだけでも、その時のプレイヤーのレベルはどのくらいで、戦うモンスターの経験値はこれくらいで、この宝箱にはこれが入ってるから、じゃあこの店屋にはこうしようと、色んな物を見ながら決める作業が大変。最近は任せつつあるけど、ちょっと前までは全部やってた。それは辛かった。シナリオ作ってからモンスターパラメーター作るんだけど、どっぷり漬かって一週間くらいすると数値でモンスターの構図が見えてくる。その時にシナリオ聞かれても、もう分かんない(会場笑)。

浜村 小島監督どうですか?

小島 僕はもうゲーム作り大好きですから。

浜村 ああ、よかったあ(笑)

小島 ただゲーム作り以外の仕事が多くて、そのストレスがすさまじい。MSXの頃は10人くらいだったんで、自主映画と一緒で全部シナリオ・脚本からデータ入力まで全部一人でできたんです。今はそうじゃないんで、自分でできない所のストレスが。良い物が上がってくるときもあるんですが。それが一番大きい。あと、3年くらい開発にかかるんで、その間『メタルギア』という世界観に自分を閉じ込めておかないといけない。色んな物を見ると刺激されて新しい作りたくなるんで、それを押し込むのが辛い。だからもう新しい興味の物は見ないようにします。

(3年というのは一般的に、という話で、『4』の開発にあと3年、という意味ではないと思います)

浜村 でも映画見ますよね。

小島 見ますね。でも映画を撮ってくれとか言われたらその頭でゲーム作れないんで、知らないフリします。

浜村 堀井さんもそうですか?

堀井 いやありますね。結構間に合わなかったりするんですけど。最近だと『ジョーカー』でも結構色んなもの直してくれとか言いましたよ。

小島 ゲームってデジタルなんで、映画は撮影したら直せないじゃないですか。ゲームは直せるんです。昨日作ったものを今日見ると嫌なんです。それやってると発売できないので、その辺のストレスが凄いです。上田さんその辺得意ですよね(会場笑)。

上田 基本そうですね。これ行けると思っても、一週間くらい見てるとアラが見えてくるんですよね。でもそれって良い意味のこえだと思うから、お客さんにとっては良いのかなあと思ったりします。

浜村 名越さん『龍が如く』のテキストデータ全部見ましたよね

名越 全部見ました。逆に見たかったんです。参考になるものが無くて、かといってVシネマとかヤクザ映画とも違うんです。どういうことをしたいんだ、というときに、自分しか居なくて、全部自分が見るしかなかった。でもまとまっていくのが目に見えて分かって、それは嬉しかったですね。

浜村 『理由が如く』って社内で通すの大変じゃなかったですか?

名越 今、開発費がでかくなってから日米欧で売りましょう、世代を問わず売りましょうというのと全く逆で、日本だけでしか売りません、こういう人にしか売りません、と広さより濃さを取ったわけで、そこだけを狙ったために作れたということで、そういう作り方もあるんだ、ということで色んなジャンルで出てくると嬉しいですね。

浜村 出来上がった瞬間って決まった何かがあるんですか? 聞いたある話では、あるクリエイターの方はデバックをみんなでやって、プロデューサーが「OK」って言った瞬間に乾杯と。

小島 乾杯はですね、これ言うていいんかな。「OKです」ってFAXなりメールがハードのメーカーから来るんです。何となくいつくるか事前に教えてもらって、その時はみんな残れと。シャンパンとかで乾杯します。あとマスターを持っていく時にも乾杯します。アメリカに今から持っていくぞ、おお行ってこい、乾杯、みたいな。でも戻ってきますけどね大体(笑) もっかいやと。

名越 僕らも必ず最後にやりますね。本当に終わったって分かっても、みんな疲れきって帰るじゃないですか。なんとなくその部屋にいるときってありますね。終わってない気がしてる。誰も居ない部屋で一人だけウロウロしてる。落ち着かない。ほんとにこれで終わったのかと思うと出きれない。

小島 あと僕らは日本版とアメリカ版は同時、欧州版はちょっと遅れるんですよ。そういうのがあるので終わった感がないですね。一番いいのは、ゲームをある程度組んだ時に自分でやって、余りにもおもろいんですよね、その時が一番楽しいですね、天才ちゃうかな(笑)。みんなに言うんです、これおもろすぎるぞって(会場笑)。

上田 これも僕は違うんですよね。最後は引き剥がされるようにね・・・もっと作業したいんだけど、管理する人が持ってっちゃう(会場笑)。だから最後凄く不機嫌ですね。そういうものなんだろうと思いますけど。終わった後は持っていってくれてありがとうと思うけど、やってる時はもっとやりたいやりたいって思ってますね。

堀井 そうですねドラクエの場合は全部外注なんですね。スクエニに現場が居なくて、レベルファイブだったり、みんなバラバラにいるので、終わったあんまり感がない。「マスター商品にされました」で、ああ終わったんだあ、って感じですね。レベルファイブはやりました?

(会場最前列の日野さん肯く)

浜村 向こうは楽しさを持ってるみたいですね(笑)


まだまだ続いちゃいます・・・。
《土本学》

ゲームビジネス アクセスランキング

  1. 【コラム】『ペルソナ5』の海外高評価と“ジャンルとしての”JRPG

    【コラム】『ペルソナ5』の海外高評価と“ジャンルとしての”JRPG

  2. 美少女に癒やされたい人必見?まったりVRババ抜き『OldMaidGirl』Steam配信開始

    美少女に癒やされたい人必見?まったりVRババ抜き『OldMaidGirl』Steam配信開始

  3. 7月14日オープンの「VR ZONE SHINJUKU」詳細発表! 『マリオカート』や「攻殻」のアクティビティも─気になる料金は?

    7月14日オープンの「VR ZONE SHINJUKU」詳細発表! 『マリオカート』や「攻殻」のアクティビティも─気になる料金は?

  4. 【コラム】『ファイナルファンタジーXV』と「リアル」の変質

  5. VRの伝道師、GOROmanこと株式会社エクシヴィ代表取締役社長 近藤義仁氏が語る、国内におけるVR向けHMDムーブメントのこれまでとこれから―中村彰憲「ゲームビジネス新潮流」第46回

  6. 【GDC2011】任天堂・岩田聡社長が見せた覚悟と開発者へのメッセージ

  7. 増田部長がゲームフリークに入社したきっかけとは ― ファンからの質問に回答

  8. アークシステムワークスが『LoL』のRiot Gamesを訪問

  9. 社内コンテストから始まった『夢王国と眠れる100人の王子様』――開発までの経緯をプロデューサーが語るセミナー開催

  10. スパイク・チュンソフト、オフィシャルサイト本日オープン ― コーポレートロゴも公開

アクセスランキングをもっと見る