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テクモ、「Team NINJA」板垣氏の声明文に対するコメントを発表

テクモは2008年6月4日(水)、『NINJA GAIDEN』『DEAD OR ALIVE』シリーズで知られる同社の開発スタジオ「Team NINJA」の部長を務める板垣伴信氏が、6月3日(火)に発表した報道機関向け声明文に対するコメントを公開した。

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テクモは2008年6月4日(水)、『NINJA GAIDEN』『DEAD OR ALIVE』シリーズで知られる同社の開発スタジオ「Team NINJA」の部長を務める板垣伴信氏が、6月3日(火)に発表した報道機関向け声明文に対するコメントを公開した。

板垣氏が6月3日(火)に発表した声明文では、テクモに対し成功報酬の支払と、同社および同社代表取締役社長・安田善巳氏に対する慰謝料の支払いを求めて訴訟を提起したこと、およびその理由が明かされている。また、板垣氏が同社を7月1日(火)付で退職することも公表された。

同社が本日6月4日(水)付けで発表したコメントは、上記の声明文に対するものだ。コメントにおいて同社は板垣氏の声明に対し「一方的な言い分、発言もしてもいない事柄を根拠にしている」とし、その内容を全面的に否定している。

また、今回の訴訟が5月14日(水)に東京地裁に提訴され、同月には同社が訴状を確認していたのにも関わらず公表を控えてきた理由については、「この訴訟を重要な問題ととらえておりましたが、他方でこの訴訟は、個人的事由によるものであることから、対外発表を控えてまいりました」としている。

同社は、板垣氏の声明文の内容と、声明文を報道機関に向けて公表したことを「極めて遺憾」とコメント。以後の対応については「今次声明文が何を意図していたのかは、時の経過とともに明らかになります」としており、現時点では具体的な動きは見られない。

一方で、同社は「Team NINJAは、現在すでに新規タイトルラインを稼動させております」ともコメントしており、板垣氏の退職後もTeam NINJAは開発スタジオとして滞りなく業務にあたっていくことを示した。

以上のように、テクモ側と板垣氏側の主張は真っ向からぶつかる内容となっており、決着は法廷に委ねられる可能性が高いだろう。いずれにせよ、6月5日(木)に発売されるXbox 360『NINJA GAIDEN 2』が、テクモに所属するゲームクリエイターとしての板垣氏の最後の作品となる。

◆テクモのコメント

弊社社員の報道機関向け声明文に対するコメント

弊社社員板垣伴信氏(以下、「同社員」という)は、平成20年6月3日付で報道機関向けに、7月1日付で退職すること、弊社に対する成功報酬の支払と弊社および弊社代表取締役社長に対する慰謝料の支払いを求める訴訟を提起したこと及びその理由を発信いたしました。

弊社は、同社員が当事者として関与してきたセクハラ訴訟の控訴審の終結を受けて、社内において、その経緯を説明すると同時に、同社員に対し弊社規則に則り職務に専念するよう促してまいりましたが、そのさなかに同社員は一方的にこの訴訟を提起してまいりました。

弊社には、定例賞与とは別に所定の決定手続に則った成功報酬制度があります。弊社は同社員に対し、DOA4プロジェクトも含めたその成功報酬の支払いを毎年行ってまいりました。同社員が主張する成功報酬は、前述の成功報酬制度とは別のもので、このような内容を認める決議決定がなく、また、そもそもこれは、前経営者時代の話であり、一方的な言い分です。

また、弊社及び代表取締役社長に対する慰謝料の請求は、同社員の曲解によるものであり、会話もしていなければ発言もしてもいない事柄を根拠にしているものです。

弊社は同社員が提起したこの訴訟を重要な問題ととらえておりましたが、他方でこの訴訟は、個人的事由によるものであることから、対外発表を控えてまいりました。しかしながら同社員は、自らこの訴訟提起の事実を公表したばかりか、声明文の中で同社員は、弊社の開発スタジオであるTeam NINJAのスタッフが多くの月日を掛けて心血を注いできたゲームタイトルを自分独りで開発したと言わんがばかりの声明を報道関係に公表しました。

同社員の当該行為は極めて遺憾でありますが、いずれにせよ、今次声明文が何を意図していたのかは、時の経過とともに明らかになります。

今回の個人的事由による、一方的かつ事実と異なる発表は、弊社の社会的信用と地位を毀損し、お客様をはじめ、株主様、社員、お取引先様などの関係各位にも損害を与える行為です。

一方、弊社開発スタジオのTeam NINJAは、現在すでに新規タイトルラインを稼動させております。Team NINJAをはじめ全社をあげて魅力的なタイトルをお届けするよう尽力する所存です。

お客様、株主様、お取引様の関係各位におかれましては、ご迷惑をおかけいたしましたことを心からお詫び申し上げますとともに、引き続きご支援いただきますようお願い申し上げます。

以上
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