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黒川塾(二十七)「E3 2015 報告会 行ってみた、聞いてみた」レポート

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7月18日、エンターテインメントの未来を考えるトークイベント「黒川塾(二十七)」が開催されました。今回は、6月16日から18日までロサンゼルスにて行われたE3について。バーチャルリアリティ(VR)のデバイスとコンテンツが充実を見せる中、E3に参加したゲストを招いて、それぞれの視点でE3、VR、ゲームコンテンツなどについて語り合いました。

登壇者は、国内外のゲーム事情に詳しいライター小野憲史氏、VRに注目しているライターの佐藤カフジ氏、Game*Spark編集長の谷理央氏、E3には例年参加しているゲーム開発者の武田寧氏、そして主催者の黒川文雄氏です。

冒頭、黒川氏から前日にも行われた黒川塾の模様が紹介されました。こちらでは「Project Morpheus」、「Oculus」、乗馬ゲームの「Hashilus」、「Urban Coaster HARDMODE」といったVR体験デバイスが展示され、参加者が試遊できるイベントが実施され好評だった旨を伝えていました。

登壇者による今年のE3についてのインプレッションから講演会はスタート。小野氏は2001年から連続15回目となる参加でしたが、VR以外は物足りなかったという印象。谷編集長はPS4などの新世代機タイトルのクオリティが上がっており、主にコンテンツに注目をしたとのこと。武田氏は例年やや苦戦を見せていましたが、ここ数年は前年を越えるような盛り返しを感じられていました。VR関連を中心に取材・発信をされていた佐藤氏は、2007年から参加している中で最高のE3だったと述べました。

続いて、それぞれのプレゼンターによるE3の報告会へと移っていきます。佐藤氏は「とりあえず全部かぶる」をコンセプトに、E3に出展されていたVR機器をすべて体験しそれぞれのインプレッションを語りました。「Oculus」は商品品質が高く合成繊維で作れており、装着感がまるで野球帽をかぶるかのような手軽さ・快適さ。「Project Morpheus」はコンテンツが豊富で、中でもゲリラゲームズが製作している『RIGS』というEスポーツタイトルをプレイし、VRならではの肉体性の感覚から未来を感じたとのこと。北欧のパブリッシャーによる「StarVR」は、210度の視野角と5Kサイズの解像度を誇る一方、重量感があり装着感に問題はあるようでした。中国のメーカーが開発された「ANTVR」は視野角や遅延に問題がありました。

武田氏のプレゼンテーションでは、E3に行きたくなるような要素を紹介。過去開催されたE3を写真で振り返りつつ、当初の手作り感あふれる展示や煙や火が出るような大掛かりな仕掛けまで、メーカーごとの個性について回想をしていました。

谷編集長は、Game*Spark視点から5つのトピックを解説しました。1つ目は『ファイナルファンタジー7』リメイクと『シェンムー3』について、発売がまだ先になりそうではあるものの多くのユーザーが注目しているようです。2つ目は『Fallout 4』の海外発売日が2015年11月に決定したこと。また、カンファレンス終了後に『Fallout Shelter』というアプリを配信開始するなど、ゲーム業界としては画期的なスピード感での展開であることも伝えました。3つ目は、ゲリラゲームズの狩りゲー『HORIZON』、『LBP』Media Moleculeによる夢をクリエイトできる挑戦的なテーマのゲーム『Dreams』などの新規IPが多数発表されたこと。4つ目はマイクロソフトが発表したXbox OneのXbox 360後方互換機能と、カスタマイズできる高級コントローラー「Xbox Elite ワイヤレス コントローラ」が発表されたこと。最後は、プラチナゲームスの開発力を挙げ、AAAのタイトルを次々に受注していることに関心を示しました。

小野氏は、E3のこれまでの歩みを紹介し、立体的に本イベントについて捉えるようなプレゼンテーションがなされました。E3は今回で21回目となりますが、大きく分けると3つの期があると同氏は考えています。第1期は1995年から2001年までで、コンソールの発表が相次いでE3が発展していき北米の市場が拡大していた時期。第2期はコンソール黄金時代ですがE3はややしぼみはじめ、マイクロソフトが参入するもののセガが撤退し、2007年ではお金がかかり過ぎたことから一気に規模を縮小させます。2008年にはApp Storeがオープンし、2009年からインディーケイドが参入しここからが第3期となります。2005年は三大コンソールが登場し、2006年にはPS4とWiiUの発表がありそれぞれ大変な盛り上がりを見せました。その後、E3のフロアプランと会場のウエスト・サウスホール大きく貼られる広告の変遷から、年ごとに力を入れていたメーカーの流れを紹介しました。

続いて、黒川氏のプレゼンテーションでは、ゲームメーカーATARIの崩壊を招いた「E.T.」の発掘ドキュメンタリー「ATARI GAME OVER」についての取材動画の一部を放送されました。動画の中では創設者であるノーラン・ブッシュネル氏の独占インタビューの模様も収録されており、2015年9月16日の日本語版発売が待たれます。

報告会のラストは、会場であるデジタルハリウッド大学学長の杉山知之氏が登壇し、VRの技術がいよいよ市場に出てきたことによって、現実空間と情報空間を合わせたような新しいゲームの形が生まれるのでは、と期待のコメント。これをもって会は和やかに終演を迎えました。
《まいたこ》

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