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【レポート】内田明理、ユークス入社経緯や過去作品について語る…箕星太朗との再タッグの可能性も

『ラブプラス』を手がけた内田明理氏が、プロレスゲームを得意とする「ユークス」に入社するとの発表を先日お伝えしましたが、この報告に驚いた方も多いことと思います。

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『ラブプラス』を手がけた内田明理氏が、プロレスゲームを得意とする「ユークス」に入社するとの発表を先日お伝えしましたが、この報告に驚いた方も多いことと思います。

この一報と同時に、“内田氏の動向を気にかけているファンの皆様へのご報告”として、「内田明理入社報告記者会見」を実施するとの発表もあり、その会見が予定通り本日6月10日に行われました。


まずは、同社代表取締役社長・谷口行規氏の挨拶から、会見の幕が開きます。谷口氏によれば、2005年の格闘アクションゲームの開発にて内田氏との縁が生まれたとのこと。当時から内田氏に対し「発想が豊かで、こだわりが非常に高い方」と高い評価を抱いていたと語り、その時の縁が今回の入社に繋がったと明かしました。



また、「社員がやりたいことを実現するための環境をクリエイターに提供すること」がユークスの目的であると説明。内田氏が格闘やプロレスに囚われず、自由な発想を世の中に発信して欲しいと述べ、「内田さんの面白い企画を一緒に実現できることを、非常に楽しみにしています」と締めくくりました。



次に、シニアクリエイティブディレクター・千早拓氏が場を引き継ぎ、「この人と仕事をするのは楽しいな、と思える人と巡り会えることはとても幸せだと思います」と口火を切り、それが内田氏だったとコメント。その理由として、内田氏は完成形のビジョンを持っており、そのイメージを目指せばいいという目標の立てやすさを挙げました。

しかし一方で、「内田さんは決して優しいというタイプの方ではない」とも明かし、大詰めを迎えたスケジュールの最中に新た提案を持ってきて、なおかつそれを盛り込む対処法まで提示した過去の例を語ります。スケジュールだけを理由に諦めたりはせず、しかもプログラム面に関する対応案まで出されては、千早氏も応えるしかなかったようです。

そんな内田氏と、信頼を置いている優秀なユークスのスタッフたちが、これから手を組んで開発を行っていく未来に対し、「ワクワクが止まりません」と強い期待を込めたメッセージを語りました。



そして、この会見に対してどこか照れくささを感じているような雰囲気を漂わせている内田氏が、口を開きます。まずファンが気になる“今後の展開”に関して、「色々自由にやらせていただけるという話をいただいています」と切り出し、クリエイティブに関して存分に力を振るえるであろう環境を示唆します。

「私はキャラクター系のものが得意なので、そういったものを総括できるようなタイトルを手がけていきたいと思っている」と自身の方向性を提示し、それを実現する部署として「Uchida lab」の設立を発表。また、自分の得意な分野を生かすと共に、新たな発想を取り入れていく姿勢も語り、「ゲームという枠すら飛び越えてしまうコンテンツも出てくるかもしれない」と、新たな可能性の大きさを感じさせる一言も飛び出します。


続いて、内田氏に対する質疑応答が開始されました。「Uchida lab」の役割を問われると、ゲームも含めたデジタルコンテンツそのものに目を向け、どんなものができるか研究・企画していくような部署にしたいと内田氏が答えます。なお、開発体制をラボ内に入れるかは今後健闘するとのことです。

「仮にコナミから、『ときめきメモリアル Girl's Side』や『ラブプラス』の制作依頼が来た場合、検討されますか?」との質問には、「私はもちろんウェルカムですね」と即答。そして、「私見ですが」と断りを入れた上で、メーカーなどの枠を超えてIPとクリエイターがマッチングする形は今後行われていくべきであるとの考えも述べました。

またコナミを離れユークスに入社した経緯に関して、内田氏は以前から「お金になるかどうかも分からないような実験やアイデアを、スピード感を持って次々と試していきたい」という想いを持っていたと打ち明け、このチャレンジ精神を谷口氏が快く受け入れてくれたことがユークス入社のきっかけになったと説明します。

更に内田氏は、ユークスが得意とするプロレスゲームなどに対しても興味を伺わせる発言を口にしており、「やりたいアイデアもいくつかある」と漏らす場面も。そして、「これまで私の作ったゲームを遊んで“楽しいな”と感じてくれた人には絶対満足してもらえるタイトルを作っていくつもりです」と、ジャンルに囚われない姿勢を力強く示す会見となりました。

具体的な動きに関しての言及こそなかったものの、この新たな展開に喜ぶファンの方も少なくないでしょう。今回行われた会見で届いた内田氏の声も、その気持ちを更に強めるものとなっています。『ラブプラス』シリーズで長らくコンビを組んでいた箕星太朗氏(元「ミノ☆タロー」)との再タッグに関しても、「可能性はあります」とにこやかに応えてくれた内田氏。その動向から、今後も目が離せそうにありません。
《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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