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セガサミーHD、平成27年3月期決算を発表 ― スマホゲームが好調も当期純損失、経営再編で次期挽回へ

ゲームビジネス その他

セガサミーホールディングスは、平成27年3月期決算を発表しました。

国内の経済は、金融・財政政策の効果を受け、総じて景気は緩やかな回復基調であるとしていますが、個人消費では消費税率引き上げなどの影響による消費意欲の低下がみられ、全体としては底堅く推移していると指摘。しかし、新興国経済の成長鈍化等といった海外経済の下振れに対する不安感から、景気の本格回復にはまだ時間を要する状況で推移していると分析しています。

このような状況の中、セガサミーホールディングスの主力事業のひとつである遊技機業界において、遊技機の型式試験を執り行う一般財団法人保安通信協会でのパチスロ遊技機の型式試験方法の運用が変更されたことに伴い、市場全体で新タイトルの投入数が減少し、パチスロ遊技機における新台入替は前期を下回って推移。一方、パチンコ遊技機の新台入替は主に主力製品を中心に若干の需要拡大が見られたことから、比較的堅調に推移しているとしています。

アミューズメント業界においては、スマートフォンをはじめとする遊びの多様化、ならびに市場を牽引するタイトルの不在により、市場が低調に推移。今後の市場活性化に向けては、多様化する顧客ニーズに応じた斬新なゲーム機の開発、供給等が期待されているとしています。

家庭用ゲーム業界においては、SNSやスマートフォン向けなどのデジタルゲーム市場における需要が拡大する一方で、パッケージゲーム市場は低調に推移しているとしています。

なお、平成27年3月期において各事業の収益力向上のために構造改革を実施し、グループ内の組織再編、不採算事業、赤字事業の縮小・撤退、それに伴う人員削減などの合理化を決定。その結果、特別損失を約70億円計上したものの、平成28年3月期においては、固定費削減効果として平成27年3月期比で約60億円の削減効果を見込んでいるとしています。


◆平成27年3月期 連結業績


【期間】平成26年4月1日~平成27年3月31日
※()内%表示は、対前年期増減率

■売上高:3549億2100万円(△6.1%)
■営業利益:176億900万円(△54.3%)
■経常利益:169億9300万円(△58.1%)
■当期純利益:△112億5800万円

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

セグメント別に見ると、アミューズメント機器事業では、メダルゲーム『StarHorse3 Season III CHASE THE WIND』におけるCVTキットなどの販売、TCG『WORLD CLUB Champion Football』、TCG『戦国大戦』におけるCVTキットやカードなどの消耗品の販売、アーケードゲーム『ボーダーブレイク』シリーズ、アーケードゲーム『Wonderland Wars』などのレベニューシェアタイトルによる配分収益が計上され、売上高は前期比増となりましたが、一部の棚卸資産について簿価切下げを行ったことなどにより、営業損失が25億3600万円となりました。

●アミューズメント機器の主要販売タイトル名及び販売実績
『WORLD CLUB Champion Football』シリーズ
[トレーディングカードゲーム]27億円

『StarHorse3』シリーズ
[メダルゲーム]18億円

『戦国大戦』
[トレーディングカードゲーム]13億円

『ボーダーブレイク』シリーズ
[ビデオゲーム]12億円

『Wonderland Wars』
[ビデオゲーム]12億円

アミューズメント施設事業では、前期に引き続き既存店舗の運営力強化を行い、国内既存店舗の売上高は、前期比100.1%となったものの、消費税率引き上げによる売上高減少の影響を受け、前期比減。営業損失は9億4600万円となりました。また、当期末の国内店舗数は、6店舗出店、6店舗閉店により、198店舗となっています。

コンシューマ事業では、パッケージゲーム分野において、欧米地域にてPS4/PS3/Xbox One/Xbox 360/PCソフト『Alien: Isolation』、 日本地域にてPS4/PS3ソフト『龍が如く0 誓いの場所』などの新作タイトルの販売を行ない、パッケージ販売本数は、米国495万本、欧州520万本、日本214万本、合計1,230万本となり前期実績を上回りました。しかし、厳しい市場環境を受けて低調な推移となっています。

●ゲームソフトの主要販売タイトル名及び販売本数
『Alien: Isolation』
[PS4/PS3/Xbox One/Xbox 360/PC](欧・米)211万本

『Football Manager 2015』
[PC](欧・米) 81万本

『ソニックトゥーン 太古の秘宝』
[Wii U](日・欧・米)
『ソニックトゥーン アイランドアドベンチャー』
[3DS](日・欧・米)計62万本

『龍が如く0 誓いの場所』
[PS4/PS3](日)38万本

『ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド』
[PS3/Xbox 360](日・欧・米)28万本

携帯電話・スマートフォン・PCダウンロードなどのデジタルゲーム分野においては、オンラインRPG『ファンタシースターオンライン2』や、iOS/Androidアプリ『ぷよぷよ!!クエスト』、iOS/Androidアプリ『チェインクロニクル ~絆の新大陸~』などの主力タイトルのほか、iOS/Androidアプリ『アンジュ・ヴィエルジュ ~第2風紀委員 ガールズバトル~』、iOS/Androidアプリ『サカつくシュート!』などの既存タイトルが好調に推移。その結果、デジタルゲーム分野全体は堅調に推移しました。尚、デジタルゲーム分野における国内配信タイトル数は平成27年3月末時点で117本(うち、売切り型65本、無料プレイ型52本)となっています。

このほか、遊技機事業では、パチスロ遊技機の新タイトルの投入数が前期比で減少したことから、前期実績を下回る販売となりましたが、パチンコ遊技機の主力タイトルであるサミーブランド『ぱちんこCR北斗の拳6』シリーズや『パチンコCR化物語』などの販売が堅調に推移し、前期実績を上回る販売となりました。しかしながら、事業全体の売上高、営業利益は前期比減となっています。


◆平成27年3月期 セグメント別売上高


【期間】平成26年4月1日~平成27年3月31日
※()内はセグメント利益

■遊技機事業:1491億6000万円(257億9600万円)
■アミューズメント機器事業:454億8000万円(△25億3600万円)
■アミューズメント施設事業:414億3200万円(△9億4600万円)
■コンシューマ事業:1117億5700万円(40億3300万円)
■その他:144億4700万円(△20億9800万円)
■合計:3623億4400万円(242億4900万円)

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

次期は、組織再編により、パチンコ・パチスロ遊技機の開発・製造・販売を行う「遊技機事業」、スマートフォンやPCオンラインなどのデジタルゲームを中心とした「エンタテインメントコンテンツ事業」、リゾート施設やテーマパークの開発・運営、海外における統合型リゾートの開発・運営などの取り組みを行う「リゾート事業」の3事業を柱に、不採算事業、赤字事業の縮小・撤退などの合理化を進めていることから、エンタテインメントコンテンツ事業を中心に、収益性の改善を見込んでいるとしています。

見通しとして、遊技機事業は、引き続き市場が不安定に推移すると予想。高い実績を誇る有力なIPなどを活用し、市場シェアの向上を図りたいとしています。

エンタテインメントコンテンツ事業は、スマートフォンやPCオンラインなどのデジタルゲーム分野を成長の中心と位置付け、パッケージゲーム分野やアミューズメント機器分野などからの経営リソースのシフトを迅速に進めます。市場の成長が続くと予想されるデジタルゲーム分野では、既存の人気タイトルに加え、iOS/Androidアプリ『オルタンシア・サーガ -蒼の騎士団-』、iOS/Androidアプリ『モンスターギア』、iOS/Androidアプリ『ケイオスドラゴン 混沌戦争』をはじめとする複数の新作タイトルの投入を進め、前期に引き続き更なる利益成長を計画しており、国内配信タイトル47本(うち、無料プレイ型46本、売切り型1本)の新作タイトル投入を予定しています。

パッケージゲーム分野は、主に海外を中心に合理化に取り組み、安定的に収益を創出できる体制の構築。『ペルソナ』シリーズ最新作となるPS4/PS3ソフト『ペルソナ5』をはじめとした主力IPを中心に新作を投入するほか、海外
を中心に『Total War』シリーズなどのパッケージゲーム向けIPのデジタルゲーム化を進めます。

アミューズメント機器分野においては、『艦これアーケード』などのコアゲームユーザー向けの新作タイトルのほか、キッズ向けカードゲームジャンルの開拓者『甲虫王者ムシキング』の後継機となる『新甲虫王者ムシキング』や、自分だけのオリジナルネイルシールが作れる、世界初のネイルシールプリント機『ネイルプリ』など、幅広いユーザー層・市場に向けた新製品の投入を進めます。
《津久井箇人 a.k.a. そそそ》

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