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業界への就職を目指すあなたへ!「ゲーム・アーティスト・オーディション」ロングインタビュー!

ゲーム・アーティスト・オーディションは、「NHN PlayArt」が主催となり、後援にCG-ARTS協会を据えて行われる「就職活動を主たる目的とした」オーディション。産学連携の催しです。

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2015年1月16日に締め切りの迫ったゲーム業界への登竜門「第2回ゲーム・アーティスト・オーディション」開催にあたり、主催であるNHNPlayArtさんへお邪魔して意図やポイント、そして「ゲーム業界で仕事をするという事」などを、同社のリクルーティングマネージャーの柳田裕之さんとアートディレクターの中村秀生さんに聞いてきました!

「ゲーム・アーティスト・オーディション(以下GAA)」は、「NHN PlayArt」が主催となり、後援にCG-ARTS協会(公益財団法人画像情報教育振興協会)を据えて行われる「就職活動を主たる目的とした」ゲームデザイナー志望者向けのオーディション。「どうすればゲーム業界へ入れるのか分からない!」といった学生のために、応募作作りを通してプレゼン能力を磨き、ポートフォリオを作成する事で就職へとつながる道を照らし出したい……そんな目的がある産学連携のコンテストなのです。第1回最優秀賞に選ばれた、バンタンゲームアカデミー・西川麻美さんの作品も掲載していますので、応募される方は参考にしてください!

◆「何を考えてデザインしたか?」を知りたい


―――本日はよろしくお願い致します。早速なんですが、「GAA」開催の経緯はなんですか?

柳田:この「GAA」は、ただ単にイベントや賞を実施したかったという事ではないのです。当社では新卒でも2Dデザイナーやプログラマーを募集していますが、中でも2Dデザイナーには苦戦をしています。したがって、「新人発掘」+「就業支援」という形になりました。きっかけは、ここ数年選考時に抱えていた企業側や学校・学生側の問題を解決したい思いからでした。

一つはポートフォリオが偏りのあるものばかりである事。もちろん個性はあって当然でそれはそれでいいんですが……例えば、作品がリアル等身のみで、乙女ゲーをやりたい方が多かったり、イケメンやかわいい女の子だけだったりする。結局「好きなモノしか描かない」んですよね。これには選考側も困っているんですが、実は学校の先生も困っています。「こういうものを描きなさい、と指導しても、描かない。どうしたら描くようになるのでしょうか?」と相談されてしまって。ゲームって、背景とかディフォルメのキャラクターとかが当たり前に必要なので、好きなもの以外の力量も見たいのです。


二つ目は「ゲームの作品が存在していない学生」の多い事。イラストであればまだ良くて、送られてきたものがファインアートのみであったりweb系のデザイン「だけ」であったりする。デッサンなどを入れてくれるのはいいんですが、地力は分かっても、そもそもモンスターや背景が入っていないため、判断基準・評価基準が計り辛いんです。すると「本当に描けるのだろうか?」となってしまう。そして何より重要なのは、「この人はゲームに興味があるのかな?」という疑問が浮かんできてしまうところ。



中村:それらの作品がある事自体はいいんですが、それプラスゲーム的なデザインを目指しているのかという部分と、本人が本当にゲームを好きなのか、というところを計る要素が強いんです。

柳田:ロゴなどを作成できるのは評価できますが、学生の中には広告やweb系を志望する方も多いので、ポスターや名刺、販促物「だけ」を送ってきてしまう。

中村:ロゴを作るにしても、ただ技術だけを見るのではなく、こういうゲームだからこういうロゴになった、という「何を考えてデザインしたか?」が知りたいんです。例えばこの作品(第1回GAA最優秀賞の西川さんが描いたロゴ)では、ファンタジーの世界観なんだな、っていう事は伝わりますよね?



そういう「思考力」を持ってデザインしているか、というところが評価の対象になります。

――― 一局集中は悪くないけれど、仕事としてもうちょっと器用に描けないのか?という事ですね。

柳田・中村:そうです!

柳田:三点目は、二年制の専門学校での問題です。専門学校生からの応募が一番多いのですが、生徒は高校を卒業して専門学校へ入り、その12月くらいから就職活動を始めなくてはなりません。そうすると、学校で教わる時間が半年くらいしかないんですよ。つまり「そもそも作品がない」状態になってしまう。翌年の夏以降に作品がやっと出てくるので、待っていないと作品が来ないんです。

……実際に、採用に至った第1回の最優秀作品は、彼女が19歳、一年生の時に描いてくれた作品です。前回は300件ほど応募があったのですが、芸大美大の生徒が多い中でも彼女を選んだのは、トップを獲るポテンシャルがあったから。これまで機会とタイミングが無かっただけという事になってしまうので、それであれば、こちらから課題を出して描いてもらいましょう、というのが「GAA」の発端です。

―――本当は向こうから自発的に、というのが理想ですよね。

柳田:時代が変わっていますので、今までみたいに企業が待っているだけではダメだと思うんです。今は様々な企業がイベントをして、ポートフォリオなどを見てもらう機会も多い。そういったイベントなどへ出てくるような方は就職意識が高いので問題ありません。しかし、地方の学生やイベントへ行かないような潜在層も含めて発掘したいので、本人達がやって楽しいもの、僕らも「困ったところを解決できるソリューションになる」ところをやりたかった。そこで、応募喚起も含めて「オーディション」という形にしました。

◆応募に必要なものは「メインビジュアル」+「その説明文の画像」


―――応募に際して必要なものはなんでしょう?

柳田:応募作が、「スマートフォンゲームを想定したメインビジュアル」である事。内容は、「キャラクター+背景+ロゴ」ですね。ゲームのジャンルは問いません。極端な話、応募作はメインビジュアル一枚だけでもいいんです。それプラス、200文字程度の説明文をJPEGにしたものの計二枚ですね。

中村:世界観を細かく書くというよりも、メインビジュアルに対する説明ですね。

―――オーディションの審査時には、画像二枚だけでも最優秀賞になれると。

柳田:そうです。ポートフォリオみたいな煌びやかなもの、装飾は必要ありません。だから申し込みはし易いと思います。また、テーマは自由なので気軽に応募していただきたいですね。

中村:絵が描ける人なのか、絵に魅力があるのか、そこが評価の入り口。それができた上で「どういうゲームなのか」「こういうゲームだからこんな見せ方をしている」というデザインのできあがっている事が重要です。

―――自分の描いた絵のコンセプトを理解できているかがポイントですか?

柳田:そういう意味では、説明書きが、ある意味プレゼン的なものを作る機会にもなっていますね。そこも学校の先生方に大評判です(笑)。

以下、最優秀賞・西川さんのポートフォリオ



◆基準となるポイント・要点をチェック!


―――評価の基準になるポイントなどはありますか?

中村:最近はカードゲームが流行っているじゃないですか。あのイメージを持っている方が多く、「カードの絵だけを描きたい」というところで終わってしまって、イラストだけのポートフォリオが多いんです。それはゲームのデザイナーではなくて、イラストレーターですよね?でも実際の現場では企画に合わせたアートワークをしなくてはいけなくて、キャラクターも背景もUIもエフェクトも、多くの要素があるんです。それを本当にやりたいと思っているのか、それが出来そうなのかというところを応募作品で判断します。

ポートフォリオであればカードの絵が入っていても問題はないんですが、このオーディションでは「ゲームに対する意識を持っているのか」「デザインができるのか」というところを見るので、コアとなる「ゲームに関する作品」が必要。その上でならば、カード絵があっても問題ありません。

―――ある意味、言葉は悪いですが「弊害」みたいなものですね。

中村:これは当然なんですよ。やっぱり一番見ているのってキャラクターじゃないですか。「こんなゲームを作りたい」と思ってまず描くのはキャラクターだし、僕もそうでした。でも、そこで止まってしまってポートフォリオを作るよりも、「自分はゲームを作りたいんだ」という姿勢のポートフォリオを作って欲しいですね。

柳田:選考してみるとそのあたりは悩むんです。「絵が上手い」だけで採用する企業もあるとは思うのですが、実務に就くと絵だけしか描けなくなってしまう。当社では将来的にディレクター、プランナーへジョブチェンジする事も多く、チーム制作ですから企画をデザイナーが立てる場面もある。キャリアを構築できずただ単に下請け的な働き方をするだけでは、頭打ちになってしまいます。

―――デザイナーとして活動はしていないけれど、ゲーム制作に興味がある、またはジョブチェンジしたいからチャレンジしたいという学生にもチャンスはありますか?

柳田:ゲームに対する熱い想いがあり、絵が描ければいいですよ。

中村:入社直後はデザイナーとしての仕事が始まるので、絵を描ける事が大前提ですね。

柳田:マルチタスク、マルチスキルは推奨しているのですが、実際は難しい。全てを内制で作っている以上、クリエイターはクリエイティブ全般をみて欲しいです。しかし、先ほども言ったようにただ絵を描ければいいというわけではありません。例えば美大や芸大だとゲームの専攻はありませんから、ゲームに対する想いを表現するキッカケがないんですよ。先生も分からないから結局自分で調べるしかなくて、何を描けば分からない。場合によっては、選考からもれてしまいかねません。そんなポートフォリオの中には、ゲームの要素がほとんどないパターンもあります。

実例として、ある専門学校のイラストレーターコースの学生を挙げると、就職先のほとんどが広告会社で、それ故か送られてきたポートフォリオの一ページ目が名刺。その後には人物の絵もあるんですよ。ただそれは「一枚のファンタジー系のイラスト」になっていて、ゲームのキャラクターとは言い難い。OB・OGのポートフォリオを見ても広告会社へ向けたものだし、先生もゲーム業界に詳しくありませんでした。見せ方一つ違えば印象も変わりますので、これは本当に大事なんですよ。

一枚絵でゲームを意識して背景と複数のキャラクターをしっかり描けている生徒は、あまりいません。それぞれ好きなもの、描きたいものだけ描いている。そういう作品を見ると、「なんでゲーム業界に行きたいんだろう?」と考えてしまいます。

実際に最優秀賞の選考では「惜しかった人」がいなくて、西川さんの「冒険ビートタップ」がダントツでしたから、あまり比較ができませんでした。

―――ゲームの専門学校でも、詳しくない先生とかいらっしゃいますからね……。

柳田:大半の方がコンシューマー系ゲーム会社の出身だからではないでしょうか? 今は時代がガラリと変わってきて、スマートフォン用のUIなどが重要になっている。昔の意識でいると対応できません。先生がそれを教えられないと、本人がスマートフォンの系の企業へ行きたくても応募作のカテゴリエラーが出てくる。当社へご応募いただいた作品のカラーに対し「キミの絵は3Dをメインとしている企業さんの方がいいよ」と伝える、みたいな。その矛盾も、時代的には歪んでいて仕方がないかな、という部分もありますが……。コンシューマーよりスマートフォン業界の方が、就職の裾野が広く案件も多いですから。

中村:絵的な事でもう少し言うと、ポイントは「世界観のあるゲームゲームとしての世界観を意識しているか?」というところと「どんなゲームか伝わる」ところ。あとは単純な画力・単純な魅力という、絵としての基本と、企画的な魅力をアピールしてください。

―――プラス、ゲームが好きな事(笑)

中村:大前提ですよね。好きだったらとことんこだわるでしょう? っていう(笑) どうぞこだわってください!

◆第1回での成果とは?


―――昨年は何名ほどが採用に至りましたか?

柳田:前回にはGAAを通じて2名の方に入社していただきました。第一回には「ドットコース」というものがあり、その受賞者と最優秀賞の西川さん。ドットを打っている方が専門学校や大学にはほとんどいないので、今回は設けていません。

―――今回のインターンはどのような内容なのでしょうか?

柳田:インターンにご招待して、ゲーム制作の現場で実際に発生するアートディレクターとのやりとりや擬似就業におけるワークフローを経験して、仕事を体験していただきます。制作の依頼があって、作品を描いて納めて、そのリテイクがあって。そんな現実に則した体験です。ゲーム会社のインターンでよくある、人員補充とか量産を繰り返すという「就業訓練」として意味のないインターンではありません(笑)

―――それはスキルががっつり上がりますね!

柳田:それに加えてポートフォリオ制作のアドバイスもしますので、就業体験プラス就職準備のためにも企画しています。昨年の最優秀賞者はインターンの時期から外れていましたので、「採用試験免除」という形にさせていただきました。

とは言え、基本的にこのオーディションは「産学連携の就職支援プロジェクト」であり、ポートフォリオ完成のお手伝いや就職活動のお手伝いの一環であるため、当社へ入社するかどうかは個々人のご判断にお任せしています。もちろん優秀な方に入社して欲しくはありますけどね。


◆「産学連携」としての就職支援



―――オーディションを通じてどういう学生に出会いたいですか?

中村:弊社の求める人物像としては対応力のある人です。例えば「乙女ゲームしか作れません!」という人はちょっと辛い。三つくらいのジャンル、乙女ゲーム系のイラストに加えて、塗りこんだファンタジーイラストや、頭身の低いイラストレーターで描いたようなポップイラストなどがあったりすると、「この子は世界観に対する対応力があるな」と分かります。もうひとつは職種としてのカテゴリで、例えばUIが描けます、背景が描けます、キャラクターが描けますみたいな感じですね。それがロゴだったりとかエフェクトだったりとかフラッシュが使えるとか、スキルのバリエーションが三つくらいあると良いです。

柳田:大きな基準としてはいま中村が言った通りなんですが、そう遠くない将来にアートディレクターになって欲しいというのが大前提なので、その意味では幅が必要になってきます。

中村:最終的にどの部分かって言うと、やっぱり「人を惹き付ける、魅力のある絵が一枚欲しい」ですね。またはそれとは対極的に、デッサン力がある事。ちゃんと描写する力があるかどうかです。

柳田: チャンスの少ない地方の学生には就職のキッカケとなる催しなので、先生方は喜んでくれていますね。四国の学校などは活発に動いているのですが、ゲーム会社との接点は多くないので。実際に、ある学校では「就職活動を全くしていなかった生徒がGAAに応募してある一定の評価をもらい、やる気が入って製作会社の内定が決まった」という事もありました。
―――今回作品フィードバックなどはないんですか?

柳田:今回は、応募作品の中から優秀な10~15作品くらいにフィードバックを予定しています。それプラス直接的なポートフォリオ指導ですね。なぜそれを行うかというと、当社に合格した方はコンシューマー系からスマートフォン系の会社まで万遍なく合格しています。それゆえに僕たちは標準的な目線を持っていると思っています。なので汎用的なフィードバックが出来るかと。「採用されるには何が必要なのか?」という事を、行きたい会社に応じて恐れ多いですがアドバイス可能です。

先生方に好評だったのは、応募者が「メインビジュアルを描いた後の事」をやってくれていた部分ですね。それは何かと言いますと、応募が終わった後に、提出作品ではないのに「企画」「キャラクター設定」「武器」「アイテム」「ゲーム画面」「ロゴ」などを作ってくる生徒が何人もいたと言う事。中にはゲームが配信された際の「バナー」を作っている学生もいました。結果的に、「メインビジュアル」「企画」「各種設定」という3ページのポートフォリオが、「メインを張れる自分の作品」になるんですよ。締りのない、なんだかよく分からないポートフォリオがしっかりした作品となり就職につながったとは、先生方の談です。

―――ゲーム業界に入るための足掛かり、キッカケを学生が得られるのは大きいですね。

柳田:本音のところは当社へ来て欲しいんですが(笑) 僕は学校へもよく行きますので、先生方の苦悩も知っています。難しいんですよ。これだけ時代がコロコロ変わって新しいものがどんどん出てきて、企業でさえも「次は何が流行るんだろう? どうすればいいんだろう?」と悩んでいる時に、教育現場が悩み混乱しているのは当然です。
「この生徒たちに今何を教えるべきなんだろう?」
「この子達が卒業する時に役に立つのだろうか?」
「それは市場で求められているものなのだろうか?」
という部分は、おそらく誰も分かっていないと思うんです。そこを先生や学校へ助け船を出したいな、という気持ちも、大きな要素として僕の中にありますね。

―――御社が「こうすれば、こういう形にすればゲーム業界に入れるんだよ」と指し示す意味合いもあるのでしょうか?

柳田:そこへ近づけるために産学連携の意味も含めてで総合的にやらせていただいています。

中村:ドットなどは、技術を習得するまでの時間がかかってしまう。3Dもそうで、要素が多い。デザインをしてモデリングをしてテクスチャを描いて、骨入れてモーション付けて……とやっていたら、とてもじゃないですが一ヶ月ではクオリティが出せません。そういう事も踏まえて、このオーディションでは「絵を描ければ出せる」という範囲で課題を作っています。

柳田:本当は、まだまだもっと大掛かりなものもやりたいんですけどねえ。

◆今後の展望など


―――今はプラットフォームがネットにありますから、そういった意味では作りやすいですよね。

柳田:僕らの強みはそこですね。内製で作ったものがあって、それをPCでもスマホでも出せる。クリエイターは遠慮なく作品を作れますし、中で苦悩はありますけど、どこかの顔色を見て作るという、従来のゲーム業界の構造とは違っていますから。内製で持つ意味と出す意味をクリエイターは肌で感じていると思います。

―――今回のオーディション受賞者が御社への入社を希望した場合、何人ほどを想定していますか?

柳田:2016年の採用はデザイナーで10名ほど想定しています。オーディションを通じて採用にいたればいいのですが、他の会社ももちろん見て決めて欲しいので、採用をあまり目的にはしていません。もちろん、全員受かってくれたら僕の仕事がかなり楽になるので嬉しいですが(笑) 

◆最後に


―――これからオーディションへチャレンジする学生へのアドバイスをお願いします!

中村:採用という意味での条件、求めるものは色々ありますが、このオーディションに関しては「ゲームの好きな人がゲームの絵を描く」はずなので、楽しんで参加していただきたいですね。それが、就職活動だけではなく、人生的に考えてもいい経験になると思います。

柳田:応募の要項をよく読んで応募いただきたいです。入賞作には「背景」と「ロゴ」と「キャラクター」の必要要素が入っていて、締め切りがあってと応募要項の中に求められている最低限のことが書かれています。仕事と同様です。しっかり「デザイナーとしての意識」を持って、オーディションにも就職活動にも挑みましょう!

中村:独り善がりでは駄目で、人が見た時に「このゲームをやってみたいな」と思ってもらえるような、エンターテイメントを意識した作品にしてくださいね!

柳田:しっかり「ゲーム業界に就職する」という意識が大切ですよ!



◆NHNPlayArtゲーム・アーティスト・オーディション応募概要

NHNPlayArtゲーム・アーティスト・オーディション応募概要
応募資格:2016年3月および、2017年3月に卒業見込みの日本国内の学生で、
ゲームグラフィックデザイナーとして就職を希望される方
※)1名1作品、未発表作に限る
提出締切:2015年1月16日(金) 到着分有効
応募方法:専用ページより申込み可能、もしくは学校担当者より一括申し込み
指定課題:架空のスマートフォンゲームをイメージしたオリジナルの世界観で、
メインビジュアルを制作

詳細・申込みはこちら
GAAについての問い合わせ先:dl_art@nhn-playart.com

主催:NHN PlayArt 株式会社
後援:CG-ARTS協会(公益財団法人 画像情報教育振興協会)
協力:株式会社ロータス、PCテクノロジー株式会社


◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆


ゲーム会社が多く存在し、ゲームクリエイターやゲームのイベントが多く行われている大都市ならともかくとして、地方の学生にとっては本当に「狭き門」であるゲーム業界。昨今はネットがあるぶん自分からアンテナを広げればかなりの情報は拾えますが、たかだか20年前にはそれすら本当に厳しく、上記にもあるように「何をすればいいのかまったく分からん」状態でした。

だからこそ、参加しやすく、メインビジュアルを一枚、設定を一枚、計二枚あれば参加できるこのオーディションは、大変魅力のあるコンテンストだと思います。

業界自体の縮小傾向は叫ばれ始めていますが、実は日本のモバイル市場は世界的にみても非常に大きく、海外からも魅力のある市場だと認識されている程。また多くの取材を通じて、コンシューマー系を主とする大企業も「新しい仕組み・新しいコンテンツ」を貪欲に狙っていると感じています。これからゲーム業界へ吶喊したいという学生諸氏には、自分自身がそんな新しい舞台に向かい、一旗掲げてやるんだという熱意を期待する一方で、己の進む正しい道を、今一度考え、しっかり前を見据えて進んで欲しい、そう強く願います。
《平工 泰久》
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