5日前からキャンペーンを行っているのはWaveDash LLC。「WaveDash」という新しいコントローラーの開発を目指して、現在までに約8000ドルを確保。ただし、総額4万ドルを集めようという大きなプロジェクトであるため、まだ道のりは半ば。任天堂自身が取り組みを発表するという逆風も吹きます。E3の会場で、同社のChad Sachs氏にお話を伺うことが出来ました。
「大のスマブラファン」というChad氏(前日の「Super Smash Bros.Invitational」も観戦したそう)。プロジェクトのきっかけは、数カ月前に友人と交わした「今度のスマブラ、どのコントローラーで遊べばいいんだろう」という何気ない会話だったそうです。適切なコントローラーが提供されていないと感じたChad氏はその友人と一緒にプロジェクトを立ち上げることになります。
実際にプロトタイプを触らせて貰いました。もちろんプロトタイプですので手触り等、粗がある部分はありましたが、基本的にはゲームキューブコントローラーをベースに改良が加えられたもので、フィット感は上々。大きな特徴としては、ワイヤレスで動作すること、十字ボタンがゲームキューブコントローラーよりも大きくなっていること(かなり小さかった)、左右のスティックがクリッカブルになっていること、が挙げられます。「良さを引き継ぎながら、今風のコントローラーとして改良を加えている」と言います。
Chad氏との会話の中で何度も出てきたのが「クオリティにはこだわりたい」という言葉。任天堂のコントローラーは非常に高いクオリティがあり、それに挑戦するためには、WaveDashもかなりのクオリティに仕上げなければならないと意識しているそうです。「素材や手触りなど、最後の最後まで調整していくつもり」とのこと。一方、そのクオリティのためには「多少価格は高めになってしまうかも」という言葉も。
Kickstarterのキャンペーンについて尋ねると「正直、思ったより厳しい」と素直な言葉。今のところ4万ドルのうち8000ドルですから、まだ1/4です。とはいえ、まだ始まったばかりですから「こういう機会を得て、良さをアピールしていきたいです。E3でも色々な人に触ってもらうつもりです」とのこと。Kickstarterで調達が十分ではなかった場合は、別の手段での調達も考えているとのこと。
資金調達が順調に進めば『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』の発売に合わせて、冬の発売を考えているというWaveDash。個人レベルでもハードウェアを設計し、製造、販売まで進める可能性がある現代の凄さを感じると共に、「クオリティの高いコントローラーを作りたい」という思いが叶うことを願ってやみません。
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