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シャチを弁護して無罪を勝ち取れ! クリア後にも楽しめるDLCやタイアップも盛りだくさんの『逆転裁判5』開発陣インタビュー(4)

これまでアニメーション導入や新システム、シナリオやキャラクターデザインなどについて伺ってきた『逆転裁判5』開発陣インタビュー。最終回となる第4弾では、ダウンロードコンテンツやタイアップ企画についてお話しいただきました。

任天堂 3DS
シナリオディレクター・山崎剛氏とプロデューサー・江城元秀氏
  • シナリオディレクター・山崎剛氏とプロデューサー・江城元秀氏
  • 羽美野翔子
  • エール
  • シャチを弁護して無罪を勝ち取れ! クリア後にも楽しめるDLCやタイアップも盛りだくさんの『逆転裁判5』開発陣インタビュー(4)
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これまでアニメーション導入や新システム、シナリオやキャラクターデザインなどについて伺ってきた『逆転裁判5』開発陣インタビュー。最終回となる第4弾では、ダウンロードコンテンツやタイアップ企画についてお話しいただきました。

――3DS向けとなった本作では、初のダウンロードコンテンツが登場しますね。

江城:今回は『逆転裁判』シリーズ初の試みとして、企画を立ち上げた時点でダウンロードコンテンツを用意したいなというのは僕からオーダーしていたんです。いわゆる追加シナリオというのは真っ先に出てくるんですけど、これとは違う切り口のダウンロードコンテンツで、逆転らしい、面白いものをお願いしますという。

まず3Dのポリゴンになるので、コスチュームチェンジを用意しましょうと。きっと、これまでの『逆転裁判』シリーズファンから「昔のナルホドくんの姿で遊びたい!」という要望は必ず出てくるとおもったので、昔のナルホドくんのコスチュームが1つ。オドロキくんはずっと赤のスーツだったので、私服はどうなんだろうという意見が出てきたので、わざわざ別チームにいたデザイナーの塗にオドロキくんの私服を考えてとオーダーしました。ココネは設定的に高校生なのですが、彼女はアメリカの学校で学んできた設定です。もし日本の高校生だったらセーラー服でしょうということで、この3種類になりました。

――現状ですとメインの3人ということですが、要望によっては他のキャラクターの衣装も可能性はあるのでしょうか?

江城:たくさん要望がくれば改めて検討することはあるかもしれませんが、制作的な問題もありますので現段階ではこの3種類のみですね。

――なるほど。では、他の試みとはどのようなものでしょうか。

江城:このほか、有料コンテンツとして「クイズ逆転推理」を配信します。ミステリーが好きな方へ向け、一問一答形式の問題をたくさん作りました。とはいえ、いわゆるテキストだけ読んで問題に答えるのはつまらないじゃないですか。そこで、専用のキャラクタードラマを入れました。

ある事件が起こってキャラクターが活躍し、途中で推理クイズが挟まるという形式です。それと推理クイズを解く上で、事件の状況が分からないと考えられないじゃないですか。そこで、きちんとビジュアルも入った本格的な推理クイズになっています。難易度のバリエーションも易しいものから難しいものまでありますし、前編、中編、後編という形で毎週150円(税込)で配信します。

この3種類すべてコンテンツをクリアしたユーザーには、スペシャルなおまけを用意してあります。このコンテンツを、3つ買ってプレイした人には相当な『逆転裁判』シリーズファンですので、きっと嬉しいプレゼントになると思いますよ。

山崎:「クイズ逆転推理」にもきちんとシナリオがあるので、内容を楽しみながらクイズを楽しめます。1つ1つのクイズはサクサク進むのでちょっとした空き時間でも十分遊べますから、これまでの『逆転裁判』シリーズとは違った遊び感覚になっていると思います。

江城:あとは「追加シナリオ」ですね。これはダウンロードコンテンツとはいえないほどのボリュームで、現在も鋭意製作中です。本編作業が終了してから「今」まさに作っているところですので、切り売りではありません。まるっと本編1話分か、それ以上のボリュームを楽しんでいただけます。

――それは非常に楽しみですね。内容はどのようなものなのでしょうか?

江城:ナルホドくんが復活し、弁護士の資格を取得し直した最初の事件です。舞台は水族館で、被告人が「シャチ」です。

――えっと…あの水族館にいる「シャチ」ですか?

江城:あの「シャチ」です(笑)

――あのシャチが被告人ですか?!

江城:はい、あのシャチの無罪を勝ち取ります(笑)

山崎:ナルホドくんが復活して最初の事件なので、どんな人を守らせたらインパクトがあるかなと考えました。でもナルホドくんだったら、そんじょそこらの普通の被告人じゃ勿体無い。そこで、これまでにない被告人を用意しようとなり、シャチにしました。

この水族館では、イルカショーのようにシャチのショーを開催しています。そこで、人気者のシャチが人を殺してしまったという事件が起きます。そこで、そのシャチが殺してないというのを弁護して助けてあげようというストーリーを描きました。水族館は海賊をモチーフにしているので、登場人物も海賊をモチーフにした格好をしています。また本編と同じくらいユニークなキャラが登場しますよ。

江城:『逆転裁判』シリーズの2話目以降のボリュームくらいありますので、かなりしっかりとプレイできるものにする予定です。こちらは有償で、配信日はもう少し後になるかと思います。アドベンチャーというジャンルでは、クリアしたらそれっきりというユーザーも少なくありません。もちろん複数回プレイや調べるメッセージを全部見てくださる方もいますが、なんとか長く『逆転裁判5』の世界で遊んでもらいたいという思いがあるので、遊びつくした後にもコンテンツを提供していこうと。

前作から6年間もお待たせしていますから、ユーザーは相当の渇望感を抱えていると思います。『逆転裁判5』はボリューム面でもシリーズ最大のものですが、ダウンロードコンテンツも含めてさらに色々な遊び方を提案できたらいいなと思っています。その分現場はまだまだ大変なことになっていますが、特別編のストーリーもすごく面白い展開になっていますのでご期待ください。

――さまざまなコラボレーション企画が発表となっていますが、とくに注目してほしいものはどちらでしょうか。

江城:京急さんとコラボレーションした、1日乗車券を購入して実際に駅を巡る企画はとくに大掛かりですね。実際に駅にあるものがヒントになるミステリー体験というもので、シナリオは山崎が監修しています。

カプコンバーのタイアップでも、コラボメニューの提供はもちろんですが、カプコンバーとパセラさんを横断的に回ってミステリーを解いていく企画もあります。やはりアドベンチャーゲームなので、ユーザー自身に参加してもらうイベントが多いですね。これにはパブリシティの萩原も関わっていますので、京急さんとは違った切り口で事件を解決してください。

ちょうど夏休みの時期ですので、東京にいらっしゃる地方の方も多いと思います。さまざまな企画を「逆転ツアー」として、まるっと楽しんでいただければ嬉しいすね。

――「逆転オーケストラ」への期待もあるかと思いますが、こちらはいかがでしょうか

江城:いわゆる普通のオーケストラコンサートにしてしまうと、ユーザーにとってはあまり面白くないと思うんです。これまでのコンサートも、特別法廷があって、曲の紹介用に掛け合いを作って、映像を流して曲へという流れを作ってきました。もし次にコンサートをやるとして、映像もなにもなかったらボリュームダウンになるのでつまらないですよね。

もしやるとしたら、『逆転裁判5』の特別法廷もあり、ちゃんと映像も作り、『逆転検事』シリーズのオリジナルの曲も取り入れたいですから、かなりのボリュームになるかと思います。企画は常に出ていますが時間がかかるので、しっかりタイミングを見てやってみたいと思います。

来てもらったファンに「前回より面白かった!」と思ってもらえなければやる意味がないですから、やるからにはハードルを上げます。それをふまえた上で、慎重に内容を作っていきたいです。「これは絶対ファンに楽しんでもらえる!」というものを、いつか発表できたらいいですね。

――最後に、ユーザーへメッセージをお願いします。

山崎:開発チーム全員で力をあわせ、全力でこの『逆転裁判5』を作りました。本当に全員で、時に喧嘩しながら、時に励まし合いながら作ったタイトルです。お互いに磨き上げてきて、このナンバリングタイトルとしてふさわしいものに仕上がったと思います。ぜひ手にとっていただけたらなと思いますので、お願いいたします。

江城:『逆転裁判』シリーズファンの方は、もう6年間も待ってくださいました。1つのゲームの続編を6年も待つというのはそうそうないと思いますし、それほど期待を持って待ってもらっているユーザーの期待に応えなきゃいけないという部分と、新規でプレイしてほしいユーザーの、両方に楽しんでもらえるようなゲームを作るのはすごく大きなハードルでした。

プロデュース側も制作現場も、それぞれが設定したハードルをどうクリアしていくのかというのを切磋琢磨しながらやってきました。僕の方もプロデュースの視点から現場に対してアイデアや方針を出しつつ、無茶振りも相当やりました。これから新しくプレイしてくれる人、これだけ待たせてしまったユーザーに対してどう応えるかという部分を念頭に作ってきたので、最終的にはすごく良いものに仕上がりました。とても長い間お待たせしてしまった分、楽しめるものになったと思います。まだ購入を迷っていらっしゃる方もいるでしょうが、ぜひお店で購入して、僕らの伝えていることが嘘ではないと感じていただけたらと思います。

――ありがとうございました。
《近藤智子》
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