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【BitSummit】イベント主催者ジェームズ・ミルキー氏インタビュー「日本にはまだまだ凄いインディー開発者がいる」

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【BitSummit】イベント主催者ジェームズ・ミルキー氏インタビュー「日本にはまだまだ凄いインディー開発者がいる」
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3月9日、京都にて日本初となるインディーズ開発者向けのイベントBitSummitが開催されました。

このイベントの発起人であるJames Milke(ジェームズ・ミルキー)氏は、15年のあいだ海外サイト1UPの編集長やGameSpotのプレビュー記者を歴任し、ファミ通Xboxなど国内メディアにも記事を寄稿。その後、水口哲也氏のQ Entertainmentにて『ルミネス エレクトロニクス シンフォニー』や『Child of Eden』開発のプロデューサーも担当するなど、メディアとゲーム開発、両方の畑を歩んできた人物です。近年はQ-Gamesに所属して『PixelJunk』シリーズをプロデュースするなど、自身もBitSummitのテーマとなっているインディーズ開発者の1人として活躍しています。

今回、イベントの主催者Jaes Milke氏に、その奥様Joy Mielkさんによる通訳を交えつつ、BitSummit誕生の経緯や次回開催への展望を尋ねました。

―――今回BitSummitを立ち上げた経緯について教えてください

Jaes Milke:ここ数年海外では、インディーゲームが凄い爆発的に注目を浴びて、成功した会社も多数あります。しかしそういった事があるごとに、海外のメディアが東京ゲームショウなどの大きいコンベンションで「日本のゲーム業界というのはもう終った」「過去のものだ」というようなことを言っているのを見かけます。その度に、日本にはまだまだ凄いインディーの開発者が居るという事をもっと世界に見て貰いたい、認識して貰いたいという気持ちが湧き上がりました。そこで、今回BitSummitを立ち上げることにしました。

―――今後BitSummitの展開があるとすれば、どのような形での開催がありえるでしょうか?

Jaes Milke:まず最初に今回のイベントが一段落して終わったら、参加された開発者様の今日感じた印象、今後BitSummitでどういったことに期待するのか、或いは反省点などフィードバックを受け入れます。それらを考慮しつつ、やはりBitSummit独自のアイデンティティは守っていきたいので、今後も日本の開発者を中心として他のイベントスケジュールと重ならないよう開催していきたいと考えています。

―――初の開催ということで色々な苦労があったと思いますが、何か印象的な事はありましたか?

Jaes Milke:多分一番手ごわかったのが時間との戦いです。当初は本当にボランティアのみの手探り状態で、スポンサーが入ってくるまでどうやってイベントを運営するのかもわからなくて。スポンサーがついてやっと色々なものが回り始めたんですけども、時間というのはどうしても延長することが出来なかった(笑)。時間との戦い、最初から最後まで時間との戦いでした。

―――その時間との戦いには勝てましたか?

Jaes Milke:今日の皆さんの反応を見て、イベントは大成功だったと感じています。もともと100人を目指して企画していたのに今日来たのは170人。東京や海外など遠方の地から開発者様やスポンサーなど多くの方々にご足労いただきました。

―――2012年は『Journey』など色々なインディーズゲームが席巻した年でしたが、例えば今日このBitSummitで展示されていたような日本のインディーズ作品からゲーム・オブ・ザ・イヤーが出るとお考えですか?

Jaes Milke:私達に時間との戦いがあったように、開発者の皆さんにはイベント告知から2ヶ月半という短い時間しかありませんでした。もちろんその期間でゲームを作ることは出来ないので、今日展示されているのは大体がもう存在しているゲームであったり、開発済みのものが多かったです。今回のイベントに関してはスタジオPixelが今日始めて公開した『Gero Blaster』が素晴らしかった、『Cave Story(洞窟物語)』のように大成功すると思います。それ以外の開発者にとっては、来年からこういったイベントがあるというのを踏まえてスケジュールを立てることが出来ると思うので、日本のインディーズ開発者からも新たなコンテンツが出てくるんじゃないかと期待しています。

―――では第2回目以降の開催にもやる気満々だと?

Jaes Milke:最初に企画した時点から年間行事として計画していました。タイミング的に東京ゲームショウとは重ならず、なるべく年始めの方に企画したのも計算してのことでした。ぜひ来年も再来年も続けて行きたいと思っています。

―――今回開催された京都は日本での発表やイベントが行われる関東と比較すると特殊な場所だと思うのですが、今後の開催地も京都を予定しているのでしょうか?

Jaes Milke:京都という土地は少し不便かもしれないですが、こういったゲームイベントはだいたい東京だったり大阪で開催されていて、メディアも東京大阪疲れを感じているでしょう(笑)。だから逆にこういう場所は新鮮で、他のイベントと比較した際にBitSummit特有の一つの特徴としてアピールが出来るので、今後も出来れば京都での開催を望んでいます。開発者や参加者、今回遠くからご足労いただいた方にも、楽しくて新鮮味があったと好評でした。

―――後ろ向きな質問になってしまいますが、現段階で認識されている反省点や問題点はありますか?例えば現段階では会場の広さに対して人が多すぎてオーバーキャパシティになっている感じがします

Jaes Milke:(笑)。まあ今回は第1回目で短い時間しかありませんでした。元々100人相当のイベントスペースを探していましたし、明日開催される京都マラソンなど他にイベントがあったので選択肢も限られていました。今回はこれでなんとかなったかなという感じなんですけどね(笑)。来年は時間にも余裕があるので、もう少し規模を予想して企画します。

―――ここに参加しようか迷っている間に募集を締め切られ、BitSummitに来れなかったインディーズデベロッパーの知人が居ました。次は何百人の規模を想定していますか?

Jaes Milke:来年はもう少し早い段階から受付を始めて、その数字をもとに場所を選びたいと思います。今日の反応と出席数を見ると、最低でも200名は入る所を探したいですね。

―――といことは300人分の広さは必要ですね(笑)

Jaes Milke:(笑)イベントスペース自体の雰囲気というのも私達にとっては大事なことです。会議室みたいな場所で開催するのはBitSummitのイメージに合わない。なので今回、場所探しにも凄く時間と手間をかけて選びました。次回は人数が入ってかつBitSummitのイメージに合った所を探します。

―――最後の質問です。PVでも流れた今日の作品の中で、ジェームズさんの個人的なベストは?

Jaes Milke:もちろんプレイしていない他のゲームが良くないと言うわけではないですが、個人的に一番印象的だったのが『Gero Bluster』です。僕が個人的に好きな日本のゲーム開発そのものであるので、凄く楽しみにしています。

―――本日はありがとうございました
《石元修司》

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