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【CEDEC 2012】SCEが目指すプレイステーションの第三の柱「PlayStation Mobile」の挑戦

【CEDEC 2012】SCEが目指すプレイステーションの第三の柱「PlayStation Mobile」の挑戦

2012年8月21日(火) 10時00分
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先日gamessom2012で発表されたソニー・コンピュータエンタテインメントの新サービス「PlayStation Mobile」ですが、当サービスについて同社モバイルサービス事業推進部の浅野剛史氏が、サービスの意義や今後の展開などについてセッションを行いました。

現在ソニー・コンピュータエンタテインメントには2つの柱があります。一つ目は据え置き機のPlayStation3。そして携帯機のPlayStation Portable、PlayStation Vitaです。そして今回3本目の柱としてPlayStation Mobile(以下PSM)が発表になりました。

PSMはクロスプラットフォーム/クロスデバイスを掲げており、今までのように専用機のみならず、 PlayStation CertifiedデバイスがあればPlayStationのサービスが受けられるサービスです。今まで分断されていた、PSPやPS Vitaといった専用機でゲームをプレイするコアユーザー層と、フィーチャーフォンやスマートフォンでカジュアルゲームをプレイするライトユーザーの双方を取り込んだ新たな市場の創出を目指します。

PlayStation Certifiedデバイスであれば、PS1のソフトやPSモバイルSDKで作成されたアプリが利用可能になります。現時点でCertifiedデバイス端末はPSVitaをはじめ、Sony TabletやXperiaなどです。また、HTCをはじめ、ASUSやWikipadといった大手デバイスメーカーも続々と参入を表明し、同サービスを利用可能な端末は、現在の状況を考慮しても「今期末には2000万台程度まで増加する」と考えられます。

またPSVitaも販売台数をのばしており、先日発売された新色のクリスタルホワイト女性層に支持を受けました。今後もカラーバリエーションを増やすなど販売増加の施策を打ち出していくと言うことです。さらに、「現在PS3との連携も検証中」ということで、世界規模で大きな市場が形成されていく見込みです。加えて、「ソニー・コンピュータエンタテインメントには現時点で1億人ものPSアカウント登録ユーザーがおり、すでに課金の仕組みは整っている」としています。今後、スマートフォンユーザーにはキャリア課金も検討していくなど、クレジットカード決済に拒否感をもつ層にも訴求するサービスを展開していきます。

肝心のソフトウェアですが、現時点で世界85社の参入が決定しています。メーカーは簡単な手続きで、既存のソニーネットワークによって全世界でのビジネスが可能になります。また、コア・カジュアルと分断されていたユーザーをまたぐサービスとなるため、既存のチャネルではアプローチが困難だったユーザーへのアピールも可能になります。以上2点をもとに、「今後も参入企業を増やすべく対応中」ということです。

スマートフォンやタブレットの好調で、今後の市場がどのような変化を遂げるか分からないという現状の中でも、数多くのデバイスがターゲットになるPSMでは柔軟なサービス展開が可能となっています。

ソニーの「挑戦」として新たな市場を創造するサービスの概況が説明されましたが、ここからは同サービスにメーカーが参入するメリットや開発環境などを詳しく紹介していきます。浅野氏が掲げたのが「コストの低下」です。

先ほども説明しましたが、既に十分なネットワークとユーザーを持つサービスに参入することで、大きな投資もなくメーカーは市場に乗り出すことが出来ます。実際にサービスを提供するにはPSMパブリッシャーライセンスを99USドル(1年)で購入するだけです。

また、必要な開発環境や販売のサポートまで、PSMデベロッパープログラムに登録することで全てが提供されます。開発ソフトウェア群の「PlayStation Mobile SDK」には、統合開発環境「PlayStation Mobile Studio」とUIをレイアウトする「PS Mobile UI Composer」が含まれています。また、日本語と英語をサポートした開発者のフォーラムも準備されており、「現時点でも活発な議論が交わされている」ということです。

開発はC言語で行われ、一つのバイナリで全機種動作可能となります。またUI ComposerでデザインされたUIも全機種に適用されるということです。Vitaで物理キーを使用して操作するように設計されたアプリは、スマートフォンなどではオンスクリーンゲームパッドでの操作になります。あまり煩雑な操作を要するとスマートフォンでは対応出来ない可能性もあるとのこと。また、「全機種で均一のサービスを提供する」
というのがPSMの理念であるため、Vita向けのみに高性能なアプリを提供するというようなサービス提供は行わない方針です。

開発後、実機でテストを行い、審査となります。審査はSCEグループが全世界の審査を1つに集約して行います。SCEのガイドラインに沿っているかのチェックが終了すれば、パブリッシャーの希望国での販売が可能になります。ローカライズはそれぞれに一任されるということですが、説明文などは現地向けにしなければならないそうです、ちなみに追加データを販売する際にも再度審査が必要になるとのことです。

販売については、ソニーの仕入れ販売方式となります。基本的に月額課金か基本無料でアイテム課金を行うソフトウェアを販売していくということです。なお、当面は完全無料のソフトは提供しない方向です。

PSMは新たな市場を創造するだけでなく、メーカにとっても新たな顧客を開拓するサービスになりそうです。最後に浅野氏は「PSMを、PSVitaなどSCE製品への窓口にしていきたい」とも語っていました。また、各端末同士でのセーブデータの共有など、様々な要素も現在検討中とのことです。

(Article written by 宮崎紘輔)

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