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【CEDEC 2010】札幌も大阪もゲームのハリウッドに!? 東京だけが日本じゃない

ゲームビジネス 開発

【CEDEC 2010】札幌も大阪もゲームのハリウッドに!? 東京だけが日本じゃない
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「福岡をゲームのハリウッドに」をキーワードにレベルファイブ、サイバーコネクトツー、ガンバリオンの3社が主導してGFF(GAME FACTORY'S FRIENDSHIP)という組織を結成し活動していることを知られていますが、同様の事例は日本各地に広がっているようです。CEDEC初日の31日、「地方都市から世界へ~東京だけが日本じゃない」と題したパネルディスカッションが実施されました。

パネルディスカッションの司会はモバイル&ゲームスタジオ会長の遠藤雅伸氏。参加したのは福岡からサイバーコネクトツーの渡辺雅央 ゼネラルマネージャー、大阪からヘキサドライブの松下正和 代表取締役社長兼CEO、札幌からスマイルブームの小林貴樹 代表取締役社長の3名です。

モバイル&ゲームスタジオ遠藤氏スマイルブーム小林氏ヘキサドライブ松下氏、サイバーコネクトツー渡辺氏


■3者3様で始まった地方都市における取り組み

まずは各都市での現状について紹介がありました。

○福岡

福岡では「福岡をゲームのハリウッドに」というキーワードから、レベルファイブ、サイバーコネクトツー、ガンバリオンが主導し福岡・九州の13社が集まりGFFという任意団体を結成しています。さらに九州大学、国・福岡県・福岡市という産学官の取り組みが行われています。活動も積極的で、毎月定例会を行うほか、福岡ゲームフェスティバル、ゲームフロンティアin福岡、合同でのインターンシップなどが行われています。地域での取り組みという意味で最も進んでいるのが福岡と言えます。

サイバーコネクトツー福岡の背景福岡の特徴
GFFとは定期的なイベントを実施問題点


○札幌

札幌ではスマイルブームが中心に取り組みがスタートしつつある現状だと言うことです。同社は2008年に設立されたばかりの会社ですが、もともと札幌には1980年代のパソコンブームからゲーム産業の基盤があり、ハドソンという大手企業の存在もありゲームデベロッパーは多く存在するようです。

地域連携の取り組みとしてはSGC(札幌ゲームクリエータ会)という交流会があり、ハドソン、アジェンダ、クリプトンフューチャーメディア、ハ・ン・ド、ロケットスタジオなど様々な企業やフリーランスが参加しているそうです。また行政も積極的に動いてくれているそうで、9月1日には北海道経済産業局の主導で北海道モバイルコンテンツ推進協議会が設立。また、札幌市経済局による委託事業として、IT企業ネットワーク形成事業をスマイルブームが受託しているそうです。これは地域の中で、請負型のピラミッドなく、水平型の協業体制を構築するという取り組みです。

スマイルブーム北海道の特徴SGCという取り組み
行政を巻き込んだ取り組み開発ツールの展開も課題


○大阪

大阪は言うまでもなく、東京に次ぐゲーム産業の集積地です。大阪ではヘキサドライブを中心に関西ゲームデベロッパー交流会という交流会が実施されていて、最近では43社が参加したということです。また、交流会に留まらずより深い取り組みをするためにGIP West(Game Innovators Portal West)という組織を設立、同社の他、アクセスゲームズ、エンジンズ、キューゲームズ、サンアートの計5社が参加しているそうです。また、京都にはDiGRA Kも発足します。

大阪では、まず交流会が先にスタートし、その後に正式な組織の立ち上げへと動いた形ですが、松下氏によれば「飲み会だけじゃ進まない」というサイバーコネクトツー松山氏のアドバイスを受けたそうです。これは札幌でも同様だったそうです。

ヘキサドライブ大阪の特徴どうして連携しよと思ったのか
交流会を実施GIP Westという組織をDiGRA Kなども立ち上がり
問題点そして課題


■誰が主導するのか

地域の同業者で何らかの取り組みを行おう、というのは大方の人が賛同する意見です。しかし、今回参加した3者の話を聞いていると、誰が主導していくのか、誰が一歩前に出て牽引していくのか、というのは重要な課題になっていると感じました。特に交流会レベルから、本格的な組織として連携を進めていくに当たっては強力な意思を持ってリードする存在が必要です。

福岡の場合はたまたま同年代のレベルファイブ日野社長、サイバーコネクトツー松山社長、ガンバリオン山倉社長という3人が「人材を集めるのに苦労する」という共通課題の下に集まり、「福岡をゲームのハリウッドにしよう」という取り組みがスタートしました。

司会を務めた遠藤氏も「東京でも飲み会ベースの交流会は活発だが、それで終わってる事が多い。実際に動いていくにはしっかりとした牽引する人が必要」と話していました。

■共通点を見つけていく事が大切

同じ地域で同じような事業を行っていても、当然の事ですが経営上の課題は異なり、一致しない場合があります。それはGFFでも同様です。事業の段階や形態によって全ての加盟社の利害が一致する事は稀です。しかし、無理な部分ではなく、共通する部分に注目してメリットを見つけて取り組んでいく事が大切なようです。

具体例としてはCEDEC報告会が挙げられます。「遠方になってしまうので派遣できる人数が限られますし、会社によっては参加しないという会社もあります。ですから、CEDECの1ヶ月後くらいに報告会やそれを受けたラウンドテーブルを開催してGFFで共有しています」(渡辺氏)。情報を受けるという意味では地方はどうしても不利になってしまいますので、それを補おうという考え方です。

また、「今回のCEDECの直前にGFFに、某ミドルウェアベンダーからデモンストレーションをしたい、という話がありました。そういうコンタクトの受け手になれるのも大きいですね」(渡辺氏)とのことでした。


地域での連携には非常に大きな可能性があります。小林氏は「ノウハウを共有化することで、人件費の安さから二次請け、三次請けとして定着している状態から脱したい」と話していました。また松下氏はもっと単純に「大阪には沢山のゲームデベロッパーがあるのに連携しないのは勿体ない。それに福岡→東京という流れに危機感を覚えた」と話していました。

もちろん課題もあります。誰が主導権を取るのか、費用は誰が負担するのか、どう利害を一致させるのか。しかし、まずはやってみることです。渡辺氏は「"できない理由"にとらわれず、"どうしたら出来るか"を考えて成功してきました」とコメント。そして、「地方を盛り上げる事で日本全体が盛り上がり、引いては世界が盛り上がる。そして地方初のブランドで世界と勝負をしていきたいと思っています」と話し締めくくりました。

ちなみにGFFでは「GFFアイランド構想」として、GFF加盟社で1社のビルに入居してGFFビルにする構想がレベルファイブ日野社長とサイバーコネクトツー松山社長の間で盛り上がっているそうです。まだ夢物語ですが、願わない夢は叶わないのです。
《土本学》

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