人生にゲームをプラスするメディア

映画「アバター」の制作にはゲーム開発手法が多く取り入れられる

日本でも大ヒットしたジェーム・キャメロンの映画「アバター」ですが、その制作手法にはゲーム開発を参考にしたものが多く取り入れられているそうです。モナコで開催されたImagina Conferenceで映画を制作したLighthouse EntertainemntのNolan Murtha氏が話しました。

ゲームビジネス 開発
アバター THE GAME
  • アバター THE GAME
日本でも大ヒットしたジェーム・キャメロンの映画「アバター」ですが、その制作手法にはゲーム開発を参考にしたものが多く取り入れられているそうです。モナコで開催されたImagina Conferenceで映画を制作したLighthouse EntertainemntのNolan Murtha氏が話しました。

「彼(ジェームス・キャメロン)はアバターで、これまで以上に映画の細部までコントロールすることができました。それを実現したのが数多くのゲーム開発のテクニックでした。これまで、CG映画は制作を開始してから、実際の画面に動くようになるまで非常に長い時間がかかりました。監督のビジョンがどう形になるかチェックするまでが大変だったんです。それがゲーム開発の技術や手法を取り入れることで、まだ役者が監督の目の前に居る段階で、それがどのようになるのかリアルタイムで確認できるようになりました」

「アバター」ではゲーム開発では使われる事の多いバーチャルカメラの手法も用いて、撮影からすぐに低品質なものながら確認できるようになりました。俳優さんがエイリアンに囲まれている様子をすぐにチェックできるといったことです。

「特に技術の観点から言えば、映画がゲームにより近づいているというのは間違いないと思います。演技のキャプチャーはアニメーションと違ってすぐに確認できるもので本当に素晴らしいものでした」

また、同じカンファレンスで「アバター」のゲームを制作したユービーアイソフトモントリオールのXavier Rang氏はゲームについて次のように語りました。

「キャメロンはゲーム開発にも大きな役割を果たしました。彼は様々なアドバイスをくれるだけでなく、映画の制作チームからキーマンを連れてくることも度々ありました。長年ゲームを開発してきましたが、こういう事は初めてです。これはキャメロンのゲームへの取り組みを示しています。ゲームにオープンマインドを持って接してくれ、我々が制作した素材を映画で使用するといったこともありました。彼と一緒に仕事をするのは本当に刺激的で、まるで冒険のようでした」
《土本学》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

ゲームビジネス アクセスランキング

  1. 【史跡探訪】トランプ・かるた製造元「山内任天堂」旧本社

    【史跡探訪】トランプ・かるた製造元「山内任天堂」旧本社

  2. フロム・ソフトウェア、役員人事を発表 ― 会長に角川ゲームスの安田善巳、社長に『DARK SOULS』の宮崎英高

    フロム・ソフトウェア、役員人事を発表 ― 会長に角川ゲームスの安田善巳、社長に『DARK SOULS』の宮崎英高

  3. ゲームコントローラーの市場規模、2027年に29億7350万米ドル到達予測─技術的進歩や新型コロナの影響で

    ゲームコントローラーの市場規模、2027年に29億7350万米ドル到達予測─技術的進歩や新型コロナの影響で

  4. 世界初、“寝ながら”に特化したVRデバイス「HalfDive」発表!クラウドファンディングで支援者を募集

  5. タカラトミーがグループ会社4社を統合〜ユージン、ハートランド、すばる堂、ユーメイト

  6. スクウェア・エニックス、河津氏が取締役を退任

  7. 物理ベースでの絵作りを通して見えてきたもの/アグニのデザイナーが語るリアルタイムワークフロー・・・スクウェア・エニックス・オープンカンファレンス2012

  8. 【特集】『東方Project』商業・海外展開の裏側、その背景には時代の変化が

  9. 当時の姿のまま中古ビル内に放棄されていた90年代ゲーセン

  10. USJのVRジェットコースター「XRライド」がヤバ過ぎる…レールのない空間を走り、前振りなく急落下する

アクセスランキングをもっと見る