■本編クリア済みでも油断できない「ノルガン」の冒険
新たな冒険の舞台となる「ノルガン」は、厳しい氷雪と吹雪によって閉ざされ、往来する者も絶えて久しい秘境です。その過酷さは本編の冒険ともひと味違っており、到着早々、「ベルカン」と呼ばれる蛮族に襲われるという手荒い歓迎を受けました。
先ほども触れたように、こちらは本編クリア済みの戦力です。また、オフライン環境ではあるものの、メインポーンに加えて2人のポーンを雇っています。正直なところ『ダークアリズン』の終盤ならともかく、序盤では戦力が過剰すぎるのではないか……という危惧を抱いていました。

ところが、その心配は杞憂に終わります。本編をクリアできる程度の戦力でも敵を押し切りにくく、ヒヤッとする場面がありました。結果的に誰も倒れることなく終わったものの、初戦からこの手ごわさならクリア済みの戦力であっても「ノルガン」では十分な緊張感を味わえそうです。
その予感を裏付けるかのように、冒険を進めるたびに、手ごわいベルカンが随所に立ちはだかります。お恥ずかしい話ですが、ベルカンの集団に負けて倒れたことも一度や二度ではありません。少数のベルカンでも味方がかなりのダメージを受けることがありますし、こちらの人数を上回る集団ともなれば危険度は一気に跳ね上がります。

そのため、本編クリア済みの戦力でも、時には逃走を選ぶこともあるほどでした。もちろん筆者自身のプレイヤースキルの問題もありますが、「本編クリア程度の戦力ではゴリ押しできない」という手ごわさは、十分な遊び応えと言えるでしょう。
さらに、立ちはだかるのは敵だけではなく、天候の悪化もプレイヤーを苦しめます。「猛吹雪」になると、スタミナ最大値が徐々に減少する「凍え状態」へと陥るのです。スタミナはカスタムスキルの発動にも欠かせないため、この状態で戦闘するのはかなりのリスクが伴います。

もちろん、防寒性能が付いた防具や、寒さを防ぐ「温石」を使うなど、「凍え状態」の対策はいくつも用意されています。また、そうした手段がない場合でも、キャンプ地を見つけて休息すればスタミナを回復できます。本編では薄れかけていたキャンプのありがたさを、改めて実感させられました。
強敵はベルカンだけにとどまらず、ダンジョンに潜む怪しげな魔物や、フィールドを徘徊する巨大なモンスターなど、今回も危険な敵との遭遇は絶えません。加えて、「ノルガン」の冒険を進めると出くわす屍竜は、この世界の理から外れた恐るべき相手です。

このように一筋縄ではいかない戦いも多いのですが、「ノルガン」の冒険は厳しい戦いだけではありません。過酷な旅を支えてくれる、強力な武具との出会いも待っています。
■強力な「遺戦品」を求めて戦い続ける、本編にはなかった醍醐味

倒したベルカンを調べたり、探索中に採取したりすることで、「遺戦品」と呼ばれるアイテムが手に入ることがあります。この「遺戦品」を鑑定すると、かなり強力な武具になるため、戦力を強化するのにうってつけの存在です。
この「遺戦品」の強さは、実際どれほどなのか。今回のプレイを例にあげると、本編クリアに向けて鍛えた装備品のほとんどが、「ノルガン」を数時間探索しただけで、「遺戦品」と入れ替わりました。それほどまでに強力なので、しばしば「遺戦品」探しに熱が入り、シナリオの進行が停滞したこともあったほどです。
しかも、「遺戦品」の魅力は、単純にステータスが高いだけではありません。キャラクターのステータスアップや耐性向上などの恩恵を受けられる「特殊性能」が、最大4つ付与される可能性があります。

さらに、「遺戦品」の武器には、主人公やポーンに設定したカスタムスキルの効果を強化する「EXスキル」が特殊性能として付く場合もあります。
例えば、シーフのスキルを強化する「空裂斬EX」は、攻撃威力の増加に加え、地上で発動した場合には上昇と下降による2連撃へ変化します。単純に数値が上がるだけではなく、新たな効果まで付与されるため、戦いの幅をも広げてくれます。
しかも、「EXスキル」は複数付くこともあります。「遺戦品」にはレベルが設定されており、レベルが高いほど強力な武器になりやすく、特殊性能の個数も増えるようです(最大4つまで)。

複数の「EXスキル」が付いた武器を求めて、幾度となく戦いを繰り返してしまうプレイヤーも続出するかもしれません。こうした武具と効果の組み合わせを追い求める「ハック&スラッシュ」的な楽しさは、本編にはあまりなかった要素です。
ベースとなるゲーム性は同じでありながら、『ダークアリズン』では「ハック&スラッシュ」のような新たな遊び方も楽しめるようになっています。まさしく“ゲームを拡張する”コンテンツと言えるでしょう。
自分が愛用しているジョブの「遺戦品」を探すのも楽しいのですが、「EXスキル」によって立ち回りそのものが広がることもあるため、獲得した「遺戦品」に合わせてジョブをこまめに変えてみるのもおすすめです。

筆者も、最初はマジックアーチャーから始め、良さそうな「遺戦品」に合わせてシーフやソーサラーにジョブチェンジ。そして、レベル3の魔道弓を手に入れたことで、最終的にはマジックアーチャーへと舞い戻るなど、「遺戦品」によって複数のジョブを楽しみました。見つけた「EXスキル」次第では、ほかのジョブにも浮気したことでしょう。
獲得した「EXスキル」によって違いはあるものの、強化されたスキルを使うのが楽しく、装備を掘りながらジョブも変えていく遊び方にすっかりハマってしまいました。
■戦闘も探索も拡張する『ダークアリズン』という新たな冒険
戦いの立ち回りを広げてくれるのは、「EXスキル」だけではありません。「ノルガン」を探索していると、「恩寵の石塔」と呼ばれる石柱をたびたび見かけます。この石塔に触れると、各ジョブの新たなカスタムスキルを獲得できるのです。
一例を挙げると、シーフの「恩寵の石塔」では、斬り上げた後に火薬で追撃する「双牙天衝」を習得できました。シーフの立ち回りをさらに広げてくれそうなカスタムスキルで、これまでとは異なる戦い方を試したくなります。

なお、「恩寵の石塔」から恩恵を受けるには、「忘れられた試儀」で得られる「恩寵の捧げ火」が必要です。せっかく石塔に辿り着いても、捧げ火がない……という悲劇を避ける意味でも、「ノルガン」の冒険は「忘れられた試儀」と並行して進めるのが良さそうです。
ちなみに、先日のアップデートによってカスタムスキルの装備数は6個に増えています。そこへ『ダークアリズン』で新たなカスタムスキルが加わるため、立ち回りの幅がいっそう広がりました。アップデートと『ダークアリズン』の相乗効果が、『ドラゴンズドグマ 2』の遊びを拡張します。

このほかにも、特定の場所に限られるものの崖などを登れるようになる「フックロープ」の設置や、絆を深めることで敵の注意を引いたり、倒れたポーンを近くまで運んでくれたりする狼「フレキ」との交流など、追加要素はまだまだあります。
『ダークアリズン』は、戦いと探索の両方をさらに広げながら、ハック&スラッシュという新たな楽しみ方も提供してくれました。「もっと冒険を!」と求めるプレイヤーには、まさにうってつけのコンテンツと言えるでしょう。

そして「遺戦品」で戦力を強化した後は、『ドラゴンズドグマ 2:ダークアリズン』の発売と同日に実装される「ハードモード」に挑戦するのもよさそうです。「最強の武器を手に入れても、それを使う相手がいない」というゲームも少なくありませんが、本作には「ハードモード」という受け皿が用意されているため、その点も心配はいりません。
丁寧なアップデートと拡張コンテンツ『ダークアリズン』が織りなす二重奏は、新規ユーザーだけでなく、しばらくプレイを休止していたユーザーにも刺激的な調べとなりそうです。

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