
2026年9月17日から21日にかけて、幕張メッセにて「東京ゲームショウ2026」(TGS2026)が開催。スマイルゲートブースでは、タイムトラベルRPG『MIRESI:視えない未来』が出展され、試遊を通じて世界観やゲームシステムに触れることができます。
『MIRESI:視えない未来』は、「時間を遡って運命を変える」というコンセプトを物語とバトルの両面で取り入れ、個性豊かなキャラクターによって作品が彩られています。

ジャンルとしてRPGを選んだ狙いや、ゲーム性にどのような特徴があるのかなど、その意図について開発陣にお聞きしました。プロデューサーのチョ・スング氏、クリエイティブディレクターのクォン・セウン氏、アートディレクターのヒョルラ氏が語る、本作の魅力をご覧ください。
■『MIRESI:視えない未来』開発陣の「こだわり」と目指す「未来」
――まずは、読者の方々に向けた自己紹介と、本作にどのような形で向き合っているのかについて、あわせてお話しください。

チョ・スング氏(以下、チョ):私は、本作のプロデューサーを担当しているチョ・スングと申します。今回、このような形でインサイド読者の皆様に初めてお会いできることを光栄に思っております。
本作の開発において特に重視しているのは、ゲームの本質である面白さ、ストーリーとナラティブ、そしてアートの3つです。
まず、本作ならではのアートの魅力でユーザーの目を楽しませること。シナリオやストーリーによってユーザーの心を動かすこと。そして、新しく興味深い戦闘システムによって、ゲームの楽しさを感じていただくこと。この3点を大切にしています。

クォン・セウン氏(以下、クォン):本作のクリエイティブディレクターを務めているクォン・セウンです。ゲームプランナーとして長く仕事をしてきたこともあり、新しいゲームを作ることにも長く携わってきました。
私はゲームをプレイして楽しむことも好きなのですが、ゲームを「作る」ほうがもっと好きなんです。そのため、日常生活を送っているときや旅行をしているときにもインスピレーションを得て、それをうまくゲームシステムに落とし込もうと常々努力しています。

ヒョルラ氏(以下、ヒョルラ):本作でアートディレクターを務めているヒョルラと申します。
これまで原画を中心に描いてきましたが、今回は自分だけのイラストスタイルを3Dという形で皆様にお届けすることを目標に掲げ、開発を進めております。
――本作はタイムトラベルが作品の主題だとお聞きしました。時間を移動することで、プレイヤーはどのような変化を体験し、それがゲームプレイにどのような影響を与えるのでしょうか?
チョ氏:まずシナリオについてですが、タイムトラベルをベースにしているものの、時間軸そのものは常に前へ進んでいきます。そのため、例えば過去への介入によってストーリーそのものが変化していくタイプのタイムトラベルとは、少し異なるシナリオになっています。
キャラクターたちが過去へタイムトラベルすることで、現在のユーザーやキャラクターたちに変化が起こることはあります。ただし、ストーリー自体は一方通行に進んでいく形です。

プレイヤー自身の選択によって、ストーリーに直接的な変化が起こるわけではありません。ただ、その行動によって相手側の反応やインタラクションに、少しずつ変化が起こる場合があります。
また、ゲーム内の特定のコンテンツでは、過去・現在・未来という時間軸そのものをゲームシステムに取り入れています。例えば、現在では道が塞がっていたとしても、過去に戻るとその道が塞がっていない、といった形で、タイムトラベルをゲームシステムに活用しています。
――プレイヤー自身が世界を直接変えるというよりも、取った行動に対するキャラクターたちの反応や物語上の展開が動いていくことを楽しむ要素が強いのでしょうか。
チョ氏:そうですね。ストーリーのあらすじ自体は変わりませんが、その流れに沿っていく中で、キャラクターの反応や会話が少し変わったりすることがあります。
――続いて、バトルについてお聞かせください。今回のTGSで試遊プレイに触れ、時間を巻き戻すことで致命的な未来を変えていく、といったシステムも体験させていただきました。そうしたバトル面の特徴について教えてください。

チョ氏:実際にゲームをプレイしていただくと分かると思いますが、システムとしては、スキルを入力するところまではターン制で、スキルが発動する際はリアルタイムになる、という仕組みを採用しています。
MOBAのようなリアルタイムのゲーム性とターン制の要素がうまく混ざり合っているのが特徴です。例えば、相手のスキルを見てから避けたり、敵を誘導してガードさせたり、自分が味方のところへ移動して支援したりといった、MOBAのような戦闘ができるようになっています。
──なるほど。

チョ氏:このようなゲームシステムを設計した理由ですが、一般的なターン制バトルでは自分のターン中は敵が動かず、その場にとどまっています。逆に敵のターンになると、自分は攻撃をそのまま受けることになります。
そうした従来の形ではなく、相手の攻撃を見てから避けるなど、リアルタイムで判断できるような「ゲームの文法」を作りたくて、今回このようなゲームシステムを採用しました。
――戦況がリアルタイムで変化するなかで状況を見極めつつ、ピンチが訪れた時にはじっくり考えて対処する戦略性も持ち合わせている、という認識でよろしいでしょうか?
チョ氏:はい、そのようなイメージです。
――本作のキャラクターモデルは、3Dアクション系のゲームにも負けない魅力を持っていると感じました。そのうえで、RPGというジャンルを選択した理由や狙いについて教えてください。
チョ氏:最近のアクションゲームは、コントローラーの操作スキルがかなり必要になるものが増えてきています。そして、操作に伴う疲労度もあると思います。
そうしたゲームではプレイヤー自身のスキルが重要になってきますが、私たちがまず第一に考えているのは、ユーザーの皆さんにゲームそのものを楽しんでほしい、ということです。

少し難しいステージであっても、頭を使って考えればクリアできるようにしたいと考えています。また、難しいステージにぶつかった際、本作では攻略方法がひとつだけではなく、非常に多くの対処法や戦略が存在します。
つまり、ユーザー自身のプレイヤースキルが高くなくとも、いろいろな攻略方法を試すことでクリアできるようにしたいと考えた結果として生まれたのが、『MIRESI:視えない未来』というゲームになります。
――設定や特徴的なバトルはもちろんですが、本作を彩るキャラクターたちのビジュアルデザインも魅力的です。特に「肉感」と呼びたくなるような表現が印象的です。こうした方向性を採用した意図を教えてください。

ヒョルラ氏:まず、根底にあるのは、絵そのものの魅力であり、自分が絵を描く原動力でもあります。
先ほどお話しした通り、今回は自分のスタイルを3D化することが目標でもありますので、それを追求していくなかで、現在のようなデザインや方向性になりました。
また、キャラクターをデザインするうえで、大きく2つの方向性があると考えています。1つは、そのキャラクターの性格や設定などを知ったうえで、それを外観として表現する方向性。もう1つは、絵を見ただけで、そのキャラクターの魅力が伝わるようにする方向性です。

プロジェクトやそこで働く人々によって方向性は異なると思いますが、私自身はアーティストなので、直感的な魅力を表現しないのはもったいないと感じます。そのため、肉感的なキャラクターの魅力についても、キャラクターの設定を十分に表現できる範囲のなかで、調和するような形で決めています。
キャラクターの設定をしっかり伝えながら、そのキャラクターならではの魅力も一緒に表現できるように心がけながら、現在も絵を描いています。
――ビジュアル表現については、近年さまざまな意見が飛び交うようになりました。その一方で、キャラクターの魅力的な表現をより強く求めるユーザーもいます。そうした状況のなかで、本作におけるキャラクターのビジュアル表現は、どのような指針を持っておられますか?

ヒョルラ氏:サブカルチャー系のゲームを好きなユーザーのなかには、キャラクターの設定から楽しみたいというニーズがあることも分かっていますし、直感的な魅力を好むユーザーも多いと思います。
ただ、私たちはその両方に合わせるというよりも、先ほども申し上げた通り、キャラクターの設定と直感的な魅力、その両方を表現することが大事だと考えています。
直感的なキャラクターイラストの魅力を表現するうえでも、そのキャラクターの性格や設定は非常に重要です。
例えば、設定が刺激的なキャラクターであれば、その要素を絵として十分に表現します。一方で、性格が小動物のようなキャラクターであれば、そこにセクシャルな要素を入れるのは少し違うと思います。
そのため、キャラクターの設定によって、さまざまな方向性が出てくると考えています。
――キャラクターの内面や設定と、デザインや容姿といった魅力、その両方を表現するデザインを目指している、ということでしょうか?

ヒョルラ氏:その通りですが、より正確を期すなら、キャラクターの内面や性格をうまく外見に落とし込むことが重要になります。そのうえで、キャラクターが持っている特徴やセクシーなポイント、チャームポイントなどを表現していくことになります。
キャラクターによって、セクシーさであったり、チャームであったり、また別の魅力であったり、それぞれに相応しい切り口をもって描いていきます。
――ここまでキャラクターについて伺いましたが、皆さんのお好きなキャラクターについても教えていただけますか?
チョ氏:私だけではなく、多くのユーザーからも非常に好評を得ている「イツカ」が、私の好きなキャラクターです。


イツカが好きな理由としては、明るかったり活発だったりという面も魅力的ですが、意外と常識的なところが気に入っています。
もちろん、ヒョルラさんが描いた外見とのギャップも素晴らしく、見た瞬間に刺さりました。彼女のような人が実際にいたら、本当にちょっとありえないくらい最高の人でしょうね(笑)。
──スマホのホーム画面に設定されるほど、お気に入りなんですね!
クォン氏:私が一番好きなのは、「ティエリア」ですね。まだ公開されていないキャラクターもいろいろいますが、そのなかでも純粋な心を持っているティエリアが、その性格も含めて好きですね。
彼女は、外見の印象で少し誤解されてしまう部分があります。そのギャップをアートで一番うまく表現できているのがティエリアだと思っているので、そこが一番好きな理由です。

――ギャップが魅力につながっていると。
ヒョルラ氏:私は……顔は「エンデ」が好きで、身体は「ティエリア」、性格は「イツカ」が一番好みです(笑)。

――好みのフルコースですね(笑)。そのように魅力的な人物たちが登場する本作を通じて、ユーザーにどのような満足感を提供したいとお考えでしょうか?
チョ氏:戦闘面では、先ほどもお話しした通り、戦略性の高さやバトルをクリアしたときの満足感が味わえます。
そして、キャラクターとの交流や関係性では……例えば、最初に彼女たちと出会った段階では、すごく消極的だったり、かしこまっていたりします。そこから、好感度が上がるにつれて、少しずつリラックスした態度を見せるようになっていくんです。

そういった関係性の変化を実際のゲームにも入れているので、ユーザーの皆さんには、そこに至るまでの経過も楽しんでいただければと思います。
――興味深いお話ばかりでした。それでは最後に、本作に興味を寄せている方々に向けてメッセージをお願いします。
チョ氏:『MIRESI:視えない未来』は、先ほど申し上げた戦闘であったり、個々の表現方法であったり、さまざまな部分で新しいチャレンジをしていきたいと思っています。
そして、3Dという表現になっても、キャラクターが生き生きとしているような表情や動きを大切にしたいです。ただマネキンのように立っているのではなく、本当に生きて動いているようなキャラクターを通じて、ユーザーの皆さんに感動を与えたいと思っています。

クォン氏:ヒョルラさんの高密度なアートを楽しんでいただくことも、本作の魅力の一つだと思います。また、サウンドにもかなり力を入れており、今回TGSで公開したBGMについても、ものすごく力を入れて制作しています。
ただ、先ほどいろいろな楽しみ方についてお話ししましたが、ゲームとして一番楽しんでいただきたいのは、やはり実際にプレイすることです。直接プレイすることがゲームの楽しさを感じるうえでの肝になるので、そこにはもちろん一番力を入れていく予定です。
──個々の要素はもちろん、すべてを集約したゲームそのもののプレイに注力されていると。
クォン氏:その通りです。そして、未来のユーザー、未来のファンの皆さんに少しお伝えしたいことがあります。
私は昔、小さい頃にファミコンや日本のRPGをプレイしていました。その頃は、もちろん日本語を話せなかったので、言語が分からないままプレイしていたんです。でも、それが逆に楽しかったんです。
何か壁にぶつかっても、言語が分からないからこそ、それを自分で考えながら進んでいくことが楽しかった。そのときに感じた楽しさや感動を、本作を通じてユーザーの皆様にも感じていただければと思っています。
もちろんローカライズも行いますが、それだけではなく、言語の壁を越えるような面白さを提供したいと、強く考えております。

ヒョルラ氏:シンプルに、自分のアートがどのように進化していくのかを、皆様に見ていただければと思っています。
先ほどから申し上げている通り、3Dにも変化を加えていきますが、2Dの魅力についてもユーザーの皆さんにお届けできるのではないかと思っています。実際に今も描き続けていますので、今後も楽しみにしていただければと思います。
――続報や正式サービスなども、楽しみにしています。ありがとうございました!

タイムトラベルを軸とした物語や、プレイヤー自身の判断が求められるリアルタイム性を取り入れたバトル、キャラクターの内面と外見の魅力を両立させるビジュアル表現。『MIRESI:視えない未来』は、さまざまな方向から新たなゲーム体験を目指していることが今回のインタビューから伝わってきました。
TGS2026では実際に試遊する機会も設けられていましたが、今回お話を伺ったことで、プレイするだけでは分からない開発陣のこだわりや、本作が目指すゲーム体験について、より深く知る機会となりました。『MIRESI:視えない未来』が見せてくれる「未来」に、引き続き注目しましょう。
¥59,980
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)














