
『Slay the Spire』などでも人気な「デッキ構築型ローグライク」。じっくり戦術を考えてカードを選び、ときには道中で手に入れた強力なカードに助けられることもあるゲームジャンルです。
プレイヤーの判断とランダム性が絡み合い、プレイするたびに違った展開を楽しめるのが醍醐味な本ジャンルに、“爆速”という異色のアプローチで一石を投じる……かもしれない一作が、今回ご紹介する『OVER RUSH』です。
本作が掲げるジャンルは「爆速ハイスピードカードバトルRPG」。その名のとおり、とにかくテンポが速く、カードをガンガンつないでいく手軽さが魅力です。
入口はカジュアルながら、カードを出す順番やカウンター、ビルドを考え始めるとしっかり奥深さがありました。
『ディズニーツムツム』や『#コンパス』などで知られるNHN PlayArtが、スマホ(iOS/Android)/Steam向けに展開予定の『OVER RUSH』。今回はスマートフォン版を先行プレイする機会を得たので、そのプレイフィールをお届けします。
◆コンボを意識して、カジュアルに遊べるカードゲーム
本作は、ローグライク要素を取り入れたリアルタイム制のカードバトルRPGです。カードバトル×ローグライクと聞くと、じっくりカードを選んで戦うゲームを思い浮かべるかもしれません。しかし、本作はテンポが速い!

基本操作はとてもシンプル。画面下部に並ぶ手札のカードを、リアルタイムで次々とタップして使っていきます。同じ色のカードを4枚連続で使うと「リンクレベル」が上昇し、攻撃力がアップ。さらに、「RUSHゲージ」もたまっていきます。
どの色とも繋がる「ワイルドカード」もあり、これを挟めばコンボを維持したまま別の色へ切り替えられます。まずは「同じ色のカードを4枚つなぐ」と覚えておけばOKです。

もうひとつ意識したいのが、リンクマークの付いた特殊な「リンクカード」の存在です。4枚目にリンクカードを使うと「リンクアタック」が発動し、カードの効果が大幅にアップ。4枚でひと区切りとなり、すぐに次のコンボを組み立てていくのが基本的な流れとなります。

たとえば、赤色のカードを3枚使ったあと、4枚目にマークの付いた赤色のリンクカードを出せばリンクアタックが発動します。手元の色がうまくそろわないときは、ワイルドカードを挟んで調整することもできます。

次に出てくるカードも確認できるため、それを見越してコンボを組み立てることも可能です。
このように、ルール自体は分かりやすいのですが、カードが次々と入れ替わる中で、「どの色をつなぐ?」「リンクカードをどう使う?」と、その場で判断し続けなければいけません。これがなかなか“忙しい”!
試遊で確認できたカードの効果は、攻撃や回復など分かりやすいものが中心。カードゲームにありがちな長いテキストを読み込む必要はなく、まずは色をつなぐことに集中できます。忙しさの中にあるこの手軽さも、本作の大きな魅力です。

◆カードゲームだけど、敵の攻撃にカウンター!?
カードを素早く使うだけでは勝てないのも、本作の面白いところです。敵もこちらへ攻撃を仕掛けてくるため、画面下部のカードだけでなく、敵の動きにも目を配る必要があります。

敵が攻撃する際にはカウンターのマークが表示され、タイミングよくタップするとカウンターが発動します。成功すれば受けるダメージを軽減し、敵へ大ダメージを与えられるうえ、リンクレベルも維持できます。一方、攻撃をそのまま受けると、ダメージに加えてリンクレベルもダウン。カードをつなぐことだけに夢中になってはいられません。
最初はカードに集中するあまり、敵の攻撃マークを見落としがちです。反対に、カウンターを意識しすぎるとカードを出す手が止まってしまいます。カードを繋ぎながら敵の攻撃にも反応する――この忙しさこそ、本作ならではの面白さ。カードゲームでありながら、アクションゲームを遊んでいるような感覚も味わえました。

そんな本作の爽快感をさらに引き上げるのが、「RUSHモード」です。リンクレベルを上げるとRUSHゲージがたまり、最大までたまった状態でボタンを長押しすると発動。RUSHモード中は攻撃力と攻撃速度が大幅に上昇し、カードの入力テンポも一気に加速します。

RUSHモード中は敵の攻撃が止まり、カードもどんどん使えます。「カウンターを見て、次に来るカードを見て……」といった細かなことはいったん忘れて、とにかくカードをガンガン使って一気に畳みかける時間です。頭も指も忙しい通常時から一転、難しいことを考えずに攻めまくる。この切り替わりが気持ちよく、スマートフォンゲームらしい手軽な爽快感を味わえました。

また、RUSHモード中はバディの衣装が専用の姿へ変化するのもポイントです。「脱衣(パージ)×強化(フルアーマー)」をテーマにした派手なデザインで、細かな部分までかなり凝っています。

3Dで描かれるキャラクターやアニメーションもきれいです。実際のプレイ中はカードと敵の両方を見るだけでも忙しく、演出をじっくり眺める余裕はあまりありませんでしたが、操作に慣れてくれば、派手なアクションや衣装の変化も楽しめるようになりそうです。
◆強化プログラムとバディの組み合わせが攻略のカギ
本作をカードバトルだけで終わらせないのが、ローグライク要素です。各戦闘前には、ランダムで提示される「強化プログラム」を入手できます。毎回異なるプログラムを組み合わせ、そのプレイ中だけのビルドを作りながら攻略していきます。

強化プログラムには、カードを使うたびに敵へダメージを与える「ヒート」や、カードを一定枚数使うと爆発する「ボム」といった、状態異常に関わるものもありました。カードの使用時やカウンター成功時など、効果の発動条件もさまざまです。カードやバディの構成に合わせて、どのプログラムを選ぶかを考える。このあたりは、デッキ構築型ローグライクらしい遊びです。


実際の試遊では、「ヒート」を軸にした強化プログラムで進めました。カードを使うほどダメージを伸ばせるため、やることはシンプル。とにかくカードをガンガン回す! TCGでいう速攻デッキのような感覚で、コンボをつなぐ手にも自然と力が入ります。

そこで、もうひとつ意識したいのが、バディごとに異なる特性です。
リリース時には、エール、グリットハート、フレア、ミニ、ルミノールの5人のバディが登場予定。それぞれ得意とする戦い方が大きく異なります。
エールは、どのようなビルドでも扱いやすい万能型。グリットハートは攻撃速度が遅い代わりに、カウンターを成功させる度に強くなります。フレアは高い攻撃力を持ち、リンクアタックでHPを回復できる一方、攻撃するたびにHPを消費。ミニはリンクアタックに使ったカードの色によって性能が変化し、ルミノールは状態異常と強化プログラムの組み合わせを得意としています。

今回の試遊では、エールとグリットハートを操作しました。エールは癖が少なく、カードをつなぐ、リンクアタックを狙う、敵の攻撃をカウンターするといった、本作の基本をつかみやすいバディです。最初に遊ぶキャラクターとしてぴったりだと感じました。
一方、グリットハートはエールと比べて攻撃速度が遅く、同じ感覚でカードを使っていると、敵の攻撃へうまく反応できないこともしばしば。そこで、敵の攻撃をカウンターしてからカードを使うようにすると、少し安定して戦えるようになりました。

カードを回し続けるヒート中心のビルドよりも、カウンターを軸にしながら敵へのダメージを伸ばす強化プログラムのほうが、グリットハートには合っている印象です。このように、バディの特性を見ながら強化プログラムとの相性を考えるのも、ローグライクらしくて面白い部分でした。
◆入口はカジュアル、遊ぶほど“爆速”に!
本作は、最初こそカードと敵の両方を見る忙しさに戸惑いますが、何度か戦ううちに自然と操作速度が上がっていきます。キャラクターやカードだけでなく、プレイヤー自身もどんどん強くなっている感覚を得られました。

試遊では、倍速でのプレイも勧められました。通常速度でも十分に忙しいだけに、「このゲームをさらに速くするのかよ!」と驚きましたが、開発スタッフの中には倍速を標準にしている人もいるのだとか。
実際に試してみると、カードさばきは格段に難しくなり、カウンターにも一苦労。ただ、ゲーム全体のテンポがさらに良くなるぶん、うまくカードをつなげられたときは気持ちいい! 慣れるまでは時間がかかりそうですが、腕に自信がついたら挑戦したくなる遊び方でした。

カードの色をつなぐだけでも攻撃できるため、カードゲームに不慣れでも遊び始めやすいのは、本作の良いところです。その一方で、カードを出す順番、リンクアタックを狙うタイミング、カウンター、バディと強化プログラムの組み合わせなど、慣れるほど考えることが増えていきます。入口はシンプルですが、突き詰めようとするとしっかり奥深い。初心者から上級者まで、それぞれの遊び方で楽しめそうです。
じっくりカードを選ぶ従来のデッキ構築型ローグライクとは異なり、本作の中心にあるのはリアルタイムの判断と反射神経です。カードゲームとアクションゲームを組み合わせたような、独特のプレイフィールに仕上がっていました。
メインクエストは1プレイ5分ほどで、ローグライク要素とスコアランキングを備えた「極限試練」も10分前後を想定しているとのこと。短い時間でサクッと遊べる一方、腕前やビルドをとことん突き詰めることもできそうです。
『OVER RUSH』はAndroid、iOS、Steam向けに展開予定。9月17日から9月24日まで、オープンβテストが実施される予定です。詳しくは公式サイトをご確認ください。














